なぜ今は家を購入するベストタイミング?2万件相談実績があるFPが解説

目次
家族が増えたり、子供の進学など、さまざまな理由から家の購入を検討する方が多くいます。とはいえ、家を購入するタイミングについて迷われている方も多いのではないでしょうか。家の購入は大きな買い物となるため、なかなかすぐには決断することができません。
そこで今回は、家を買うタイミングやデータから見る家購入のタイミング、家の購入にかかる費用、買う前に知っておきたいことや注意点について解説します。家の購入タイミングで悩まれている方は、ぜひ最後までお読みください。
家を買うタイミング(ライフイベントから検討する)

家を買うタイミングは、結婚や出産、子供の進学など、ライフスタイルが変化する時期です。それぞれ解説します。
(1)結婚
家を買うタイミングで最も多いのが結婚です。これからパートナーと新婚生活を始めるにあたり、どのようなライフスタイルでどんな家に住むのが最適であるのかなど、考えるきっかけにもなる時期です。
同時に夫婦どちらかの転勤や転職、子供部屋の有無なども検討しなければなりません。将来の住み替えも選択の一つとして家を選びましょう。
(2)出産
子供が生まれるタイミングで家の購入を検討する方も少なくありません。子供がどこの保育園、幼稚園、小学校に通うのかなど、教育環境を考慮しながら家を選びます。
また、子育てがしやすいかどうかも重要なポイントです。周辺に公園や病院、役所など、公共施設が整っている点も家を購入する判断材料となります。
(3)子供の進学
子供の進学に合わせて家を購入する場合は、通学時間や治安などを考慮する必要があります。
通わせたい学校が後から地域外とわかった場合は、引っ越しを検討しなければならない可能性もあり注意が必要です。
データから見る家を買うタイミング

(1)平均年齢
「令和2年度住宅市場動向調査報告書」によると、はじめて注文住宅(新築)を購入した世帯主の平均年齢は40.4歳です。
分譲戸建住宅を購入した世帯主平均年齢は39.6歳です。一方、中古マンションを購入した世帯主平均年齢は47.1歳となっています。
(引用元:国土交通省住宅局「令和2年度住宅市場動向調査報告書」)
このように年齢から見た家を購入するタイミングは、30代後半〜40代が多い傾向にあります。
家を購入する際は、住宅ローンを組むのが一般的です。住宅ローンの条件は、金融機関等によって異なりますが、返済期間の最長は35年のケースが多くなっています。
それゆえ、完済時年齢が75〜80歳未満の金融機関が多いため、遅くても45歳までに住宅ローンを組まないと、80歳までに完済できません。
とはいえ、80歳になったときには収入面が不安定になるケースもあるので、45歳より早い段階でローンを組む方が無難です。
(2)家族構成・世帯収入
お子さんがいる家庭では、幼稚園に入園前・卒業後、小学校に入学前など、さまざまな節で家を購入するタイミングを検討します。
家族構成とともに世帯年収も家購入の判断材料となるでしょう。
「令和2年度住宅市場動向調査報告書」によると、注文住宅(三大都市圏)の世帯年収は平均 804 万円、注文住宅(全国)の世帯年収は平均738万円となっています。
一方、分譲戸建住宅の世帯年収は平均721万円、中古戸建住宅の世帯年収は平均759万円です。
(引用元:国土交通省住宅局「令和2年度住宅市場動向調査報告書」)
なお、みなさんは年収いくらで家を購入したかについてより詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)平均年収
国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」によると、日本の平均年収は、433万円となっています。(給与所得者数5,245万人)
(引用元:「令和2年分 民間給与実態統計調査」)
共働きの家庭では、夫婦の収入を合算した上で家の購入を検討するのも一つです。
(4)貯金額
総務省「2021家計調査報告」によると、2人以上の1世帯当たり平均貯蓄額は1,880万円、前年に比べ89万円の増加となり、3年連続の増加となっています。
(引用元:総務省「2021家計調査報告」)
特に今回のコロナのように、いつ何が起きるかわかりません。更にお金を貯蓄しないといけないことに対して考えている方が増えたのも1つの背景と言えます。
国の動きから見る家を購入するタイミング

2022年8月にみずほ銀行を始めとする大手銀行の5行は、10年固定金利の引き下げを発表しました。低い金利を利用できる今は1ついいタイミングと言えます。
また、2022年に住宅ローン控除にも様々な変更点がありました。一旦借り入れ上限額の引き上げとなったが、2024年に引き下げになるなど、これから不動産購入を検討されている方には大きな影響が出ると言えます。よって、今は1つ購入するいいタイミングと言えるでしょう。
家の購入にかかる費用

(1)頭金
自己資金の中から家の購入代金の一部を支払うお金のことです。頭金は、家の購入金額10~20%程度が相場です。
例えば頭金20%で、2,000万円の家を購入する場合は400万円を頭金として準備します。
(2)仲介手数料
家を購入する際に売主と買主の間に入り、契約が成立した場合に不動産会社から報酬として請求されるものです。
仲介手数料は宅地建物取引業法により、上限が定められています。例えば、400万円超の物件は、 売却金額 × 3% + 6万円 + 消費税 です。
しかし、契約が成立しなかった場合、仲介手数料は発生しません。
(3)不動産取得税
土地や建物を購入した際に課税される税金です。登記の有無や有償・無償を問わず発生します。
不動産取得税の計算式は、以下の通りです。
- ☑取得した不動産価格(課税標準額)× 税率
税率は下記のようになっています。

出典:東京都主税局
(4)固定資産税(都市計画税)
毎年1月1日時点で土地や家屋などの所有者が支払う地方税です。東京都の23区内は、特例で都が課税することになっています。
固定資産税の計算式は、以下の通りです。
- ☑課税標準額 × 1.4%
都市計画税は、都市計画法に規定される市街化区域内の土地や家屋などの所有者が支払う地方税です。
都市計画税の計算式は、以下の通りです。
- ☑課税標準額 × 0.3%
(5)登記費用
不動産売買では、所有権移転登記費用や抵当権抹消登記費用、登録免許税などの登記費用がかかります。
登録免許税は、不動産登記をする際にかかる国税です。
☑登録免許税=固定資産税評価額 × 税率で算出します。
登記を司法書士に依頼した場合は、報酬を支払う必要があります。
家を購入するときにかかる諸経費については、下記記事を参照にしてみてください。
家を買う前に知っておきたいこと

(1)一戸建てかマンション
①一戸建てのメリット
独立した建物でプライバシーが守られます。また、騒音を気にせず、足音や掃除機の音などの生活音が原因となるトラブルはほぼ発生しません。
一方、建売住宅などは、近隣住人とのコミュニケーションがとりやすく、良い関係性を築くことができるでしょう。
②一戸建てのデメリット
建物の維持・管理を自分で行わなければならず、修繕費用等を計画的に積立てておく必要があります。
また、マンションと比較すると、空き巣の被害などセキュリティ面のリスクが高くなるでしょう。
①マンションのメリット
建物の維持・管理は、管理会社に任せられ、セキュリティ面はオートロックや防犯カメラの設置など、手厚くカバーされています。
②マンションのデメリット
集合住宅であるため、騒音などのトラブルが発生しやすいのが特徴です。また、管理費や修繕積立金を毎月支払う必要があります。
また、駐車場代もかかるため、一戸建てと比較して月々の諸経費の出費が多くなります。
(2)新築か中古か
①新築のメリット
住宅設備は最新のものが設置され、利便性や機能性の高いものを使用することができます。また、断熱性・気密性にも優れ、快適な生活を実現できます。
②新築のデメリット
販売価格が割高で、必ずしも希望のエリアや条件の良い場所に住むことができない可能性もあります。
①中古のメリット
価格が割安で修繕積立基金や水道負担金の支払いが不要です。また、内見してから家を購入できます。
②中古のデメリット
建物や設備が古く、修繕コストがかかることが挙げられます。物件によっては耐震性能が低い場合もあるでしょう。
(3)ローンの返済計画
具体的な返済期間や返済額を立てる必要があります。
例えば、固定金利1.5%、返済期間35年、元利均等で3,500万円で借り入れしたケースでは、月々の返済額は10万8,000円、年間返済額は129万6,000円、返済総額は4,501万円となります。
なお、住宅ローンの返済計画を立てるのは家を購入する中で最も重要なステップと言えます。なぜならば、住宅ローンは30年、35年と長期に渡り、今の目の前の状況で試算するのではなく、様々なライフスタイルの変更を想定しながら、それに合ったシミュレーションプランをする必要があります。
その場合は、ぜひ弊社開発のお金の管理アプリ「マネソル」(特許あり)を活用してみてください。
「マネソル」(特許あり)は弊社の16,000件の相談データを元に開発されました。銀行などの金融機関とのデータ連携ができることから、家計簿の機能から詳細の資産管理まで一元管理することができます。住宅ローンの返済シミュレーションにも自由に使うことができます。
また、アプリを利用することによって、無料にて弊社FPと相談することもできます。FPより資産運用のアドバイスもさせて頂きますので、ぜひ利用してみてください。
(4)間取り・デザイン
家の広さや風通し、日当たり、家具家電の配置など、快適な生活を具体的にイメージした間取りの選定が大切です。収納スペースもよく確認するといいでしょう。
デザインは、質感や色味など統一感のある家が主流となっています。
(5)必要書類
家を購入する際は本人確認書類が必要です。
- ☑住宅ローン事前審査時:事前審査申込書、収入証明書類
- ☑住宅ローン申込時:借入申込書、住民票、印鑑証明書、団体信用生命保険申込書兼告知書
- ☑住宅ローン契約時:住宅ローン契約書、抵当権設定契約書などが必要となります。
家を買うときの注意点

(1)立地や周辺環境
治安が悪くないか、最寄り駅までの距離などの立地、スーパーやコンビニ、市区町村役場、病院、郵便局などが徒歩圏内にあるなど、周辺環境の利便性が重要です。
(2)デザインにこだわりすぎない
デザインにこだわりすぎると、間取りや設備など、重要な部分が疎かになり機能性や利便性が低くなる可能性もあります。より現実に生活するのに便利なデザインに拘るようにしましょう。
(3)家の状態・欠陥の有無
新築・中古問わず、施工不良や業者の手抜き工事、建物の不具合などが見つかる場合があります。
新築の場合は品確法に基づき、買主に引き渡し時から10年間は、売主や請負人が瑕疵担保責任を負わなければなりません。
(4)不動産会社の選定
家を購入する際は、不動産会社選びが大切です。実績や得意分野、口コミなどをホームページで確認したり、担当者の対応などを見ておくことが大切です。
いきなり不動産会社に問合せすることに不安がある方は、ぜひその前に一度弊社のFPに相談してみてください。弊社のFPには不動産の実績も数多くありますので、より適切なアドバイスをさせて頂くことが可能です。
まとめ

家を買うタイミングは、結婚や出産、子供の進学などさまざまです。
家を購入する世帯主の平均年齢は30後半〜40代前半が多くなっています。年収や住宅ローンの完済年齢が考慮された結果と言えるでしょう。
家を買うときの注意点は、立地や周辺環境をしっかり確認しておくことが大切です。治安が悪く、不便な場所であれば後悔することもあります。
デザインにこだわりすぎず、家の状態や欠陥の有無、不動産会社の選定にも注意しましょう。
著者

- 株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
- アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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