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家を購入する時の頭金はいくら必要?頭金ゼロ円で購入の注意点も解説

公開日:2022/07/25 最終更新日:2023/04/20
夫婦

住宅資金は、教育資金や老後資金と並んで大きな金額を必要とすることから、「人生の3大支出」とまで言われています。

その中でも住宅資金は大きな金額を要するため、計画的に資金を貯めていく必要があり、人生の一大イベントとしての位置付けとなっているのです。

住宅の購入価格は高額なため、一般的にはローンを組んで購入することになります。その際に頭金を入れるかどうかで悩まれるのではないでしょうか。

本記事では、住宅購入には頭金をいくらぐらい用意しておけば良いのか、また頭金ゼロ円で家を購入しようと考えている方に向けての注意点などを徹底解説しいきます。

家を購入する時の頭金とは?頭金の目安はいくら?

男性

家を購入する際によく聞く「頭金」とは、いったいどの様なものなのでしょうか?また、その目安はいくらぐらいなのかを解説します。

(1)頭金とは?

そもそも、頭金とはどのようなものなのでしょうか?

頭金とは、ローンを利用して商品を購入する際に商品代金の一部を先払いしておき、ローンの総額から差し引くため金額のことを言います。

住宅ローンの場合、住宅の物件価格の一部を先払いし住宅ローンの総借入額から差し引いた金額のことで、自己資金から最初に支出する費用です。

例えば、4,500万円の住宅を購入するときに、最初に500万円を支払って、残りの4,000万円について住宅ローンを組んだとします。この場合の最初に支払った500万円が「頭金」です。

(2)頭金の目安は20%前後

それでは、住宅購入を考えた場合、頭金はいくら必要になるのでしょうか。

国土交通省が発表した「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、頭金の目安となるのは「購入額の20%」とされています。(出典:令和3年度住宅市場動向調査報告書

つまり、4,500万円の住宅を購入しようと考えた場合、900万円の頭金を用意している人が多いということです。

それでは、実際に住宅を購入している人は、頭金をどれくらい支払っているのでしょうか。

実際に住宅購入した際に支払われた頭金の平均額について、住宅金融支援機構が発表している「2021年度フラット35利用調査」の結果を下記の表にしてみました。

 頭金の全国平均額(万円)住宅購入費用に対する頭金の割合(%)
注文住宅596.616.7
土地付注文住宅412.39.3
建売住宅270.07.5
マンション785.917.4
中古戸建214.98.2
中古マンション418.913.8
出典:2021年度フラット35利用調査

上記の利用者調査の結果を見てみると、一戸建ての注文住宅購入における頭金の割合は16.7%、マンション購入における頭金の割合は17.4%となっており、頭金の目安となっている20%に近い数字になっています。

その他の住宅購入における頭金の割合に関してはおおむね10%前後となっています。

平均金額としては、新築一戸建ての購入の際には600万円程度、新築マンション購入の際には800万円と程度となっており、中古住宅や中古一戸建て、中古マンションなどの中古物件を購入する場合には、新築の1/3程度から半額程度となっているのが分かります。

頭金の目安は20%とされてはいますが、実際に住宅を購入する場合には、税金やさまざまな手数料が必要です。

それらの諸費用については目安として、購入費用の5%程度がかかるとされていますので、実際に住宅を購入する際には、自己資金として住宅購入費用の25%を準備しておくことをおすすめします。

(3)頭金と手付金の違い

頭金と似た言葉に手付金があります。頭金と手付金にはどのような違いがあるのでしょうか。

手付金とは、売買契約を締結する際に売主に対して支払うお金のことを言います。手付金を支払うことで、契約を確かなものとする証拠としての意味合いを持ちます。

このように、契約を結んだという証拠として扱われる点で、頭金とは意味合いが異なっています。

また、手付金は契約後に買主がキャンセルした場合には、放棄しなくてはならないため手元に戻ってきませんので注意が必要です。

頭金ゼロ円から家を買える?頭金ゼロ円の注意点

住宅購入の際には、自己資金として頭金を20%から25%程度用意していた方が良いと説明させていただきました。

それでは、頭金が用意できない場合はどうしたら良いのでしょうか?頭金ゼロでも家は買えるのか、頭金ゼロ円で家を購入する際の注意点を解説していきます。

(1)頭金ゼロ円から家を買える

頭金を用意できなかった場合、家を購入することはできるのでしょうか?結論から言えば、頭金がゼロ円でも住宅ローンを組んで家を購入することはできます。

前は、住宅ローン利用の際に1割から2割を頭金として用意できない場合には、住宅ローンが組めないこともありました。

しかし、最近では頭金ゼロ円でも住宅ローンを組むことができる銀行がほとんどです。ただし、住宅ローンを組む際にはローン審査が必要となります。

住宅ローン審査の基準は銀行によって異なりますが、頭金ゼロ円で住宅購入金額を100%借入金でまかなうフルローンを組む場合には、一般的に審査が厳しくなりますのでご注意ください。

住宅ローンの事前審査においては、返済能力を重視する傾向にあります。その際に注意しておきたいのが、返済比率です。

返済比率とは、年収に占める年間の返済額の割合を言います。この返済比率が高い場合、審査を通らない可能性が高くなります。

返済比率は、おおむね30%以下に抑えられれば返済可能額となりますので、安心して返済を続けることができるでしょう。

しかし、返済比率が35%以上になった場合、返済能力に不安があると判断され、審査を通らない可能性が高くなります。

ここで、住宅ローン以外に借金がある場合や、その他のローン返済中の方は注意が必要です。

返済比率は、住宅ローンだけでなくクレジットカードでのカードローンやマイカーローン、その他全ての返済をトータルしたものが対象となっています。

住宅ローンを頭金ゼロで組むことを考えている方は、事前に自分自身の返済比率をチェックしておくことが肝心だと言えるでしょう。

住宅ローンを組もうと考えている場合、預貯金額や住宅購入資金、手元資金など個人の所有する資産や返済能力等、銀行などの金融機関が定める融資条件を満たしていれば、頭金ゼロ円でも住宅ローンを組むことが可能と言えます。

住宅ローンの審査基準について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。

(2)頭金ゼロ円の注意点

上記の通り、頭金ゼロ円でも銀行などの金融機関の審査基準をクリアしていれば住宅ローンを組んで、マイホームを購入することが可能です。

しかし、頭金ゼロ円で住宅ローンを組む場合、以下のことに注意しておかなくてはいけません。

①借入金の金額が増え、その分の利息負担も増える

頭金ゼロ円で住宅ローンを組むということは、住宅購入時に購入金額全額を借り入れる、フルローンを利用することになります。

つまり頭金がありませんので、借入金額が増え、利息負担も増えることになり、返済のための支払額も増えてしまいます。

例えば、4,000万円の家を購入しようとした場合、頭金を500万円入れれば借入額は3,500万円で済み、金利が優遇される可能性があり、月々の返済額も無理のないものに抑えられるでしょう。

金利が頭金あり、頭金なしの場合で、変わらず1.5%だったとしても、頭金を入れて3,500万円の借入だった場合は52万5,000円、頭金なしで4,000万円をフルローンで借りた場合は60万円となり、9万円近い差が出てきます。

頭金500万円ぐらいでは、それほど変わらないだろうと考えている人もいるかもしれませんが、年間で9万円近く差が出てきますので、一般的に35年間という長期間に渡って返済を続けていく住宅ローンの場合、返済額が増え、家計への負担が確実に大きくなることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

返済額が大きくなった場合、将来の教育資金や老後資金の貯蓄を考えている人にとっては、ライフプランの変更も考えなくてはならない可能性が出てきますので注意が必要です。

②返済が厳しくなり自己破産になるリスクがある

上記の通り、頭金ゼロ円でフルローンを組んだ場合、月々の返済額が高額になってしまいます。返済額が大きくなると出費が増え、生活費を圧迫してしまう可能性もるでしょう。

もし、ご自身の病気やケガなどにより、仕事を休まざるを得ない状況になった時、収入がなくなってしまうかもしれません。

近年は、新型コロナウイルス感染症の流行などもあり、雇用状態が不安定になったという人もおられるでしょう。

このような場合に、預貯金が十分にないという方は返済が困難になってしまう可能性があります。返済が困難になった場合は、購入した家の売却が必要になる可能性があります。

購入時と同程度か高い金額で売却ができれば良いのですが、資産価値が下がってしまい売却価格が低くなってしまうと危険な状態に陥ってしまうかもしれません。

このように、資産価値よりもローン残高が多いことをオーバーローンと言い、不動産売却で得たお金で住宅ローンを支払っても残債がある状態になります。

このような場合には自己破産しなくてはいけないという事態に陥るケースも考えられますので、注意しておきましょう。

具体的にはどんな状況で自己破産になるかについて詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。

頭金は用意した方がいい?頭金を用意するメリット

女性

これまで見てきた限りでは、頭金を用意してから家を購入した方がいいように思われます。それでは、頭金を用意するメリットは何でしょうか?

(1)返済金額が少なくなる

第一にあげられるメリットは、ローン返済額が少なくなることです。最初に頭金を支払うことで、購入金額からその分が差し引かれるため、借入金額も少なくなります。

借入金額が少なくなれば、毎月の返済額も少なくなり、その分を子どもの教育資金や車の買い換え、老後資金のための貯蓄などに使えるようになるため、さまざまなライフイベントに備えることも可能です。

また、借入額が少なければ、返済期間を短縮することも可能ですので、金利の負担を軽減することもできます。

金利は数字だけで見ると1〜2%前後と小さな値ですが、住宅の購入金額が大きいため、金利の負担を軽減できれば支払総額を抑えることもできるのです。

(2)金利が優遇される可能性がある

頭金を用意するメリットの2つ目は、優遇金利の存在があげられます。

多くの銀行では、頭金を住宅購入金額の1〜2割入れることで、住宅ローン金利が下がるという優遇制度を用意したプランがあります。これが優遇金利と呼ばれるものです。

例えば、フルローンを組んだ場合の借入金利は1.9%前後ですが、頭金を2割入れた場合には優遇金利が適用され、借入金利が1.6%前後に下がるというようなプランが用意されている金融機関があります。

金利が下がるということは、支払う利息の金額が少なくなることを意味しますので、上記の通り、支払総額を抑えることが可能になるのです。

家を購入する時に諸経費もかかる

計算

家の購入には、家自体の購入費用の他にも諸経費がかかることを軽く触れさせていただきました。ここでは、具体的にどのような費用がかかるのか、や諸経費ローンについて解説します。

(1)諸経費はいくらかかる?

家を購入する際には、家自体の購入費用の他にもさまざまな費用がかかることを認識しておきましょう。

家の購入にかかる諸費用は、購入価格の割合によって計算することが可能です。建売の新築一戸建住宅の場合には購入価格の6〜9%、注文住宅やマンションの場合は3〜6%が必要だと言われています。

例えば、4,000万円の新築一戸建住宅を購入した場合の諸経費は240万円〜360万円、同じ金額の注文住宅やマンションの場合、120万円〜240万円の諸経費がかかることになります。

具体的にはマイホーム購入の際に不動産会社に払う仲介手数料、契約や不動産登記の際の手続き費用や税金、保険料などが諸経費です。

不動産売買の際に支払う仲介手数料は、賃貸物件の仲介手数料同様、「家賃の1ヶ月分+消費税」というように、法律によって上限額が定められています。

詳しい計算方法は、以下の表の通りです。

物件の売買価格仲介手数料の上限金額(税込)
売買価格のうち200万円以下の部分売買価格×5.5%
売買価格のうち200万円超〜400万円以下の部分売買価格×4.4%
売買価格のうち400万円超の部分売買価格×3.3%
出典:国土交通省 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額

また、会社によっては、仲介手数料が無料というところもあるようです。会社によって仲介手数料は変わってきますので、さまざまな不動産会社を比較、検討してみるのも良いかもしれません。

契約に対する費用とは、金融機関に支払う手数料のことで3〜5万円程度とされています。

不動産登記の手続き費用は、司法書士に依頼した際に必要な、登録免許税などの登記費用や報酬で10〜15万円程度が必要です。

税金は契約書を作成するときに必要な印紙税のことで、住宅ローンの借入額によって異なってきますが、2〜6万円程度はかかるでしょう。

保険料は火災保険や地震保険のことで、補償内容によって金額は異なってきます。おおよそではありますが、15〜50万円程度が必要と言われています。

不動産を購入する時に必要な諸経費について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。

(2)基本、諸経費は現金で支払う必要がある

これらの諸経費は、基本的には現金で支払うことになります。

頭金の他にも現金を用意しておく必要があると言われているのは、諸経費を支払う必要があるためです。頭金の目安である20%の他に5%程度の手持金を用意しておくことをおすすめします。

もし、諸経費を現金で支払う用意がないという場合、住宅ローンに組み込むという方法もありますが、金融機関に確認する必要がある点に注意してください。

住宅ローンに組み込むことが可能であれば、現金を用意する必要はありません。

しかし、住宅ローンに組み込みということは、その分借入金額が増えることになりますので、利息が増えてしまうというデメリットがあります。

その点を考慮した上で、諸経費をローンに組み込むかどうかを判断するようにしましょう。

(3)諸経費ローンもあるが金利が高くなる

自己資金がなく、住宅ローンに組み込むことができなかった場合、諸経費ローンを利用する方法もあります。

諸経費ローンは、住宅ローンとは別契約で利用するローンのことで、その名前の通り住宅購入の際に必要な諸経費を支払うために組むローンのことです。

自己資金がない場合には、とても助かるローンではありますが、デメリットとしては金利が高いという点があげられます。

住宅ローンの金利は1〜2%前後ですが、諸経費ローンは2〜3%前後と割高になっており、住宅ローンの返済に加え、諸経費ローンの返済も行わなくてはいけないため経済的負担は増すことになるでしょう。

例えば、住宅購入の際の諸経費が200万円だった場合、諸経費ローンを利用すると4〜6万円の利息がかかることになります。

また、諸経費ローンはすべての金融機関で利用できる訳ではありませんので、その点もデメリットになります。

諸経費ローンの利用を考えている場合には、借入れを行う金融機関に確認しておきましょう。

家を購入するときの頭金の決め方

カップル

家の購入の際には頭金が重要であることはご理解いただけたと思います。

頭金は家の購入金額の20%程度必要であることが分かりましたが、貯金から全額を出しても良いのかや、どれくらい出したら良いものかを迷ってしまうのではないでしょうか。

そこで、ここでは頭金の決め方について解説していきます。

(1)万が一の時に備えて手元に現金を置いておく

家の購入費用の頭金を貯金から出すことを考えている場合、貯金のすべてを頭金として出すのはおすすめできません。

例えば、家を購入した後に病気やケガによって収入が減少、または収入が無くなってしまった場合、月々の返済ができなくなってしまいます。

その状態が続いてしまうと、せっかく購入した家を売却する必要に迫られることや、最悪の場合には自己破産ということにもなりかねません。

頭金を貯金から出す場合は、万が一のことを想定しながら手元にある程度の現金が残るように考えておくことが肝心です。

(2)諸経費の金額をきちんと把握しておく

家の購入の際にかかるのは、家自体の購入費用だけではなく、諸経費がかかることは上述の通りですが、必ず諸経費にはどれくらいの費用がかかるのかを確認しておくようにしましょう。

住宅購入の際にかかる諸経費は、上述したように契約や登記手続きの費用や税金、火災保険や地震保険などの住宅保険にかかる保険料などがありました。

おおよその相場も記載していますので、上述の諸経費の費用を参考にしてみてください。

実は、家の購入にかかる費用は、その他にもあります。それが引越し費用です。諸経費については確認していても、引越し費用については忘れてしまっていることがありますので、ご注意ください。

また、新生活を始めるために家具や家電の買い替えを考えている場合、その費用も計算に入れて頭金を決めるようにしましょう。

このように、家を購入する場合には、マイホーム資金だけが必要なのではなく、購入のための諸経費や新居へ引越しするための費用、生活に必要なものを購入する費用など、予備費が必要になることを頭に入れておくことが大切です。

住宅ローンの借入れ金額にも注意

ローン

住宅ローンの借入れ金額にも注意を払う必要があります。借入金額が大きければ大きいほど、返済金額も大きくなりますし、金利負担も変わるため、しっかりと考えて借入金額を決めることが重要です。

(1)年収で借入れできる金額の目安がわかる

金融機関によって審査基準は異なりますが、年収は大きな目安となります。

フルローンで家を購入したいと考えていても、年収が基準を満たしていない場合は希望に沿った借入れができない可能性があるのです。

ちなみに、住宅ローンの借入可能額は年収の5〜7倍と言われています。

そこで、年収による借入可能金額の目安をまとめた表を下記に記載しておきますので、参考にしてみてください。

年収によって、ご自身の希望の家を購入できるかどうかや、どの程度頭金を入れたら良いかなどの予測が立てられるはずです。

ご夫婦共働きの場合、年収を合計し世帯年収を算出した上で目安をご確認ください。

年収借入金額
(住宅購入金額目安)
年収の5倍
借入金額
(住宅購入金額目安)
年収の6倍
借入金額
(住宅購入金額目安)
年収の7倍
400万円2,000万円2,400万円2,800万円
500万円2,500万円3,000万円3,500万円
600万円3,000万円3,600万円4,200万円
700万円3,500万円4,200万円4,900万円
800万円4,000万円4,800万円5,600万円
900万円4,500万円5,400万円6,300万円
1,000万円5,000万円6,000万円7,000万円
著者作成

以上のように、年収によって借入金額の目安は決まっています。

しかし、これはあくまでも目安であり、金融機関の審査によってはこれよりも低くなる可能性もあります。また、目安金額の全額を借入れすることはおすすめできません。

年収別について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。

(2)借入れできる金額と自分の適正金額は違う

上記の通り、年収によって銀行などの金融機関から借入れできる金額は変化します。しかし、全額を借入れてしまうのは注意が必要です。

全額を借入れるとその分、月々の支払金額が増えますし、利息額も増えてしまいます。

このような場合、家計の負担を大きくしてしまうだけでなく、万が一のときに返済ができなくなってしまう可能性があります。

つまり、借入れできる金額を全額借りてしまうのではなく、自分自身の適正金額を借入れるようにしなくてはいけません。自分自身の適正金額とは、無理なく返済できる金額と言えるでしょう。

無理なく返済できる金額については指標があり、年間の返済額が年収の30%を超えない額と言われています。

理想的な額としては、年間の返済額が年収の20%以内に収まるようにするのが良いでしょう。

例えば、年収400万円の人であれば借入額を、年間の返済額の上限は120万円以内、理想としては年間の返済額が80万円以内に収まるようにすることがおすすめです。

不動産購入する時の適正予算の簡単診断がありますので、不安がある方は試してみるのはいかがでしょうか。

(3)長いスパンで無理のない返済プランを立てる

住宅ローンは一般的に20年〜30年以上に渡る長期間の契約になります。そのため、家を購入する場合には、長いスパンでの資金計画を立てておく必要があります。

家の購入費用を全額住宅ローンでまかなったり、金利負担を軽減するという目的のためだけに月々の返済額を増やしたり、返済年数を短くしたりすることは、あまりおすすめできません。

自己資金がない場合には住宅ローンをフルローンで組むことは可能ですし、金利負担をなるべく減らしたいと考えるのは当然のことでしょう。

しかし、無理のある返済計画を組んでしまった場合、最初の数年は返済することが可能だったとしても、30年以上の長期に渡り返済し、完済に至るのが困難になってしまう可能性があります。

家の購入は、ライフインベントの中でも特に大きなお金が動くものです。しかし、ライフイベントは家の購入だけではありません。

子どもの進学や退職の時期、家族構成が変化するなど、ライフプランは変化していくものです。

その都度、ライフイベントも変化していく可能性があり、しっかりとした計画を考えておかなくてはいけません。

ご自身のライフプランに沿った資金計画や返済計画をしっかりと作成し、長期間無理のない返済が可能な額を把握するようにしましょう。

弊社開発のお金の管理アプリ「マネソル」(特許あり)では、何度でも返済シミュレーションを行う事が可能です。

また、アプリ登録される方は無料にて弊社FPに相談することもできます。住宅ローンの組み方、借入金額で悩まれてる方はぜひ活用してみてください。

頭金あり・なしのシミュレーション

カップル

それでは、実際に家を購入する際に、頭金あり、なしの場合でどれほどの差があるのかをシミュレーションしてみましょう。

シミュレーションの条件は以下の通りとします。

  1. ☑家の購入金額:4,500万円
  2. ☑頭金の有無:なし、10%、20%
  3. ☑ボーナス払い:なし
  4. ☑返済方法:元利均等返済
  5. ☑借入期間:35年

この条件で住宅ローンを組んだ場合の結果は、以下の表の通りとなります。

家の購入金額
4,500万円
頭金なし頭金あり
(購入金額の10%)
頭金あり
(購入金額の10%)
頭金の金額なし450万円900万円
借入金額4,500万円4,050万円3,600万円
利率1.940%1.680%1.680%
月々の返済額14.8万円12.8万円11.4万円
総返済額6,203万円5,360万円4,764万円
返済利息額1,703万円1,310万円1,164万円
出典:フラット35 借入返済希望額から返済額を計算

頭金を入れずにフルローンで購入した場合と、頭金を10%入れた場合では月々の返済額は2万円差が出ますし、利息額でも約400万円の差が出ています。

頭金の平均割合と言われている20%を入れた場合では、月々の返済額で3.4万円、利息額だと約600万円ほどの差が出ていることが分かります。

また、利率も頭金なしの場合は高く設定されており、頭金を入れた場合は低く設定されているのがお分かりいただけるでしょう。

これが優遇金利と言われるもので、フラット35を利用する場合、融資率が9割以下から優遇金利が受けられるようになっています。

以上のシミュレーションから、頭金なしの場合、返済条件は厳しいものになることがご理解いただけるのはないでしょうか。

頭金はなくても、住宅ローンを利用して家を購入することは可能ですが、頭金を用意していた方がゆとりを持った返済が可能となり、家計の負担を減らし今後のライフイベントを考慮しながら返済をしていくことができるようになります。

自分に適した購入資金を知りたい方はFPに相談

相談

これまで解説してきたように、頭金を用意して住宅ローンを利用することで、家を購入した際に月々の返済に余裕を持つことができることがお分かりいただけたと思います。

その際に考えておきたいのが、自分自身に適した購入資金です。その重要性は上述させていただきましたが、どれくらいの資金が自分自身に適したものであるかの判断は難しいものと思われます。

家計をしっかりと管理し、収支の見直しを常日頃から行なっている人もいれば、家計や収支の管理は苦手で何もしていないという人もおられるでしょう。

家計や収支の管理が苦手で頭金を捻出することができなかったり、自分に適した購入予算を知りたい方は、ぜひファイナンシャルプランナー(FP)相談してみてください。

家計の無駄の洗い出しや収支状況を確認し、適した購入資金や借入資金などについて的確なアドバイスが受けられます。

また、家計や収支の管理をしっかり行なっている人でも、節約について見落としがないかを見てもらうことで、自分に適した物件購入のための予算の立て方や返済計画などを提案してもらえますので、一度、FPに相談ください。

まとめ

家族

家の購入の際には、ほとんどの人が住宅ローンを利用します。

その際には、家の購入資金の20%、諸経費のことも考えておくならば25%程度の頭金を用意しておいた方が、ローン返済が始まったときに家計の負担を軽減することができます。

貯金を頭金に利用する際には、全額を利用するのではなく、万が一のことやライフプランに沿って考える必要があるので、その判断が難しいかもしれません。

また、頭金を貯めるのが難しいという人もおられるでしょう。そのようなお悩みや不安がある場合には、お気軽にFPにお問合せください。

貯金を頭金として利用する際の注意点はもちろん、頭金を貯めることができない人には、家計や収支の見直しなど的確なアドバイスが受けられます。

家の購入は、大きなライフイベントの一つです。購入後に後悔しないためにも、しっかりとした資金計画、返済計画を立てておきましょう。

家の購入に頭金は必要かどうかで迷われていた人が、本記事を読んで、少しでも参考にしていただければ幸いです。

著者

代表取締役 田中佑輝
代表取締役 田中佑輝株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。

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