投資初心者におすすめしたい投資商品6選!失敗しないコツも解説
- ✅「投資に挑戦したいけれど、始め方が分からない」
- ✅「最適な投資商品の選び方が分からず、いつまで経っても投資をスタートできない」
このような悩みを持っておられる方は多いのではないでしょうか。
近年は金利が低く、銀行への預貯金よりも投資の方が効率的に資産を増やせるため、少しでも早くスタートするのがおすすめです。
しかし投資する上での注意点や商品の特徴を理解しないまま始めると、大きな損失が発生する恐れがあります。
本記事ではFPが投資初心者向けの商品や方法について解説します。投資に興味があり、今後投資を始めたいという方は参考にしてみてください。
投資初心者が投資を始める時に意識すべきこと
初めに投資初心者が意識すべきことを解説します。
(1)長期に渡って投資をし続けること
投資経験の浅い初心者は、長期投資を意識しましょう。
短期間では投資商品の価格変動幅が大きく、リターンが安定しません。
しかし保有期間が長くなると、一時的に価格が暴落または高騰したとしても、価格の増減が相殺されリターンが安定しやすくなります。
例えば先進国株式に投資した場合、期間別のリターンは次の通りです。
年率 | 1年間 | 5年間 | 10年間 | 20年間 |
リターン | -47%~67% | -5%~25% | -2%~15% | 4%~12% |
投資期間1年の場合は-47%から67%と変動が大きいですが、20年間の場合は4%から12%と変動幅が小さく、リターンもプラスになっています。
短期的な運用成果に一喜一憂せず、長期に渡って投資を継続しましょう。
(2)無理せず少額からスタートすること
投資を長期的に続けるには、無理せず少額からスタートすることが重要です。
大金を投資した後に資産が下落し、投資を辞めることになってしまっては意味がありません。
少額から始めることで、万が一投資が失敗しても、損失を抑えることができます。
初めのうちは貯蓄や定期預金など現金の割合を多くして、余裕資金の範囲内から投資に回しましょう。
(3)1つの投資商品に限定せず分散投資すること
投資先や投資時期を一部に限定せず、分散して投資することも大切です。
分散投資のやり方には資産の分散、時間の分散、エリアの分散などがあります。
分散の種類 | 説明 |
資産の分散 | 国内株式、海外株式、国内債券、海外債券、投資信託、ETFなど値動きの異なる資産を組み合わせる |
時間の分散 | 毎月同じ日付に購入するなど、購入時期を分散する |
エリアの分散 | 複数の地域に投資する |
例えば、国内株式だけでなくアメリカや中国、ヨーロッパの株式にも投資することで、いずれかの銘柄が下がったとしても、資産が減ることを防げます。
また投資のタイミングを分散することで、取得単価を平準化することが可能です。
投資初心者におすすめしたい投資商品6選
投資する上でのポイントをお伝えしましたが、どの商品に投資すべきか迷う方もいるでしょう。
ここでは初心者におすすめの金融商品を6つご紹介します。
(1)投資信託
投資信託は運用会社が投資家から集めた資金を運用し、得られた利益を分配する商品です。
多くの投資家からの出資金を集めて運用するため、1口1万円程度の少額から投資ができます。
投資信託にはインデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。
インデックスファンドは日経平均やS&P500などの指標に連動するように運用される投資信託です。
一方でアクティブファンドは市場の指標を上回るように運用されます。一般的に、インデックスファンドの方が手数料は安く、利回りは低い傾向にあります。
①メリット
ファンドマネージャーと呼ばれる運用の専門家が、投資先や運用方法を決めてくれるので、基礎知識がない初心者でも気軽に始めやすいです。
また、比較的低額で始められ、預貯金の少ない方でも始めやすいです。
さらに、積立NISAなど制度が充実している点も、初心者が始めやすいポイントとなるでしょう。
SBI証券、楽天証券、マネックス証券などのネット証券であれば、自宅にいながら手軽に投資を始めることが可能です。
②デメリット
運用会社に信託報酬などの手数料を支払う必要があります。
運用成績だけでなく、必要なコストも確認した上で、投資商品を選びましょう。
③おすすめポイント
一般的に、投資信託はいくつかの銘柄に投資して運用されるため、少額で分散投資ができる点がおすすめです。
投資信託はファンドに投資するだけで、プロのファンドマネージャーが複数の銘柄に投資するため、投資家側が意識することなく分散投資できるようになっています。
投資信託について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
投資信託には絶対選んでいけない商品もあります。そのような商品の特徴は下記動画にて解説していますので、失敗したくない方はぜひチェックしてみてください。
(2)不動産投資クラウドファンディング
不動産投資クラウドファンディングは、不動産の購入資金を集めることを目的としたクラウドファンディングを指します。
運用会社が投資家の資金を元手に不動産を購入し、賃料収入や売買差益を分配金として投資家に還元する仕組みです。
①メリット
一般的に1万円単位の少額から投資できて、実物不動産投資のように管理の手間がかかりません。
空室リスクや老朽化リスクなどが直接影響しないという点もメリットです。
元本割れのリスクはもちろんあるものの、優先劣後制度など投資家が損をしにくい仕組みが取られており、過去に元本割れを一度もしていないといった業者も存在します。
実物不動産への不動産投資はリスクが大きくチャレンジできないという方でも、不動産投資クラウドファンディングであれば、不動産を投資対象として手間なく資産運用できるのです。
②デメリット
不動産投資クラウドファンディングは実物不動産投資ほど、効率的に収益を上げられない点がデメリットです。
また原則は満期まで解約できないケースが多いため、現金化しにくい点には注意しましょう。
なお、投資先によっては中途解約が可能なものもあります。
投資後に短期間で解約する可能性がある方は、あらかじめ中途解約可能かどうかを調べておくことが大切です。
③おすすめポイント
投資対象はホテルや海外不動産など、実物不動産投資ではハードルが高い物件に投資することができます。
投資先によって、利回りや還元率が大きく変わるため、あらかじめどの程度の分配を受けることができるのか、データを見て比較検討しておくことが大切です。
(3)金(ゴールド)投資
金投資とは、その名の通り金に投資する投資法です。
ゴールドバーを貴金属店から購入したり、金に投資する投資信託を購入したりする方法があります。
①メリット
金は希少価値が高いため、自然災害や戦争など景気の不安定な要因で値上がりする傾向があります。
「有事の金」とも言われ、株式投資や投資信託などのリスク軽減策として人気の投資方法です。
また、金などの実物投資はインフレに強いと言われており、インフレが進むことが予想されるタイミングの投資方法としておすすめです。
②デメリット
金は所有しているだけでは利益が発生しません。
配当金や利息のような運用期間中の収益は得られず、利益は売却時の値上がり益しか見込めません。
③おすすめポイント
一般的な投資商品と組み合わせて、リスクを分散することができます。
金(ゴールド)投資について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(4)外貨預金
外貨預金とは日本円ではなく外貨で預金する投資方法です。
一般的に外貨は日本円よりも金利が高いため、より多くの利息が得られる可能性があります。
この記事でご紹介する投資商品の中では、比較的ローリスクローリターンの商品に分類されます。
①メリット
相場によっては為替差益を狙うことも可能です。
例えば100万円を1ドル=100円の条件で預け入れた後、円安が進み1ドル=120円の時に払い戻すと、20万円の利益が発生します。
②デメリット
円高が進めば、元本割れのリスクもあります。また外貨は預金保護制度の対象外であるため、万が一金融機関が破綻した場合は、元本保証がありません。
③おすすめポイント
預け入れる通貨が外貨であること以外は、円預金と同じであるため、初心者でも簡単に理解できるでしょう。
外貨預金について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(5)不動産投資
不動産投資とは、マンションやアパートを購入し、他人に貸して利益を得る投資手法です。
入居者からの家賃収入や物件の売却益により、利益が得られます。
①メリット
不動産投資は管理を管理会社に委託することが可能です。
入居者が入っている間は、基本的に何もしなくても毎月一定額の不労所得が得られる点が魅力です。
そのため株式投資やFXのように、日々ニュースや最新情報を毎月する必要がなく、管理の手間が少なくて済むでしょう。
②デメリット
入居者が入らず空室になると、収入がゼロになってしまいます。
初期費用や投資金額が高いため、失敗した時のリスクが他の投資商品より大きく、ややハイリスクと言えます。
また売却時に物件価格が値下がりして利益が得られないため、資産価値の高い物件を判断できる力が必要です。
投資スタート時に高額な自己資金や金融機関の融資審査も必要になるため、簡単にスタートできない点にも注意しましょう。
③おすすめポイント
不動産を所有しているだけで家賃収入が得られるため、安定的な利回りが期待できます。
会社員など投資の時間を十分確保できない人でも、比較的始めやすいでしょう。
不動産投資のメリット、デメリットについて詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(6)ミニ株・アメリカ株
ミニ株とは、単元未満単位で購入できる株式のことを言い、単元未満株と呼ばれることもあります。通常、株式取引は100株などのまとまった「単元株」という単位でしか購入できません。
それを、単元未満の株数から購入できるようにしているのがミニ株なのです。
なお、日本株は100株が基本的な単位に対し、アメリカ株のほとんどが1株単位となります。ミニ株でなくてもアメリカ株であれば、小規模から取引可能です。
①メリット
ミニ株は、最低1株から購入できるため、数百円から投資することが可能です。投資資金をそれほど確保できない人でも、比較的投資しやすいでしょう。
特に、アメリカ株は、国としての成長力があることからも高い利回りが期待できます。
②デメリット
日本株式のミニ株は、取り扱い証券会社が多くなく、販売時間や銘柄も限られています。アメリカ株は多くの証券会社も取り扱っていますが、手数料が高く為替リスクもある点には注意しましょう。
また、アメリカ株は株価がマイナスになっても円換算して利益が出ると、課税される点にも注意が必要です。
③おすすめポイント
比較的少額から投資できるので、初心者や少額から投資したい人に適しています。少額投資できるため、複数の投資先に投資しやすくなり分散投資でリスクを抑えることも可能です。
アメリカ株投資について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
投資初心者にオススメしたい投資方法3選
次に投資初心者におすすめの投資方法として、「つみたてNISA」と「iDeCo」をご紹介します。
いずれも長期の積み立てを前提とした制度であり、複利効果が狙えます。
どちらも併用可能な税制優遇制度であるため、まずは2つの制度を優先して利用するとよいでしょう。
(1)つみたてNISA
つみたてNISAは毎年最大40万円までの投資額を最長20年間非課税で運用できる制度です。
具体的には投資で10万円利益が発生した場合は、通常20,315円の税金を支払うことになりますが、つみたてNISAの非課税枠で投資すれば税金がかかりません。
金融庁が認めた優良な投資信託やETF(上場投資信託)のみに投資可能であり、個別銘柄に投資する株投資などは対象外です。
長期の少額・分散投資に適した商品が厳選されており、初心者でも安心して始められるでしょう。
2024年1月から新NISAがスタートします。今までより節税枠の拡大などのメリットがあります。より詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
また、私が講師を務める「新NISA制度丸わかりセミナー」の動画をLINE友達限定にて公開しています。
- ✅つみたてNISAの落とし穴
- ✅新NISAの注意点
- ✅実際に私が実践している投資商品
- ✅成功するための鉄則
などリアルな情報がたくさんです。つみたてNISAで損をしている方、これからNISAを検討している方は、ぜひご覧ください。
(2)NISA
NISAは、つみたてNISA同様の運用益に対する非課税制度です。
非課税期間は、つみたてNISAと異なり年間120万円を最長5年間となります。
投資できる商品は、投資信託だけでなく上場株式(国内・海外)やETF・REIT(リート)など幅広い商品が対象です。
また、積立購入以外にも、一括で購入するスポット購入もできるという魅力もあります。
選択肢が広く売買など一般的な株式取引ができる制度でもあるため、投資中・上級者向きと言えるでしょう。
NISA・つみたてNISAともに、投資の魅力があるものですが、併用はできません。NISA口座は、1人につき1金融機関1口座と決められているため、口座開設の際には、NISAかつみたてNISAかを選ぶ必要があるので注意しましょう。
ただし、2024年からスタートする新NISAでは、NISAが「成長投資枠」、つみたてNISAは「つみたて枠」と名称が変更され、併用が可能になります。
より投資戦略の幅を広げられるので、検討してみるとよいでしょう。
(3)iDeCo(イデコ)
iDeCoは個人型確定拠出年金といい、任意で加入できる国民年金の上乗せ年金制度です。
拠出した掛金を、自身で選択した商品で運用し、60歳以降に一時金または年金として受け取れます。
掛金の限度額は加入者ごとに異なります。
被保険者の種類 | 掛金の上限額 | |
第1号被保険者(自営業者など) | 月額6.8万円 | |
第2号被保険者(会社員・公務員など) | 会社に企業年金がない会社員 | 月額2.3万円 |
企業型DCのみに加入している会社員 | 月額2万円※1 | |
DBと企業型DCに加入している会社員 | 月額1.2万円※2 | |
DBのみに加入している会社員・公務員 | 月額1.2万円 | |
第3号被保険者(専業主婦) | 月額2.3万円 |
※1 月額5.5万円-各月の企業型DCの事業主掛金額(ただし、月額2万円が上限)
※2 月額2.75万円-各月の企業型DCの事業主掛金額(ただし、月額1.2万円が上限)
iDeCoは税制上のメリットが多く、掛金が全額所得控除の対象となるため、所得税や住民税が軽減されます。
またつみたてNISA同様、保有中の運用益は非課税扱いであるため、節税効果を得ながら、将来の老後資金を貯めることが可能です。
ただし掛金や運用益は原則60歳になるまで引き出せないため、最低限必要な生活費は手元に残した上で積立額を設定しましょう。
iDeCo(イデコ)について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
なお動画でも解説していますので、ぜひ合わせてチェックしてみてください。
年代別おすすめの資産運用商品
ここでは、「20代~30代」「40代~50代」の年代別に、おすすめの資産運用商品を紹介していきます。
(1)20代〜30代
20代~30代におすすめの資産運用商品は、以下の通りです。
社会人になって間もない20代は、それほど投資に回せる金額が多くないものです。20代後半から30代は、結婚・出産などライフイベントも多くなるため、リスクを抑えた運用も必要になってきます。
また、20代・30代から投資をスタートすれば、より長期間資産運用できるため着実な資産形成が可能です。
そのため、つみたてNISAや積立投信・投資信託のように少額から長期運用でコツコツ資産形成できるものが適しているでしょう。
近年は、ロボアドバイザーと呼ばれる、AIが判断して自動売買してくれるサービスもあります。
少額から投資でき、自分で売買の判断をしなくていいので、これから資産運用始める人にもおすすめです。
(2)40代〜50代
40代~50代におすすめの資産運用商品は、以下の通りです。
- ✅株式投資
- ✅不動産投資
40代・50代であれば、ある程度収入も高く資産運用に回せる資金も多くなるでしょう。
しかし、40代は子どもにかける教育資金や住宅ローンの支出なども増える時期です。50代であれば支出は安定してきますが、老後に向けた資産形成も視野に入れる必要があるでしょう。
それまで蓄えた資産をリスクの高い投資で大きく損失すると、取り返す時間も多くはない点には注意が必要です。
40代・50代は、資産形成を狙った運用をしつつも、積極的なリスクへのチャレンジには慎重になることが大切です。
失敗しない投資商品の選び方
ここでは、失敗しない投資商品の選び方として、次の4つを紹介します。
- リスク・リターンで投資商品を選ぶ
- 運用期間で投資商品を選ぶ
- 運用コストで投資商品を選ぶ
- 初心者は少額で投資先を分散させる
(1)リスク・リターンで投資商品を選ぶ
投資商品によってリスク・リターンは異なります。
一般的に、リスクとリターンの関係性は次の通りです。
- ✅ハイリスク・ハイリターン:リターンの大きい商品はリスクが高い
- ✅ローリスク・ローリターン:リスクの低い商品はリターンも小さい
大きな利益を狙えば、その分リスクも高く損失を出す可能性も上がります。一方で、リスクを抑えると利益も少なくなるのです。
まずは、資産運用の目的を明確にして、どれくらいの利益を得たいのか、リスクはどこまで許容できるのかを具体的に決めていきましょう。
そのうえで、自分のリスク許容度に合わせた商品を選択することが大切です。
(2)運用期間で投資商品を選ぶ
投資期間は、数日から1年以内の「短期投資」と1年以上から数十年の「長期投資」に分かれます。
一般的に短期投資であれば、短期間で利益を狙えますが値動きも大きくリスクも高くなります。
リスクを抑えてコツコツ資産形成するなら長期投資が適しているでしょう。
ただし、投資商品によっては運用期間中、売却できずに資産がロックされるものもあるので注意が必要です。
(3)運用コストで投資商品を選ぶ
投資商品によって、さまざまな運用コストがかかります。
一般的には、売買時に販売手数料、運用時に口座管理料や運用手数料などがかかるものが多いでしょう。
運用コストは少額に思えますが、長期運用すれば大きな額になります。
特に、利益が少額と言った場合コストでより利益が少なくなってしまうので、注意が必要です。
運用コストは、似たような商品であっても証券会社や商品によって異なります。手数料までしっかりチェックして少しでもコストを抑えて運用できるようにしましょう。
(4)初心者は少額で投資先を分散させる
投資では分散投資が重要です。投資先が一つに集中してしまうと失敗した時の損失も大きくなります。
投資先を分散させておくことで、一部の投資先がダメになってもカバーできる可能性があります。
投資先の分散時には、次のような分散を意識するとよいでしょう。
- ✅金融資産クラス(株式投資や債券・金・不動産・投資信託など)
- ✅銘柄
- ✅地域(国内・先進国・新興国)
- ✅通貨
- ✅時間
投資初心者が失敗しないコツ4つ
ここでは、投資初心者が失敗しないコツとして、次の4つを解説します。
- 投資目的を明確にする
- 少額からスタートする
- 投資シミュレーションを作る
- FPなどの専門家のアドバイスをもらう
(1)投資目的を明確にする
適切な投資先は投資目標に大きく左右されます。
- ✅老後資金を貯えたい
- ✅子どもの教育資金を貯めたい
- ✅住宅購入資金を貯めたい
- ✅短期的な資金形成をしたい
上記のように、投資を「何のために」するのかを明確にする必要があります。
また、同時に、「いつまでに・いくらか」も具体的にすることが大切です。
大きな利益を得たいというように曖昧なものではなく、「3年後に100万円」というように具体的な数字を立てるようにしましょう。
投資の目的が明確になれば、それに合わせたリスク許容度や利回りなども明確になり、投資商品を選びやすくなります。
(2)少額からスタートする
初心者は少額からスタートすることが大切です。
いきなり高額な投資をしてしまうと失敗した時の損失も大きくなります。
また、投資額が大きいと、失敗したくないと感情的になり冷静な判断ができなくなる恐れもあります。
少額からスタートし投資経験を積みながら、徐々に投資額を上げていくようにしましょう。
積立投資なども月々の掛け金が大きいと、生活の負担になる可能性があるので設定額は慎重に判断することが大切です。
(3)投資シミュレーションをつくる
投資シミュレーションを事前にしておくことで、貯めたい金額に必要な期間や利回りを把握しやすくなります。
シミュレーションを自分で作るのが難しいという人は、インターネット上で自動的にシミュレーションしてくれるサイトも多いので活用してみるとよいでしょう。
(4)FPなどの専門家のアドバイスをもらう
最適な投資商品や目標設定は、1人1人異なります。投資計画を立てるうえでは、資産状況やライフプランも考慮して中長期的な計画が必要です。
FPなどの専門家であれば、中立的な立場で適切な目標設定や資産運用などを提案します。
資産運用を検討しているなら、まず専門家に相談して客観的なアドバイスをもらうことからスタートするとよいでしょう。
資産運用におすすめの証券会社5選
証券会社も数多くあり、どこを利用すればいいのか悩んでいる方も多いでしょう。ここでは、資産運用におすすめの証券会社を紹介します。
(1)SBI証券:取引手数料は「無料」が魅力的
ネット証券最大手であるSBI証券。
取引商品の多さや手数料に安さ・使いやすさで人気が高く、国内株式個人取引ではシェアNo.1という実績も誇ります。
- ■SBI証券のおすすめポイント
- ✅国内株式売買手数料無料
- ✅銘柄が豊富
- ✅ポイントがたまる
SBI証券では、国内株式の売買手数料が0円という手数料の安さを実現しています。また、2024年からの新NISAの米国株式・海外ETFの売買手数料も無料です。コストを抑えて投資できるので、より投資利益を多く手元に残せるでしょう。
三井住友カードでのクレジットカード積立にも対応しており、積立額に応じたVポイントも貯まります。
(2)楽天証券:「楽天ポイント」が貯まる
ネット証券で、SBI証券に並ぶ最大手と言える楽天証券。
2023年4月時点で口座開設数900万口座を突破しており、人気の高い証券会社でもあります。
楽天証券は、楽天ポイントの還元を受けることもできるので、楽天ユーザーに特におすすめです。
- ■楽天証券のおすすめポイント
- ✅楽天ポイントがたまる・使える
- ✅手数料が安い
- ✅銘柄が豊富
楽天証券では、楽天カードを使った積立投信で楽天ポイントが付与されます。購入にもポイントを利用できるので、効率よい投資が可能です。
楽天銀行と楽天証券を「マネーブリッジ」で連携することで、楽天銀行の金利がアップするというメリットもあります。
また、口座開設キャンペーンなど定期的なキャンペーンも多いので、これから口座開設を検討している人はキャンペーンを狙うのもおすすめです。
(3)松井証券:「サポート」が非常に手厚い
100年以上の歴史のある老舗証券会社である松井証券。
手数料の安さや充実したサポートで人気があります。
- ■松井証券のおすすめポイント
- ✅サポートが手厚い
- ✅手数料が安い
- ✅老舗ならではの安心感
松井証券は、サービス体制が整っているので、初心者でも安心して利用できます。
Webだけでなく電話やリモートでのサポートを受けられるので、はじめての投資で不安がある人も不安を解消して投資できるでしょう。
また、株式取引は1日50万円以下であれば手数料無料で取引できるという魅力もあります。
(4)マネックス証券:カードの「積立還元率」が高い
米国株式ならマネックス証券と言われるほど、米国株式に強みのあるマネックス証券。
米国株式・中国株式の取り扱い銘柄が豊富なだけでなく手数料の安さからも人気があります。
- ■マネックス証券のおすすめポイント
- ✅米国株式が豊富
- ✅積立還元率が高い
- ✅IPOの平等抽選
マネックス証券では、5,000銘柄以上の米国株式を取り扱っています。
銘柄が豊富なだけでなく、米国株・中国株やワン株の買付手数料無料というように手数料の安さも魅力です。
また、無料で多機能な米国株ツールを使えること・時間外取引可能という点でも、米国株への投資を重視したい人におすすめの証券会社です。
また、クレカ積立にも対応しており、マネックスカードでの積み立てであれば1.1%と高いポイント還元を受けられるという魅力もあります。
(5)DMM証券:米国株の取引手数料が「0円」
手数料の安さが魅力のDMM証券。
アプリの使いやすさなどからも注目を集めています。
- ■DMM証券のおすすめポイント
- ✅米国株取引手数料0円
- ✅アプリとツールが充実
- ✅業界最低水準の手数料安さ
DMM証券では、米国株式は手数料無料で取引可能です。
国内株式も、25歳以下であればキャッシュバックを利用して実質手数料無料で利用できます。
また、取引ツールやスマホアプリも充実しており、初心者からプロまで幅広く活用できる点も魅力です。
1つのツールで国内株・米国株両方の取引もできるので、幅広い銘柄を効率よく取引したい人にもおすすめです。
投資初心者によくある失敗例3選
最後に投資初心者のよくある失敗例をピックアップしました。同じ失敗をしないように気を付けましょう。
- ✅分散投資ができていない
- ✅投資商品についてよく理解せずに選んでしまう
- ✅場当たり的に取引してしまう
投資初心者が不安を感じているなら専門家に相談
投資初心者におすすめの投資商品や投資方法についてご紹介しましたが、「投資」と聞くとギャンブルのような危険なイメージがあり、不安に感じる方もいるでしょう。
自分の判断に自信が持てないという方は、専門家にサポートしてもらうのも一つの手段です。
我々FP(ファイナンシャルプランナー)は暮らしやお金の専門家であり、資産形成や資産運用のプロです。
金融商品の買い方や注文方法、投資に関する勉強方法などを事前に相談して、さまざまな疑問を解消しましょう。
まとめ
初心者が投資を始める際は、次のポイントを意識しましょう。
- ✅長期に渡って投資をし続けること
- ✅無理せず少額からスタートすること
- ✅1つの投資商品に限定せず分散投資すること
証券口座の開設など難しく感じるかもしれませんが、楽天証券やSBI証券などネット証券会社はネット上で手軽に口座開設手続きができます。
証券会社によってはスマホアプリのサービスを提供している会社もあるので便利です。
投資初心者で心配な方は、お金の専門家であるFPに相談するのがおすすめです。
あなたのライフプランや家計の状態、性格に合った投資スタイルを提案してくれるでしょう。
投資を検討している方にとって、この記事が投資への第一歩につながれば幸いです。
著者
- AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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