資産運用はやめとけと言われる理由6つ!向いている人とした方がいい理由も解説
資産運用や投資に関して、一定数見られるのが「資産運用はやめとけ」というネガティブな反応です。
結論から申し上げますと、資産運用はやったほうが良いのですが、「やめておくべき人」がいるのは事実といえます。
本記事では、資産運用はやめとけと言われる6つの理由と、向いている人や資産運用すべき理由について徹底解説します。
資産運用はやめとけと言われる理由6つ
資産運用はやめとけと言われるのは、主に失敗することを前提に語られることがほとんどです。
それぞれの理由には、それぞれの理屈があるのですが、はたして実際のところはどうなのかを含めて、やめとけと言われる6つの理由を考えてみましょう。
(1)基本元本保証はなく損をすることがある
資産運用や投資の話をするとき、必ず聞かれるのが「元本保証がなく損をするかも」ということで、損をしたことのある人ほど危険性を力説するものです。
確かに資産運用で大きなリターンを望むほどリスクも大きくなる傾向があり、無茶な運用をしていると損をする可能性が高まります。
バブル崩壊やリーマンショックなどで損をした人にとって、資産運用へ対して消極的になることは仕方のないことだといえるでしょう。
(2)知識不足により詐欺に合う可能性がある
資産運用に詳しくない人に多い意見で、「知識もないのに投資に手を出すと詐欺にあう」というものがあります。
確かにニュースなどを見ていると、けっこうな頻度で投資詐欺による被害について報道されているのは事実です。
最近増えたのは、SNSやLINEを通じて高利回りを謳い騙す手口で、著名な投資家を装う事例も聞かれますが、簡単いえば「旨い話には裏がある」ということになります。
しかし、資産運用をすることと投資詐欺に遭うことは、実はまったく異なる事象であって、そのことを理解できない方に限ってこのような忠告をするものです。
(3)投資してもすぐ儲かるわけではない
資産運用は、基本的に長期間にわたって資産形成をする手段なのですが、デイトレードなどの投資と別のものだとして「すぐに儲からない」という人がいるようです。
このような誤解をしている人は、手元資金の全てを一気に株式や不動産に突っ込み、短期間に値上がりしたところで売却益を得るような取引は、資産運用とは違うものだと思っているのでしょう。
確かにそのような投機的取引と比べると、月々安定的に積立投資するような投資手法は地味なのかもしれません。
しかし、資産運用の投資スタイルは決まり事があるわけでもなく、専門家でさえ「正解」は言えないものです。
基本的に株式や信託投資などで運用していて、価格の変動に気を奪われるようでは長期的な資産形成などできません。
長いスパンで考えると複利効果が実感できるのですが、すぐに結果を求めるような方にとって資産運用は「割に合わない」と感じるようです。
(4)資産運用するにはコストがかかる
資産運用には様々な方法がありますが、そのほとんどは運用するためのコストがかかり、それを理由としてやめろという人がいます。
具体的には、株式投資では売買手数料、投資信託では販売手数料、信託財産留保額、信託報酬、不動産投資では仲介手数料や管理委託費など、利益の有無にかかわらず出費が必要です。
もちろんコストを上回る運用益を出せば問題ないのですが、ことコストに関しては維持費の掛からない銀行預金と比べられたら反論の仕様がありません。
長くデフレが続いた日本では、ほとんど金利の付かない定期預金もそれなりの価値はあったのですが、現在明らかに状況が変わったことを考えていない意見だといえます。
(5)資産運用はリスクが高いギャンブルである
資産運用や投資と聞くと、「リスクの高いギャンブル」といったイメージを持っている人が一定数おります。
そう考える人の多くは、「お金は汗水流してコツコツ貯めるもの」という思いが強いようで、ギャンブルと資産運用を同一視しがちです。
よく考えてみれば、資産運用はけっしてギャンブルではないのですが、苦労して貯めるという考え方を頭ごなしに否定できない方も多いでしょう。
しかし、毎月一定額をローリスクな債券投資することも「資産運用」だと考えれば、違った考え方もできると思います。
とはいえ、いくら低リスクで安全性が高いといわれる投資商品であっても、投資元本が目減りする可能性はあるので、資産運用の注意点として留意しましょう。
(6)情報の差により個人投資家には不利になることがある
少しだけ知識のある方が言いがちなことが、個人投資家じゃ大口投資家や機関投資家と比べ、情報量に差がありすぎるから不利だというものがあります。
これは一面では正しい意見かもしれませんが、このような考え方をする方は資産運用の一部分しか見えていないといえるでしょう。
確かに投資で生計を立てているようなプロと正面切って戦えないのは事実ですし、投資初心者と比べると個人投資家は不利かもしれません。
しかし、冷静に考えればプロとしのぎを削るような場面は、普通の資産運用ではお目にかかれません。
積み立てなどの資産運用であれば個人投資家向けの商品は多く、収益性も決して悪いわけではないので、あまり否定的に考える必要はないでしょう。
資産運用した方がいい理由
「資産運用はやめとけ」と言う方々の考え方や思いは分かりましたが、その言葉を鵜呑みにして良いものなのか迷う方もいるのではないでしょうか。
資産運用にはデメリットだけではなく、多くの方にとってメリットが多いことを知る必要があります。
ここからは、資産運用をした方がいい理由について合理的に考えてみることにしましょう。
(1)効率よくお金を増やすことができる
資産運用にはいくつもの投資方法がありますが、投資を分かりやすくいえば「自分の替わりに事業をしてくれる人への貸付」と考えられます。
もちろん不動産投資のように、自らが経営者となるような資産運用もありますが、多くの資産運用は「利益を出してくれそうな人」を探せることが最大のメリットです。
お金は目の前に置いているだけでは利益を生みませんが、それを有効活用してくれるのが資産運用であり、タイパの高いお金の増やし方といえます。
本職が忙しい方であっても、元手がお金を増やしてくれることが資産運用の大きなメリットです。
(2)円で持つよりインフレ対策になる
ここ数年は物価が上がってインフレを実感している方が多いのではないでしょうか。実はインフレというのは資産価値を棄損するものです。
とある投資成功者の言葉を借りれば、資産運用しない人は「下落する”円”に投資している人」だと考えることもできます。
インフレ率については諸説ありますが、日本経済新聞社が行ったアンケートでは体感しているインフレ率は14%を超えると言われています。
この数値どおりなら、持っている現預金は同じだけ価値を損ねているので、それを避ける手段として資産運用はやるだけの魅力があるといえるでしょう。
(3)株式投資など投資市場が上昇している
一昔前、日本銀行の金融政策の失敗で超円安となったときには、日経平均株価が8,500円を下回った時期もありました。
しかし、それ以降の株価は上昇を続けていて、2023年12月15日の終値で32,970.55円を付けています。
もちろん株価は上下するもので、バブル崩壊時には38,915円まで高騰し3年で半分ほどになったようなこともありました。
ただ、かなり長いスパンで株価を見ていくと、資産価値が上がり続けていることが分かります。
つまり短期的な売買ではなく、長期保有を前提とした資産運用であれば、かなり魅力的な投資開始時期だといえるでしょう。
(4)低金利により銀行に貯金してもお金が増えない
長い期間デフレが続いていた日本では、その状況を克服するための金融政策としてゼロ金利やマイナス金利を採用してきました。
つまり銀行にお金を預けているだけでは、まったくと言っていいほどお金は増えない状況です。大手銀行ではわずか0.0001%が実情です。
もちろんバブル期までのように、預金金利が5~6%もあったような時代が戻れば話は変わってきますが、よほど日本の景気が過熱しない限りそこまで金利は上がらないでしょう。
(5)投資サービスが充実になり投資のハードルが下がった
日本人は投資などに奥手だと言われていますが、確かに一昔前まで資産運用や投資をする人は今ほど多くありませんでした。
時代は変わり最近では、老後の資産形成などを考えた資産運用は一般的なことになり、投資サービスもかなり充実しています。
これは「年金だけでは老後は厳しい」という認識が広まったためで、ある意味で資産運用が「儲けるための行為」から「自分の身を守る行為」へ変わったのかもしれません。
今ではスマホだけで簡単に投資を始められるので、始めるハードルが大きく下がったといえます。
(6)NISAやiDeCoなど節税できる投資制度もある
資産運用のなかで、NISAやiDeCoには税制上の優遇措置があり、上手く節税しながら資産形成することができます。
NISAは「少額投資非課税制度」の略称で、iDeCoは「個人型確定拠出年金」の略称で、共に比較的最近利用している方が増えました。
NISAとiDeCoは、共に運用益に課税される20.315%の税金(所得税・復興特別所得税:15.315%、住民税:5%)が非課税となります。
それぞれに特徴が違いますが、簡単に分けると積極的に資産運用したい方はNISA、老後資金を確実に貯めたいならiDeCoがオススメです。
NISAは運用益の非課税は一定期間(一般NISAで5年間、つみたてNISAで20年間)ですが、iDeCoにはより大きな節税効果が期待できます。
iDeCoは支払った全額が所得控除の対象になるので、現役期間の所得税などが節税でき、なおかつ受取時に退職所得控除、もしくは公的年金等控除が受けられ、トータルの節税効果が大きいことが特徴です。
ただ、60歳になるまで運用期間中の引き出しはできないので、完全に老後資金として割り切る必要があります。
つみたてNISAとiDeCo(イデコ)について詳しく知りたい方は、下記記事を参照してみてください。
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資産運用に適している人の特徴
資産運用は正しく行うことで、効果的に資産を増やしていくことができるものです。
そんな資産運用に適している人には、いくつか共通の特徴がみられるので、それらを確認してみましょう。
(1)お金のやりくりが得意で先取り貯蓄ができる人
資産運用や投資は、簡単に言えば「お金を有効活用する手段」の一つで、お金のやりくりが得意で、先取り貯蓄ができるような人は資産運用に適しているといえます。
資産運用をするためには、そのためのお金をねん出する必要がありますが、このような人は容易に資金を用意できるでしょう。
仮に資産運用しない場合でも、将来的な備えを考え余裕資金を預貯金に回すことは、リスクコントロールの基本です。
資産運用や投資は、生活を賭けてするようなものではないので、お金のやりくりに長けた人こそ向いているのです。
(2)多くある情報の中から冷静に判断できる
資産運用に関する情報は、ネットなどに溢れかえっていますが、すべてが正確な情報だという保証はありません。
資産運用に向いている人の特徴は、考え方がしっかりしていて、多くの情報の中から有益な情報だけ冷静に取捨選択できることです。
今後も豊かな生活を送ることができるか、物価上昇や社会情勢にも大きく左右される時代になっていきます。
そこでオンライン上に氾濫する雑多な情報に影響され過ぎると、選択肢に悩み気持ちにも余裕を失ってしまう結果となりがちです。
つまり感情的にならず、正確に判断するスキルがあることは、資産運用のリスクを避けるために役立つスキルの一つになります。
(3)自営業・経営者など判断力がある人
自営業や経営者の方は、景気の状況や経済のトレンドを把握することに長けていて、その判断力は資産運用にも役立つものです。
自分で事業をしている方は、普段から自分なりの判断基準をもって決断することに慣れており、その判断力や決断力は資産運用でも役に立ちます。
また、経営経験は費用や経費の見直しといった資産運用にも役立つ視点も養え、投資の専門知識とは違った強みになるでしょう。
企業経営では、時として十分な準備も整わぬ段階で決断を迫られることもあり、その度に思いきりや度胸も身につくと言われます。
資産運用は時としてチャンスを掴むためのタイミングが訪れるもので、優柔不断だとチャンスを逃すこともあるのです。
(4)勉強、情報収集が好きな人
資産運用といっても、その方法は株や債券、不動産や仮想通過などさまざまな種類があり、学ぶことが億劫なようでは始めることもできません。
例えば不動産投資は典型的な不当所得を生むと思われがちですが、実例を見ると入居者募集が思うようにならなかったり、家賃収入が見込み違いだったり、事前の情報収集を怠ると不必要な苦労をします。
常に新しい情報が現れるので、それを収集し分析することが資産運用を成功させるためには重要です。
つまり勉強することが苦にならず、情報収集が好きな人ほど、投資や資産運用に向いているといえます。
(5)資産運用する目標、目的が明確な人
資産運用で成功している人の多くは、資産運用の目標や目的が明確で、いつまでにどれくらい資産を形成するのか計画を立てています。
分かりやすい例でいえば、少し前に話題になった「老後生活の2,000万円問題」ですが、それをクリアすることも明確な目標・目的といるでしょう。
この点が明確でなければ、運用方法や運用期間なども決められないので、始める前に考えておくことは大切なことです。
(6)長期に向けた投資戦略を立てられる人
資産運用の基本は、長期運用・長期投資なので、短期の値上がりや値下がりを気にしていては、上手くいかないものです。
長期的に目標を立てられる人であれば、目先の相場などに惑わされることがなく、結果的にリスクを最小限に抑えることができます。
資産運用は、長期的な計画を達成できるのかどうなのかが大事なので、そのような投資戦略を立てられることが求められます。
資産運用に適していない人の特徴
資産運用に向いている人がいる一方で、資産運用に適していない人がいるのも事実です。
もしかしたら、そんな人だからこそ「資産運用はやめておけ」と言われるのかもしれません。
ここでは、資産運用に向いていない人の特徴を確認してみましょう。
(1)勉強するのが面倒と感じる人
資産運用に向いている人と逆になるのですが、資産運用や投資に関する勉強をするのが面倒だと感じる人は資産運用に向いていません。
資産運用はリスクがあることなので基礎知識はもちろん、最低限金融機関勧める金融商品や投資額や投資期間による違いを理解できなければ損をする可能性が高まります。
失敗例を見ていても、自分で勉強しようとも思わずアドバイザーと称する人のおすすめするまま投資対象を決めていますパターンが多く、見方によっては詐欺に遭うようものです。
依頼先が大手証券会社だから安心するとか、人任せにする資産運用は絶対に避けるべき考え方だといえます。
直接携わらないにしても資産運用は第二の仕事とも言えるので、自己啓発できなければ淘汰されるというのが現実です。
(2)資産運用する資金に余裕がない人
資産運用は、自身の生活費を切り詰めてまで行うと継続出来なくなる可能性が高いので、本来は使う予定のない余剰資金するものです。
ところが最近見られるのは、資産運用した結果「生活に余裕がなくなった」といった事例で、これは本末転倒だといえます。
また、かつての相場師のように借金をしたり退職金のような大金をつぎ込んだり、博打のような行為は自殺行為といえるでしょう。
そのようなことにならないためには、生活資金を考えたうえで余力を資産運用するような計画が必要です。
常に優先すべきは、自分あるいは夫婦の人生設計を狂わさないことで、リスク管理には最善の注意をはらいましょう。
資産運用はあくまで「手段」なので、自分の生活を犠牲にしてまでやる必要はありません。
(3)楽して稼ごうとする人
よく聞く話ですが、資産運用や投資を「楽して稼ぐ方法」だと誤解している方がいます。
この考え方は、実は歴史的に見ても長いこと言われてきたもので、ユダヤ人迫害の歴史も関係している偏見です。
話を戻すと、資産運用で利益を出すことは簡単なことではなく、楽して稼ぎたい人のほとんどは資産運用で失敗していると思います。
ちなみに楽して稼ごうと思っている人ほど詐欺に遭いやすい傾向があり、そう考えると「資産運用はやめとけ」と言われるのも納得です。
(4)運用実績に一喜一憂する人
何度も言っている通り、資産運用の基本は長期に渡る計画と結果分析なので、目先の運用実績に一喜一憂するような人は向かないといえます。
ニュースを見ていても分かるように、投資に関する市場の動向は刻々と変化していて、それに怒ったり喜んでいたりしていては、市場の養分となってしまうのが現実です。
長期の運用を前提にしていれば、一喜一憂することもないのですが、敏感に反応している方は結果的に「高く買い、安く売る」という結果になってしまうでしょう。
資産運用で成功率を上げるコツ5つ
資産運用で成功率を上げるためには、いかにリスクを減らし失敗率を下げるかということと表裏一体です。
その前提を踏まえて、資産運用の成功率を上げる4つのコツについて考えてみましょう。
(1)少額からスタートする
資産運用でよく目にすることですが、使い道の決まっていない余剰資金で、しかも少額からスタートすることがオススメです。
たとえ余剰資金が500万円あったとしても、それを一度に投資して失敗した場合の精神的なショックは計り知れません。
最初は知識も少ないのは誰でも同じなので、大きなリスクをとることなく「手探りで始める」くらいの慎重さがちょうどいいといえます。
例えば積み立てNISAであれば、運用会社によって毎月の積立金額を100円から始めることが可能です。
少額であれば多少損失がでたとしても「勉強代」だと割り切ることもできるので、まずはリスクを負いすぎないことを意識しましょう。
(2)自分に合った投資プランを立てる
資産運用で投資先は多種多様で、運用方法もそれぞれ特徴が大きく異なります。
それと同じように資産運用をする人ごとに、向いている方法もあれば向かない方法もあるものです。
もちろん知識の有無や経験によって差があるものですが、自信があればハイリスクでハイリターンな投資も、決してダメなものとは言い切れません。
また資産運用に多くの時間を割けない方であれば、投資信託や積立投資など手間のかからない運用が合っているでしょう。
資産運用で避けなければならないのは、運用状況を把握できないことで、そのような事態にならないよう自分に合った投資プランを立てることが成功への近道です。
(3)複数の商品に分散投資をする
資産運用の王道といえる投資方法ですが、複数の商品に分散投資をしてリスクヘッジすることは、きわめて重要で有効な方法です。
これはあらゆる場面で意識すべきことで、株式投資であれば銘柄を複数に分けたり、債券投資と不動産投資など投資方法を組み合わせたり、様々な方法があります。
また、資産運用を始めるタイミングをずらすことも一種の分散投資なので、資産運用全体を俯瞰して最適な運用方法を考えてみましょう。
資産運用について詳しく知りたい方は、下記記事を参照してみてください。
(4)営業の言いなりにならない
資産運用の最終的な責任は自分になることを考えると、投資案件を勧めてくる営業の言いなりになること自体がリスクだと理解しましょう。
例えば銀行や証券会社の信頼できる担当者だとしても、相手の提案内容でこちらが損をしたとしても所詮は他人事です。
しかも営業にとっての利益は手数料収入だということを考えると、相手によって本気度が違うことを理解しておきましょう。
残念なことですが、仮に証券会社の手数料が3%だとしたら100万円の資産運用を扱っても収入は3万円です。
これが数千万円も投資しているお客様がいるとしたら、扱いが変わってしまうことは仕方のないことでしょう。
これは資産運用だけではなく他の営業でも不変の事実なので、投資は自己責任だという意識は忘れるべきではありません。
(5)投資方法などに不安な方はFPに相談
何となく老後や将来に不安を抱え「資産運用を考えなければ」思っていても、専門的な知識が無ければ始め方も選び方も分からないものです。
そのようなときに知恵を借りることができるのが、マネーとライフプランの専門家FP(ファイナンシャルプランナー)で、豊富な知識で的確なアドバイスをしてもらえるでしょう。
資産運用は、ここまで解説してきたとおり老後資金の準備だけではなく、今現在の生活を豊かにする方法の一つです。
済案を感じ行動を起こせない時ほど、専門家の知識は役に立つもので、場合によってはFPが行っている無料相談などの利用も考えてみましょう。
アルファFPに資産運用で相談できること
FPとは日本の国家資格で、経済的な側面から人生の夢や目標をかなえるための「ファイナンシャルプランニング」をサポートする専門家です。
FPに相談する内容は多岐にわたり、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など、人生のお金に関わるものを網羅します。
ではFPに何が相談できるのかを具体的に挙げると、次のようなものが代表的な事例になります。
家計管理 | 日々の家計管理、将来のための貯蓄方法 など |
老後の生活設計 | 老後の生活資金の準備方法、老後の生活設計方法 など |
教育資金 | 教育資金の準備方法、奨学金の活用 など |
年金・社会保険 | 公的年金制度の仕組み、社会保障制度の仕組み など |
住宅資金 | 住宅ローンの借り方、住宅ローンの繰上げ返済と借換え方法など |
資産運用 | 退職金の運用方法、投資信託などの金融商品の仕組み など |
税制 | 医療費控除や配偶者控除などの仕組み、税金などの仕組み など |
保険 | 保険の仕組み、必要な死亡保障・医療保障の考え方 など |
介護・医療費 | 介護費用の準備方法、介護保険制度の仕組み など |
相続・贈与 | 遺言や相続に関する準備方法、子や孫への資金贈与 など |
FPへの相談内容は、人生における「お金」に関わるもの全てといえますが、資産運用に関してはライフプランを中心に据えた総合的なものになるでしょう。
資産運用の相談先として、銀行や証券会社を選択する方もいて、それ自体否定するものではありません。
しかし資産運用のための商品を扱う金融機関や保険会社では、中立的な立場でアドバイスするのは難しいものです。
FPであれば、公平で中立的な助言をしてくれるので、最初の段階で力を借りるのがおすすめです。
弊社の相談事例を公開していますので、相談で迷われている方はぜひチェックしてみてください。
まとめ
最近までデフレが続いてせいか、資産運用はあまり注目を浴びることがなく、自己資金に余裕があっても預貯金や生命保険での運用が中心でした。
ところがインフレになってくると、従来型の資産運用では資産の目減りが避けられず、ようやく投資など積極的な資産運用が注目されています。
有能なファンドマネージャーが見つかれば良いのですが、そんな確立も低いことから、やはり資産運用の勉強は避けられないでしょう。
その中で資産運用を始めるなら、投資の全体像を知るためにFPへ相談する事がおすすめです。
全てが理解できなくても、リスク許容度やリスク分散を知ることで、苦手意識が減り興味が湧くでしょう。
使い古された言い方ですが、資産運用するのは「今でしょ」だと言えます。
著者
- AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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