なぜライフプランが必要?FPがプランニングを作る時の流れやコツを解説

目次
旅行や夏休みの計画を立てるように、人生計画はとても重要性の高い課題です。
ライフプランとは文字通りの生涯生活設計のことです。
平均寿命は男女とも80歳を超え、人生100年時代に突入しました。
これだけ長い期間となると、自分なりにライフデザインをしておくことも大事です。
長い人生の指針となり、経済面の根拠ともなるライフプランですが、作り方がわからない人も多いでしょう。
そのライフプランをFPが作成する際の流れやコツを解説します。
ライフプランニングとは

人生設計であるライフプランを作成することをライフプランニングといいます。
ライフプランニングを数値や金額で表したものがファイナンシャルプランニングです。
「30代でこんなことがしたい」「60歳であんなことがしたい」と目標や理想がライフプラン。そのライフプランを実現するための具体的な方策を示すのがライフプランニングなのです。
なぜライフプランが必要?作るメリットについて
どんなに立派な計画を立ててもその通りにいかないじゃないか、と考える人もいます。
確かに計画通りに行かないことも、最悪の場合は目標が達成できないこともあるでしょう。
それでもライフプランは必要と断言できます。
では、なぜライフプランが必要なのでしょうか。その必要性とメリットについて確認していきましょう。
(1)無駄遣いを見つけ節約ができる
どのような目標であれ、先立つお金が必要です。
その資金を捻出するには無駄遣いを減らさねばなりません。
この無駄遣いは貯金通帳を眺めているだけではわからないものです。
なぜならば家賃や光熱費もいくらが適正なのかなかなかわからないからです。
きちんと把握するためには第三者的な視点が必要なのです。
(2)計画的にお金を貯金することができる
「老後2,000万円問題」が注目されたように、年金だけでは豊かな老後を送れなくなっています。
老後に限らず、やりたいことをやるためには経済的な裏付けが必要のため、投資や貯金など計画的な資産形成をしなければなりません。
年間いくら貯める、月々いくら貯金するといった準備と計画性があれば、将来的には大きな資金を手にできます。
2,000万円問題について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)必要なお金を見える化にでき不安解消できる
可視化、数値化すると普段はわかりづらいものでも実感できます。
お金はその例のひとつです。
夢や希望といった漠然としたものでも、ライフプランニングをすると必要なお金を具体的に把握できます。
見えないものは不安でも見える化すると不安は解消するのです。
弊社ではお金の見える化ができるお金の管理アプリ「マネソル」(特許あり)を開発しています。家計簿機能から、将来に必要なお金まで全て見える化して管理することができます。
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ライフプランは3大支出をベースに作る

ライフプランはライフイベントと密接に関連しています。
ライフイベントは大きな支出を伴う人生のイベントです。
今回は教育資金、マイホーム取得資金、老後資金としてまとめてみました。
これら3つの支出を意識してライフプランニングを行えば基本をきちんと押さえたライフプランができあがります。
(1)子どもの教育資金
子どもの教育資金は比較的予定の立てやすい支出の一つです。
それは子どもが生まれていれば、何年後に高校受験や大学受験があるのか想定できるからです。
進学先が公立か私立かによって学費の金額は異なるものの、子どもひとりあたり1,000万円が目安とも言われる教育費。
ライフプランに組み込んでおくと安心です。
子どもの教育資金がいくら必要か、積立するにはどうしたらいいのかなどについて詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(2)マイホーム取得する資金
住宅取得を希望するなら、具体的に物件が決まる前から早めに頭金を貯め始めるのが一般的。
なにしろ住宅購入は人生でもっとも高額な買い物のひとつと言えるからです。
簡単に住宅資金は貯まりません。
金利が上昇する気配もあることから、金利上昇を織り込んだプランを立てるべきでしょう。
マイホームの予算の立て方について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)老後の生活資金
老後資金のリスクは、いくらあれば足りるのかわからないところです。
何歳まで生きるのかわからない以上、余裕を持って積立を行なう必要があります。
もらえる年金の額も人によって異なり、そもそも厚生年金や年金制度がこの先どうなるかもわかりません。
それに対応する支出や家計状況も家庭によって異なります。
年金以外の貯蓄額がどれくらいあると安全なのか、わかりにくいのが老後資金です。
自分に必要な老後資金の計算方法、老後資金の作り方などについて詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
ライフプランの作り方
ライフプランはどのように作るのでしょうか。
「将来こうなりたい」「50歳でこれだけの貯金額にしたい」といったイメージを大まかにすることはあります。
これをもう少し具体化すればライフプランの出来上がりです。
こうした自作のライフプランもよいのですが、今後の詳細なプランを作成しようとするとFPとも呼ばれる知識豊富なファイナンシャルプランナーに相談するほうがよいでしょう。
FPならばポイントなどについてアドバイスをさせて頂きます。
ライフプランの作り方について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
ライフプランニング例3選

ここでライフプランの簡単なモデルケースをピックアップしました。
それぞれ独身、新婚、老後のケースです。
ライフイベントはその年に明確に発生するとは限りませんが、最初からシミュレーションしておけば前後にずれたとしても対応できます。
ライフプランやマネープランの例をみていきましょう。
(1)独身の場合
単身世帯の場合は他の家族を考慮しなくてもよいのでシンプルです。
自分のやりたいこと、欲しいものなどをいつ頃行なうのかを考えてプランニングするとよいでしょう。
転職などお金はかからないけれど、給料に直結するようなイベントも考えておくべきです。
また、無理のない範囲でNISAなどを活用して毎月積立も行なうのもよいでしょう。
西暦 | 年齢 | イベント | かかるお金 |
2023年 | 25歳 | 転職 積立開始 | – |
2024年 | 26歳 | 引っ越し | 50万円 |
2025年 | 27歳 | 資格取得 | 10万円 |
2026年 | 28歳 | 自動車購入 | 300万円 |
(2)新婚の場合
結婚して配偶者を得ると自分のイベントだけでなく、夫婦や家族のイベントも増えてきます。
もちろん、子どもの誕生や家族構成を予定することは難しいですが、多少年数が前後しても修正は可能です。
子どもが生まれると高校入学や大学入学が予定しやすくなります。
子どもが生まれたタイミングでライフプランの見直しや変化をさせるとよいでしょう。
また、住まいを手に入れたタイミングで生命保険の保険料の見直しも必要です。
西暦 | 自分の年齢 | 自分のイベント | パートナーのイベント | 子どものイベント | かかるお金 |
2023年 | 25歳 | 結婚 | 結婚 | – | 300万円 |
2025年 | 27歳 | – | 出産・産休 | 誕生 | 70万円 |
2030年 | 32歳 | マイホーム購入 | – | – | 5,000万円 |
2040年 | 42歳 | – | – | 高校受験 | 200万円 |
2043年 | 45歳 | – | – | 大学受験 | 300万円 |
(3)老後資金を考える場合
最後は老後生活のパターンです。
リタイア後は年金の額、自身や家族の健康状態、仕事を続けるかどうかといった不確定要素がたくさんあります。
これをきちんと設計するのがリタイアメントプランニングです。
社会保障制度も制度や仕組みが変わるかもしれません。
さまざまな生き方や働き方のある定年退職後の生活です。
ゆとりをもって費用を見積もっておけば、多少費用が変わったとしても対応できます。
西暦 | 年齢 | 自分のイベント | パートナーのイベント | 子供のイベント | かかるお金 |
2023年 | 60歳 | 退職・再雇用 | 退職・再雇用 | 結婚 | 200万円 |
2028年 | 65歳 | 退職 住宅ローン繰上返済 | – | – | 500万円 |
2030年 | 67歳 | – | – | 子どものマンション購入援助 | 500万円 |
2040年 | 77歳 | 自宅修繕 | – | – | 200万円 |
アルファでライフプランを作る時の流れ

アルファでもライフプランニングを行なっています。
アルファのライフプランニングは事前のイベントのピックアップ、必要なお金の整理、効率的な貯蓄計画の順です。
豊富なデータや知識を有する、アルファでの最適なライフプランの作り方の流れをステップごとにご紹介します。
(1)事前に自分のライフイベントをピックアップ
第一段階としてご自身でライフイベントをピックアップしてください。
ライフプランニングはいわばオーダーメイドの計画です。
ご自身の将来を想像しながら、ライフイベントを立ててみてください。
(2)FPと相談しながら必要なお金を整理する
ライフイベントのピックアップを行った後にFPとの相談に入ります。
相談内容は主に必要なお金の整理や資金計画です。弊社の場合は自社ツールの「マネソル」(特許あり)を使いながら現状の整理と将来の資金計画を立てていきます。
退職金などのまとまったお金が入る予定があればそれも考慮します。
将来必要となるお金がどれくらいなのか、面談を通じて整理していきます。
ひとりで考えていると気が付かないことも専門家と話していると気づくこともあります。
(3)効率よく貯金する計画を立てる
目標がある程度固まったら、その目標に向けてどのように貯金や資産形成をしていったらよいか、考えていきます。
貯金だけでなく、不動産投資や金融商品への投資などの資産運用、NISAやiDeCoといった新しい投資方法も検討対象です。
実際に弊社にあった相談事例を公開していますので、ぜひチェックしてみてください。
まとめ

ライフプランがあると資産形成などがやりやすくなり、ライフイベントに対する不安も少なくなります。
ひとりでライフプランニングをできる人もいますが、プロフェッショナルであるFPに相談すればよりよいプランが完成するでしょう。
人生を豊かにするためにもFPと協力してライフプランを作成しましょう。
著者

- 株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
-
AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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