1,000万円で資産運用する時にオススメ投資商品8選!注意点も合せて解説

目次
- ✅「1,000万円以上の貯金があるけれど、このまま寝かせておいてよいのだろうか。」
- ✅「資産運用をした方がいいと聞いたけれど、何から始めたらよいか分からない」
1,000万円以上の資産を全て現金で持っていると、このような悩みを持つ方もおられるでしょう。
1,000万円あれば、さまざまな投資商品を保有して、バランスのよい運用が可能です。
しかし投資商品の特徴やリスクを理解せずになんとなく投資すると、資産が減ってしまう可能性もあります。
この記事では1,000万円で資産運用する時にオススメ投資商品8選をご紹介します。
合わせて、資産運用における注意点も解説いたしますので、これから資産運用を検討させている方はぜひ参考にしてみてください。
1,000万円で資産運用する時にオススメ投資商品8選

まず初めに、1,000万円で資産運用する時にオススメ投資商品8選を紹介します。
(1)投資信託
投資信託は投資家から集めた資金を、運用会社が運用し、得られた利益を分配金として受け取れる商品です。
運用をプロに任せるため、信託報酬などの手数料がかかります。
日経やS&P500などの指標に連動して運用される「インデックスファンド」であれば、比較的手数料は安いです。
①メリット
ファンドマネージャーと呼ばれるプロが、投資方法や運用商品を選定して、運用を代行してくれます。
そのため基礎知識のない投資初心者でも、失敗するリスクが低く、比較的手軽に始められます。
②おすすめしたい方
投資経験の少ない初心者で、自分で投資先を判断する自信がない方におすすめです。
投資信託について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(2)金(ゴールド)投資
金投資とは、金貨やインゴットなど金実物を購入する投資方法です。
金に投資する投資信託を購入する方法もあります。
①メリット
金は「有事の金」と言われ、自然災害やテロなどで景気後退の局面で値上がりする傾向があります。
金に投資することで、投資信託や株式など一般的な投資商品の値下がり時に備えることが可能です。
②おすすめしたい方
投資信託や株式、債券などの投資商品をある程度保有している方におすすめです。
金(ゴールド)投資について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)外貨預金
外貨預金とは、海外の通貨で預金する投資手法です。
一般的に日本円よりも金利が高く、より多くの利息を得られる可能性があります。
ただし預金保険制度の対象外であるため、銀行破綻時に預金は保障されません。
①メリット
預入時と払戻時の為替によって、為替差益を狙うことが可能です。
②おすすめしたい方
為替相場によって日本円の価値が下がるリスクに備えたい方は、外貨も保有することで、資産の目減りを避けられます。
(4)不動産投資クラウドファンディング
不動産クラウドファンディングは、複数人で出資して物件を購入する投資商品です。
1口1万円程度の少額で、不動産投資を行うことが可能です。
ただし運用期間中は中途解約できないため、すぐに換金できない点には注意しましょう。
①メリット
実物不動産投資と違い、物件管理の手間や登記手続きが不要です。
②おすすめしたい方
ポートフォリオに不動産投資を組み込んで、分散投資をしたい方におすすめです。
また個人投資が難しいホテルや大型商業施設、海外不動産などに投資する案件もあるため、さまざまな不動産に投資したい人に向いています。
(5)株式投資
株式投資は企業が発行する株式を購入し、配当金や値上がり益を狙う投資方法です。
株式投資は基本的に100株単位で行うため、銘柄によってはまとまった資金が必要です。
①メリット
比較的ハイリスクな投資商品ですが、株価が上がれば大きなリターンを得ることができます。
②おすすめしたい方
企業によっては株主に企業のサービスや商品など、金銭以外の還元を行っているケースもあります。
企業の成長を応援したい人や、お金以外のリターンを得たい人におすすめです。
(6)FX
FXは2種類の通貨を売買して、売買差益を狙う投資方法です。
レバレッジを利用して、手持ち資金よりも大きな金額の取引ができます。
①メリット
最大25倍までのレバレッジをかけられるため、円安が進めば多額の為替差益を得られます。
一般的に外貨預金は半年ごとに利息を受け取りますが、FXは毎日受け取りが可能です。
②おすすめしたい方
少ない資金でより大きなリターンを狙いたい人におすすめの投資方法です。
(7)REIT
REITは投資家から集めた資金を元に、不動産を購入し、プロが運用する仕組みです。
数万円から数十万で投資でき、不動産クラウドファンディングよりも値動きが大きい傾向があります。
①メリット
実物不動産投資と異なり、物件管理の手間がかかりません。
不動産クラウドファンディングは満期まで解約できませんが、REITはいつでも自由に売買が可能です。
②おすすめしたい方
少額で不動産投資を行い、株式投資のようにリアルタイムで売買を行いたい方におすすめです。
(8)不動産投資
不動産投資はマンションやアパートを購入し、賃貸に出して家賃収入を得る投資方法です。
入居者が入っている間は毎月一定額の家賃が得られるため、安定的な収入が魅力です。
しかし、空室になりにくく資産価値の高い物件選びが重要となります。
①メリット
他の投資商品と異なり、ローンを組んで投資できるため、自己資金が少なくても効率的に利益を得られます。
②おすすめしたい方
高年収の会社員や公務員など信用力の高い人はローンを組みやすいため、おすすめです。
不動産投資について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
1,000万円があったら資産運用をした方がいい理由

次に「1,000万円があったら資産運用をした方がいい」と言われる理由を解説します。
(1)マイナス金利時代には貯金してもお金が増えない
近年は低金利時代と言われており、銀行の普通預金金利は0.001%前後と、低い傾向にあります。
銀行に預金していても、ほとんど利息がつかないため、資産運用をした方が効率的に資産を増やせます。
具体的には1,000万円を金利0.001%で銀行に預けた場合、1年後の利息は100円です。
一方、1,000万円で年利5%の投資信託を購入した場合、1年で50万円の利益が得られます。
生活費で資産運用を行うのは危険ですが、当面の間は使わないお金は投資に回しましょう。
(2)インフレが進んでいることによってお金の価値が下がる
インフレとは物やサービスの価値が上がり、相対的にお金の価値が下がる状態です。
例えば現時点で1,000万円の物件が、物価上昇により1,200万円になった場合、1,000万円で購入できなくなります。
資産運用を行うことで、インフレリスクを回避することができます。
(3)複利により効率よく資産を増やすことができる
資産運用で得た利益を、元本に加えて再度投資すると、利益からさらに利益が生まれます。
これを複利といい、利益を再投資しない「単利」よりも、効率よく資産を増やすことが可能です。
1,000万円を年利5%で10年間運用した場合「単利」では合計資産が1,500万円になります。
利息 | 元本と利息の合計額 | |
1年後 | 500,000円 | 10,500,000円 |
5年後 | 2,500,000円 | 12,500,000円 |
10年後 | 5,000,000円 | 15,000,000円 |
一方「複利」で運用すると資産は16,288,946円となり、単利よりも約120万円多くなります。
利息 | 元本と利息の合計額 | |
1年後 | 50,0000円 | 10,500,000円 |
5年後 | 2,762,816円 | 12,762,816円 |
10年後 | 6,288,946円 | 16,288,946円 |
※利益は1年ごとに元本に組み込む前提で計算しています。
上記の計算結果より、期間が長くなるほど複利効果が大きくなり、効率よく資産を増やせることが分かります。
1,000万円の資産があると、余剰資金も多くなると推測されるため、できるだけ早くから資産運用を行うのがおすすめです。
節税を備えた投資方法2選

資産運用を始めるなら、できるだけお得な方法で投資したいものです。
節税効果がある投資方法として、「つみたてNISA」と「iDeCo」があります。
それぞれの特徴についてお伝えします。
(1)つみたてNISA
つみたてNISAとは、国によって作られた非課税制度で、長期の積み立て投資に適しています。
年間40万円までの投資額を、最大20年間運用可能です。
例えば一般的な投資で10万円の利益が出た場合は、20,315円の税金がかかりますが、つみたてNISAなら税金はゼロです。
投資対象は投資信託やETFですが、金融庁が認めた優良な金融商品に限定されているため、初心者向けの投資方法です。
なお、2024年1月にNISAが新しくなります。メリットもあれば注意点もあります。より詳しく知り合い方は、下記記事を参照にしてみてください。
また、私が講師を務める「新NISA制度丸わかりセミナー」の動画をLINE友達限定にて公開しています。
- つみたてNISAの落とし穴
- 新NISAの注意点
- 実際に私が実践している投資商品
- 成功するための鉄則
などリアルな情報がたくさんです。つみたてNISAで損をしている方、これからNISAを検討している方は、ぜひご覧ください。

(2)iDeCo(イデコ)
iDeCoは正式名称を個人型確定拠出年金といい、国民年金に任意で上乗せられる私的年金制度です。
iDeCoも国が作った制度で、高い節税効果があります。
具体的には、掛金が全額所得控除の対象となるため、所得税・住民税が軽減されます。
また運用期間中の運用益は非課税です。
掛金と運用益は一時金または年金で受け取れますが、いずれも税制上のメリットがあります。
ただし、原則60歳になるまで資金を引き出せないため、無理のない範囲で掛金を設定しましょう。
iDeCo(イデコ)について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
資産運用する時の注意点

ここからは、資産運用する時の注意点について解説します。
(1)元本割れリスクがあることを認識する
預貯金と違い、資産運用は元本割れリスクがあることを認識しましょう。
投資商品によってリスクの大きさは異なりますが、低リスクの商品であっても元本を失う可能性はあります。
一般的にリスクの大きい商品ほどリターンも大きくなるため、自分の目標や性格を考慮した上で、投資商品を選ぶとよいでしょう。
(2)一つの投資商品に全額投資しない
一つの投資商品に全額投資しないことも大切です。
投資商品の運用結果がプラスであれば大きなリターンが得られますが、もしマイナスであれば大損することになります。
資産運用では資産や地域、タイミングを分けて投資する「分散投資」を心がけましょう。
値動きが異なる商品を組み合わることで、リスクを分散できます。
(3)投資目標を明確にする
資産運用を始める前に、投資目標を明確にしましょう。
「いつまでに」「何のために」「いくらのお金が必要か」を整理することで、自分に合った投資金額や資産配分を絞り込めます。
例えば30年後に3,000万円が必要な場合、1,000万円の元金を利回り4%の投資信託で運用すれば、目標達成できるでしょう。
一方で5年後に1500万円が必要な場合は、株式投資などリスクの高い投資商品で、より高い利回りを狙う必要があります。
あらかじめ投資目標を明確にすることで、資産運用における判断ミスを防げるでしょう。
(4)長期に渡り投資する
資産運用は長期に渡って投資しつづけることが重要です。
金融商品は常に価格が上下しているため、短期間では損失が発生するリスクがあります。
長期運用を行うと、経済や企業の拡大とともに価格が上昇するため、リターンを得やすくなります。
短期的な運用結果がマイナスであっても、すぐに商品を売却してしまわず、長期的な目線で判断しましょう。
(5)専門家に投資プランを相談する
最適な資産運用は個人の状況によって変わってくるため、より細かく投資プランを検討したいなら、専門家に相談するのがおすすめです。
我々FP(ファイナンシャルプランナー)は暮らしとお金の専門家であり、資産運用にも精通しています。
ご自身のライフプランや家計状況などから、最も適した運用方法をアドバイスさせて頂きます。
1,000万円を資産運用した時のシミュレーション

では1,000万円を複利運用した場合に得られる利益を、平均利回りごとに見てみましょう。
利息は1年ごとに元本に組み込む前提で試算しています。
平均利回り | 10年後 | 20年後 | 30年後 |
1% | 11,046,221円 | 12,201,900円 | 13,478,489円 |
3% | 13,439,164円 | 18,061,112円 | 24,272,625円 |
5% | 16,288,946円 | 26,532,977円 | 43,219,424円 |
7% | 19,671,514円 | 38,696,845円 | 76,122,550円 |
10% | 25,937,425円 | 67,274,999円 | 174,494,023円 |
平均利回り1%でも10年後には約100万円増えています。
銀行預金では定期預金でも金利は0.0020%前後であり、利息は2,000円程度です。
資産運用がいかに効率的であるか、お分かりいただけるでしょう。
年代別!資産運用する時の注意点

最後に資産運用する時の注意点を年代別に解説します。
(1)20代、30代
20代・30代は運用期間が長く見込めるため、少額でも継続的に投資することを意識しましょう。
少額投資には、つみたてNISAやiDeCoなどの非課税制度を活用するのがおすすめです。
資金に余裕のある人は国内株式に投資するとよいでしょう。
リスクが高めな米国株や先進国株式に挑戦すると、ハイリターンが期待できます。
20代、30代で資産運用を検討させている方は、下記記事を参照にしてみてください。
(2)40代
40代で子どもを育てている方は、教育資金や進学費用の準備が必要な時期です。
20代・30代よりも株式の比率を下げて、投資信託などのリスクが低い資産をメインに運用しましょう。
サラリーマンや公務員など社会的信用が高い方は、実物不動産投資もおすすめです。
実物不動産投資が難しくても、REITや不動産クラウドファンディングを購入すると、少額で不動産投資が可能です。
40代で資産運用を検討させている方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)50代
50代では債券や投資信託など、ローリスクからミドルリスクの安全資産で堅実に運用するのが大切です。
定年までの残り期間を意識して、老後の資金作りを行いましょう。
つみたてNISAやiDeCoで上限額まで投資していないのであれば、投資金額を増やすのも選択肢のひとつです。
50代で資産運用を検討させている方は、下記記事を参照にしてみてください。
(4)60代
60代はさらに債券の割合を増やし、確実に老後資金を確保するようにしましょう。
将来的に大きな病気などで、まとまった出費が発生する可能性もあるため、手元に置いておく現金の割合を増やすこともポイントです。
60代で資産運用を検討させている方、退職金の運用を検討されている方は、下記記事を参照にしてみてください。
まとめ

1,000万円の資産運用方法について解説しましたが、具体的にイメージいただけたでしょうか。
1,000万円で資産運用する時にオススメ投資商品は次の8つです。
- ✅投資信託
- ✅金投資
- ✅外貨預金
- ✅不動産投資クラウドファンディング
- ✅株式投資
- ✅FX
- ✅REIT
- ✅不動産投資
資産運用は、投資目的を明確にした上で、複数の商品に分散投資することが大切です。
投資商品の選び方や投資資金の配分など、不安に感じる方は、お気軽に我々FPまでご相談ください。
適切な資産運用ができるようサポートいたします。
資産運用を通じて、より豊かな人生を実現いただけますと幸いです。
著者

- 株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
-
AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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