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住宅ローン破綻したらどうなる?FPが原因、対策そして回避策を教えます

公開日:2022/11/02 最終更新日:2023/09/26
カップル

「マイホームを購入するにあたり住宅ローンを検討しているが、破綻しないか不安だ」、そう考えている人は多いはずです。

大金を借り入れるわけですから、当然下調べもせずに申し込むのはNGです。例えば、不動産会社の提携ローンだからといって、絶対安心・破綻の心配はないとは限りません。

無理な借入れをしてしまった結果、資産になると思っていた不動産が原因で、滞納が続き、競売や任意売却、自己破産になってしまっては後悔してもしきれません。

特にコロナなど予想外の出来事をきっかけに収入が下がり、借入れ金額を完済できずに負債が増えて自己破産してしまうケースも増えており不安な方も多いのではないでしょうか。

本記事ではお金の専門家であるFPが「住宅ローン破綻の原因」「破綻して任意売却や競売、自己破産にならないための注意点」を具体的に解説するので確認してください。これから金融機関から住宅ローンの借入れや借り換えを検討されている方は、ぜひ本記事を最後までお読みください。

住宅ローン破綻とは?実際に破綻した件数は?

財布

「住宅ローン破綻」とは、収入減や金利の上昇などの要因により、契約した住宅ローンが返済計画どおりに銀行などの金融機関に支払えなくなる状況のことです。

2020年1月15日に、我が国ではじめての新型コロナウイルス感染者が確認され、2021年、そして記事執筆時点である2023年現在まで、シミュレーション通りにいかない気が気でない生活が続いています。

新型コロナウイルスの影響は経済にも大きな打撃(コロナショック)を与え、事業縮小や業績悪化など「以前と比較し十分な収入が得られない」という結果、返済不能や滞納になってしまうという方が急増しています。

収入減をきっかけにお金に関する不安が増え「貯金が減って子供の教育費が足りない」「年間の返済プラン通りに銀行に支払いができない」など、さまざまな問題が増えています。

フラット35の住宅金融支援機構が公表する「リスク管理債権の比率」を見てみると、2019年時点は「3.20%」だったのに対し、2020年度は「3.48%」の増加でした。

つまり、上記の理由により新型コロナウイルスの影響で、住宅ローンのトラブルが増えていると言っても過言ではありません。

また、テレ朝 newsでも「返済困窮者は8万人超え」の危機が取り上げられていました。

現実として、誰もが予期せぬことで想定を下回る生活水準になってしまい、返済不能や滞納、競売になってしまう可能性があるのです。

住宅ローン破綻する4つの原因

新型コロナウイルスの感染拡大による収入減や、病気などをきっかけに住宅ローン破綻を起こす理由は人によって異なりますが、ここでは住宅ローン破綻が起きる可能性として主な原因を見ていきましょう。

(1)返済可能額を大幅に超えた金額を借り入れした

収入に見合った借入金額を検討せず、結果的に住宅ローンの破綻を招いてしまうケースがあります。

「少しくらいローン借入金額が大きくても問題ないだろう」という甘え考えで毎月の返済額を無理に決めてしまうと、毎月の住宅ローン返済が家計を圧迫して完済できなくなる恐れがあるため注意してください。

通常住宅ローンを利用する際は「年収の5倍程度」が借り入れの目安です。例えばあなたの年収が600万円なら3,000万円までということです。

また、歩合給やボーナスなど、仕事の成果に影響される収入割合が多い場合、現在の年間収入よりも厳しい見積もりを想定しておくのが安心です。

収入が下がってしまってから借入金額を減らしたり、返済額の引下げをするのは簡単ではありません。

どんなに仕事が順調な方でも、コロナのような突発的な出来事を前提に契約している方は少ないはずです。

住宅ローンは無理のない範囲で利用し、急な出費があっても滞納になってしまうことがないようにしましょう。

(2)目の前の収入だけで返済計画を立てていた

現在の収入額を前提に返済計画を立てると、住宅ローンの破綻につながります。

新型コロナウイルスをはじめとしたさまざまな不景気の影響で「ボーナスカット」「収入が減った」という人の話は珍しくありません。

また、将来的に資産は順調に増えていくだろうという甘い見通しも危険です。

教育費の増加や、想定通りに年収が上がらなかった、ケガや病気で長期入院をすることになったなど、様々な要因で収支のバランスが崩れてしまうことはあります。

結果として、せっかくの不動産が資産ではなく負債となり、任意売却やリースバックなどを利用して一括返済することになるかもしれません。

売却価格が負債額を下回ってしまった場合、借入金額を返済しきれず差し押さえや自己破産になってしまうリスクもあります。

現状を把握し、収入の割合が落ちても柔軟に見直しができるような範囲の借入金額で自宅のローンを組むようにしましょう。

(3)定年より大幅に超えた完済予定の年齢設定をしている

返済期間は漠然と30年・35年でいいや」といった具合に決めてしまう人も少なくありません。

また、40代、50代であっても、毎月の返済額を引下げした結果、最終的なローン残高が増えてしまう返済プランによって完済が長期化するケースもあります。

その場合だと65歳に定年したとしても返済が続く可能性があるため、人によっては年金だけでは生活費や光熱費が精一杯で、自宅の住宅ローンの支払いができず、滞納してしまい任意売却やリースバック、自己破産になってしまうケースもあります。

近年は晩婚が珍しくありませんので、40代、50代に向けたさまざまなサービスも増えていますが、31歳以上で35年の自宅の住宅ローンを組むと、完済時の年齢は最短でも65歳を超え負担が大きくなってしまいます。

「終身雇用制度の崩壊」「体力的に働けない」といった老後リスクに対応する必要があることを念頭に返済プランを考えるようにしましょう。

(4)離婚により返済ができなくなった

離婚により住宅ローン破綻に陥ってしまうという問題も珍しくありません。夫婦に子供がいる場合、住宅ローンの返済に養育費の支払いも加わるからです。

通常、養育費は家族を扶養している側が負担します。家族の収入源が夫であり、離婚後妻が子供を育てるケースでは、父親が数年、数十年と養育費を負担します。

さらに、住宅ローンの債務者が夫だった場合はその支払いも上乗せです。

今までは共働きの世帯収入で銀行に支払っていた住宅ローンを、個人1人で支払っていくとなると出費の割合は急増し貯蓄も難しくなりますし、慰謝料の責任も発生するとなると、いくら仕事をして稼いでも厳しい状況は続きます。

そのため、住宅ローンの残債より物件の資産価値が上回り、任意売却やリースバックを利用した売却価格で借入金額を返済できるようなら、手放してしまうのも1つの手段です。

反対に売却額で完済できないような場合は、債権者に相談して任意整理を行うか、もしくは自己破産の方法を検討する手段もあります。

住宅ローン破綻になった場合の流れ

解約

「住宅ローン破綻に陥ったらどうなるの?」そのような疑問もあるでしょう。

返済不能状態になり、滞納や無理な生活をしている状況では不安が強くなるばかりかと思います。

そこで、非常事態に備えて、自宅を手放すまでの流れを解説します。不測の事態のために覚えておいてください。

(1)返済が3ヶ月延滞すると「催促状」が届く

まず、住宅ローン返済を1~2ヶ月滞納すると、金融機関より支払いの電話やハガキが届きます。

さまざまな理由が原因で滞納してしまっているはずですので、まずは銀行や金融機関に返済プランを相談するのがおすすめです。

その後3ヶ月滞納が続くと「催促状」が届きます。また、遅延損害金を請求され支払わなくてはいけません。なお、催促状は最初のお知らせとは異なり、住宅ローンの延滞に対して返済を強く求める内容です。

また、3ヶ月の滞納だとブラックリストに載ってしまい、今後の借り入れや金利引下げの審査に通らないなどのデメリットがあることを覚えておいてください。

(2)返済が6ヶ月延滞すると「住宅ローン残金の一括返済」が請求される

催促状を無視して6ヶ月延滞すると「期限の利益喪失通知」が届きます。こちらは分割して支払えるという利益が喪失するということなので「住宅ローンの一括返済」を求められる内容です。

さらに保証会社からは「代位弁済通知」も届きます。代位弁済通知とは、保証会社が債務者に代わって残額を銀行などの金融機関に返済したことを通知するものです。

この時、債権者は住宅ローンを借りていた金融機関から保証会社に切り替わっている可能性が高いです。

知らない保証会社から連絡がきたら、すでに信用情報はブラックになっている可能性が高いです。

自宅の差し押さえや競売が迫ってきていますので、早めに相談するのをおすすめします。

(3)保証会社から不動産競売の申立申請される

代位弁済通知が届き、保証会社が返済してくれたからといって、返済義務がなくなるわけではありません。

引き続き保証会社への返済が必要ですし、返済せずに滞納が続けば、遅延損害金も発生します。

なお、代位弁済後は保証会社より一括請求が求められます。

さらに1~2ヶ月そのまま返済しないでいると、保証会社より不動産競売の申立を裁判所に申請されてしまいます。

(4)競売または任意売却される

競売が進むと自宅が強制的に売却されます。競売を回避するためには一括返済をするか、もしくは「任意売却」の申し出が必要です。

任意売却とは、債権者の許可を受けて一般市場で不動産を売却する手段です。

競売と比較して市場価格に近い売却価格で手放せるため、負債を減らし、ローン残債をより減らせる可能性が高いのが特徴です。

また、近所や勤務先に事情が知られにくい点や、明け渡し日の融通が利くなどのメリットがあるため、競売の前に任意売却を進めるのが賢明な判断だといえます。

さまざまな理由で引っ越しができない場合は、自宅を売却しても賃貸ですみ続けられるリースバックという選択肢を検討するのもおすすめです。

この時点で、一括返済をする方法がないようであれば、放置して競売になってしまう前に専門家に相談することをおすすめします。

住宅ローン破綻になりそうになったら?

実際に住宅ローン破綻してからでは遅いです。

大切な自宅を守るためにも、どんなにシミュレーションしても返済不能だと感じたときは、将来のために対策していくことをおすすめします。

コロナをきっかけに収入減や貯蓄額を切り崩していくことで、住宅ローン破綻に関する相談件数は年々増えています。

誰もが差し押さえや債務整理を検討する可能性がある時代ですので、万が一に備えて対策を立てることができれば、それを回避できるケースもあります。

こちらの章では回避策をご紹介しますので、現在は支払いに困っていないという方も、ぜひ参考にしてみてください。

(1)住宅ローンの借換えを検討する

月々の住宅ローンの返済が厳しい状態なら「借り換え」の手続きも検討しましょう。借り換えとは、住宅ローン審査を受け、新たに借りて既存の返済を一括で支払い、返済額を引下げすることです。

当然、新しい金融機関に返済していくことになりますが、より金利が低いローンを選ぶことで、年間の返済額を引下げ、返済総額を少なくできるのがメリットです。

特に固定金利、変動金利が高い時代に借入をしている方にとっては返済プランが改善されるメリットが大きくなる可能性が高いです。

もちろん、支払いが滞納しているなどブラックリスト状態になっていると、借り換えができない可能性もあります。

さらに、借り換えで返済期間を短くしてしまうと、反対に毎月の返済額が増える状況になりうる可能性がある点には注意してください。

(2)返済スケジュールを見直す

住宅ローン破綻の恐れがあるケースでは「リスケ(リスケジュール)」も対処法として検討してみてください。

住宅ローンのリスケとは、銀行に相談をして返済計画を見直すことです。

借入金額に対して支出が大きすぎる場合、金融機関に借り入れ条件の緩和を相談します。

リスケによるメリットは、借入期間の延長をはじめ、返済額の一定期間減額などがあります。

ただし一定期間減額した場合、減額していた期間と比較して、元金の返済が遅くなるため、返済総額が増えるデメリットがあります。また、住宅ローンの優遇金利が無くなくなり店頭表示金利になる可能性がある点にも注意してシミュレーションしていきましょう。

実際に住宅ローン破綻の実例

カップル

「住宅ローンが返せなくなってしまった原因は何か?」ここでは、実際の破綻者の実例を3つ紹介します。

  1. 予期せぬ妊娠の結果住宅ローンの支払いが困難に…

神奈川県川崎市内に新築戸建て3LDKを4,280万円で購入した佐々木さん一家(年収:夫450万円・妻190万円)でしたが、予期せぬ妻の妊娠発覚後稼ぎが1馬力に。節約の努力もむなしく収入減により、家を手放すことを決めました。

参考:現代ビジネス

  1. 離婚後元妻が住む家のローンで借金地獄に…

都内に住むKさんは自分の浮気が原因で協議離婚をしました。離婚の条件は住宅ローンを支払うこと、そして子供2人が成人するまでの養育費・教育費の支払いです。支払いを頑張っていたKさんでしたが、結局住宅ローンを滞納することに。妻を説得し、Kさんは結果的に任意売却を選択しました。

参考:現代ビジネス

  1. コロナの影響で業績悪化、6,500万のペアローンを組むもまさかの危機に…

費用と合わせ全額6,500万円を人気のペアローンで借入れました。最初は順調に支払っていたのですが、新型コロナウイルスの影響で奥様の仕事が上手く進まず収入が減少。そのことで住宅ローンの支払いが厳しくなってしまいました。老後破産の心配もあるため、現在は不動産売却を視野に入れているようです。

参考:現代ビジネス

ここでお伝えしたのはどれも突発的な収入減が原因といえるでしょう。いずれにしても、住宅ローンを利用する際はリスクに対応できる返済プランを事前に考える必要があります。

現在の収入がこの先キープできるのか、適切な支払い方法を選べているのか、教育費など他の出費に備えて貯蓄額は増えているか、固定金利、変動金利の違いを理解した上で選べているのか、また家を手放すにしても任意売却やリースバックを利用するなど、少しでも負担を軽減できる方法を選択すべきです。

住宅ローン破綻にならないために事前に押さえておくべき7つの注意点

カップル

住宅ローン破綻を避けるために、早めに押さえておきたい注意点を紹介します。

将来、退職金の減額や失業など、さまざまな不測の事態によって滞納してしまってから考えては適切な判断は難しくなるでしょう。

そのため、余裕がある間に、一般的な対処方法を理解しておきましょう。

(1)10年、20年など長いスパンで返済シミュレーションをする

住宅ローン破綻を起こさないためには、自身で10年、20年といった長いスパンで返済シミュレーションをしてみるのが大事です。

例えば、40歳、50歳になった時、ボーナスカットや退職金の減額はないか、勤め先の業績が傾き、収入ダウンや失業の可能性はないか、金利が増加して固定金利、変動金利が上がった際、借入金額に対して返済はしていけるかなど考慮しておくべきことはたくさんあります。

なお、返済シミュレーションを行う際は、必ずあなたの家族を含めた適切なライフプランニングシートを作成しましょう。

また、住宅ローンを変動金利や固定金利期間選択型で利用する際は、金利上昇時のパターンも想定しておくと安心です。

この先、数十年の収入や支出の変化を可視化しておくことで、具体的なシミュレーションが行え、破綻のリスクに備えられます。

弊社開発のお金の管理アプリ「マネソル」(特許あり)では、そのようなシミュレーションを条件設定して、自由に行うことができます。ご興味がある方は、ぜひ登録してみてください。

また、「マネソル」(特許あり)をご登録頂いた方には、弊社FPの無料相談特典がサービスとしてつきます。住宅ローンの立て方、ライフプランの立て方などについて相談することも可能です。

1ヶ月間無料お試し期間がありますので、将来に向けての判断に不安を感じるという方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

(2)収入減支出増などを想定し余裕のある返済プランを立てる

現在の収入だけを基準に自宅の住宅ローンの返済計画を立てる人もいますが、それだと破綻のリスクを避けられません。

長期的に生活状況が変わらないという人はいないからです。特に現代だと、新型コロナウイルスの影響で収入減に悩まされて、借入金額や年間の返済額を引下げられずに困っている人は少なくありません。

そのため、当初の予定と比較して年間の収入があがらず失敗したという人は急増中です。

ポジティブにこの先の収入アップだけを考えるのではなく、将来の貯蓄額・収入減支出増を想定および適用し余裕のある返済プランを立てましょう。

(3)ボーナス返済や配偶者の収入を計画に入れない

住宅ローンの返済計画を立てる際に、ボーナス払いや配偶者の収入を過度にあてにするのは避けましょう。

ボーナスは会社の業績に左右されるため、例えば新型コロナウイルスの影響で業績悪化となった場合、大幅カットといったリスクがあります。

また、女性は妊娠出産といった状況で収入が変動しやすいといえますし、不幸にも離婚となってしまい共働きでの返済計画が遂行できなくなる可能性もゼロではありません。

そうなってしまうと、貯蓄額を増やすためのお金も余らず、負担ばかりが増えてしまうかもしれません。

以上の理由から、大切な家族や自宅を守るためにも、毎月の収入の範囲でやりくり可能な返済計画を立てるのが大事です。

(4)退職金など一括返済を計画に入れない

住宅ローンの完済が定年に近いと、退職金をあてにして一括返済を計画する人も少なくありません。ですがこれも住宅ローン破綻の原因の1つです。

令和に入ってから、退職金の減少や退職金制度を変更している企業も少なくありません。

退職金で大きな金額を支払えば当然総返済額を減らせますが、手持ちの貯蓄額がなくなってしまうと老後の生活が苦しくなります。

銀行への繰り上げ返済を検討するような場合は、生活できる資産が確保できるかどうかを考え、返済計画を立てましょう。

(5)低金利のときは「元利均等返済」を選択する

住宅ローンの返済方法には「元利均等返済」「元金均等返済」があります。

一般的に、低金利のときには元利均等返済を選ぶことで、将来の住宅ローン破綻のリスクを減らすことができます。

元利均等返済とは、元金と利息を合わせた返済額が返済期間ずっと一定となります。

つまり、金利が一定の場合は、1ヶ月目であっても、10年後であっても、毎月の返済額は同じということになります。

確かに、返済初期は利息の割合が多く、なかなか元金が減らないから将来が不安という考え方もあります。

とはいえ、支払額が一定であっても、余裕資金ができたら早めに繰り上げ返済をすることで対応することもできます。

そのため、低金利時代に元利均等返済で支払いを継続していき、資金に余裕ができたら繰り上げ返済をすれば良いでしょう。

(6)繰り上げ返済は年間貯蓄額と別に試算する

住宅ローン破綻を防ぐために、余裕資金はどんどん繰り上げ返済に充てて、総支払額や総支払期間を少なくしていくという考えもあります。

確かに、早く返済することでメリットもありますが、年間に目標としている貯蓄額とは別に試算していくことが大切です。

住宅ローン残高がどんなに減っても、手元のお金がほとんどない状況だと、突発的な出費に対応できなくなります。

不動産を売ってすぐに現金化するのは簡単ではありませんので、結果として、カードローンや消費者金融を利用して、極めて高い金利で借入をしてしまうケースは少なくありません。

なので、早く返済したい気持ちはよく分かりますが、現金のお金や貯蓄額は住宅ローン返済とは別に考えて積立していくのがおすすめです。

(7)お金のプロであるFPに事前に相談する

住宅ローン破綻を起こさないためには、世帯を含めた長期的なライフプランニングが大切だとお伝えしました。とはいえ、実際にどうすればいいのかわからないという人もいるでしょう。

「専門家の意見を聞きたい」そう思ったときは、無料サービスというわけにはいきませんが、本記事で紹介しているお金のプロである「FP(ファイナンシャルプランナー)」相談するのが安心です。

弊社には、累計2万件以上の不動産の相談件数と、年100回のセミナーをこなす経験豊富なFPが多数在籍しています。

あなたに無理のない返済プランのアドバイスや、固定金利、変動金利などさまざまな種類の住宅ローンの選び方などをサポートさせていただくので、ぜひ利用してみてください。

高所得者でも住宅ローン破綻する可能性ある

男性

住宅ローン破綻というと、収入の少ない人が起こしているイメージをお持ちの方も少なくないでしょう。

しかし、実際には高所得者であっても、滞納してしまい、任意売却や競売、自己破産になっているという特徴もあります。

実際に、高所得者であるからこそ、返済計画が甘めに借入金額が高額になってしまい、貯蓄額が増えず、繰り上げ返済をせずに、手元にあるだけお金を使ってしまうこともあります。

収入が右肩上がりの期間は良いですが、コロナショックなどをきっかけとした突然の失業や不測の事態によって収入が下がってしまった際、生活レベルを下げられず借金が増え負債を抱えてしまうこともあります。

また、高所得者であるからこそ、将来の年収アップを期待して、年収に対してギリギリの高額ローンを組んでしまい、年間の支払額が大きく、月々の生活がカツカツになってしまうという話も多いです。

せっかくの高所得という立場がありながら、任意売却やリースバックなど自宅を思わぬ形で手放すことになり、競売から強制退去、自己破産になってしまうなんて末路は誰も選びたくはないですよね。

今の収入が多いからといっても、住宅ローンは長期間の返済プランが重要になります。

大きな失敗を避けるためにも、本記事の内容を最低限押さえておくことをおすすめします。

まとめ

家族

今回は住宅ローン破綻が起きる原因や、住宅ローン破綻を起こさないための手段についても徹底解説してきました。

住宅ローン破綻と聞くと恐ろしいですし、不動産の内容は決して簡単なものではありませんが、本記事でお伝えした内容を理解しておけば具体的な対策や対処ができます。

何千万の高額な住宅ローンを返済していくためには、無理のない返済計画を立てるのが大事です。

コロナショックなど予期せぬ出来事をきっかけに返済プランが崩れ、負債が増え、資産が減ってしまい自宅を失うという可能性は誰にもあります。

不安な場合は一度弊社FP相談することをおすすめします。

後悔のない不動産購入に向けて、あなたの心配を取り除く心強い味方になります。

著者

代表取締役 田中佑輝
代表取締役 田中佑輝株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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