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不動産投資を始めるタイミングは?早い方がいいと言われる5つの理由

公開日:2023/03/29

「不動産投資に興味があるけど、始めるべきベストなタイミングはいつなんだろう?」

老後の資産形成に向けて、不動産投資への注目が高まっているものの、始めるタイミングについて悩まれている方も少なくないでしょう。

貯蓄から投資へ資金を動かす人も増え、資産運用の1つとして様々な年代から注目されている不動産投資ですが、具体的に不動産投資を始めるベストタイミングがいつか分からず、不動産投資を始められないという人も少なくありません。

今回は、不動産投資を始めるタイミングとして、年代別の特徴や早く始めるほうがいいと言われている理由について詳しく解説していきます。

不動産投資を始めるのに適した7つのタイミング

不動産投資

不動産投資を始めるにはまとまった資金が必要になりますし、一般的には、一度始めたら気軽に辞めることが難しい投資手法になります。

そのため、投資用マンション投資でも戸建投資でも、不動産投資を始めるタイミングは非常に重要になります。

ここからは、不動産投資を始めるのに適した7つのタイミングについて解説していきます。

(1)自己資金がある程度余裕ができたとき

不動産投資は融資を活用することが多いですが、やはり自己資金に余裕があればあるほど選択肢が広がり有利になってきます。

例えば、不動産購入時の諸経費や手数料、頭金として不動産価格の一部を支払うことができれば、借入額を減らし、返済期間や利息を抑えることも可能です。

もちろん、不動産投資を始めた後、突発的な支出が発生するかもしれませんので、柔軟に対応できるようにより良い資産状況を維持することも大切です。

(2)有利な条件で融資が受けられたとき

不動産投資は数百万円から数千万円といった借り入れをして始めるケースが少なくありません。

同じ不動産投資ローンでも、金利が1%違うだけで、返済期間や返済総額は大きく変わってきます。

通常、金利は景気の動向に左右されますので、いい不動産が見つかったタイミングだけではなく、有利な条件で融資が受けられるタイミングも不動産投資を始めるきっかけとしては重要といえるでしょう。

(3)いい物件に出会えたとき

いい物件との出会いは不動産投資を開始するいいタイミングです。

中長期的に安定した家賃収入を見込める物件があれば、物件価格からきちんと収支を計算して不動産投資を始めるのがいいでしょう。

どんなに魅力的に見えても入居者がいなければ家賃収入はゼロになります。

定期的に、都心など賃貸需要のあるおすすめエリアで割安な物件がないか、将来的に不動産売却の際に利益を得られるかどうか、時期によって調べる習慣を持つことで後悔なく新築でも中古でも保有することができるでしょう。

(4)低金利のとき

低金利でローンを組めると、返済総額を低く抑えることができ、負担を減らすことができます。

金融機関や個人の属性によって異なりますが、世の中の金利に連動して金融機関の金利も変わっていきますので、低金利のときは不動産投資を検討するいいタイミングといえます。

(5)転職など属性の評価に影響が出るとき

不動産投資における融資では、個人の属性として年齢や勤務先、年収といった条件によって金利、総支払額が大きく変わります。

つまり、転職などで勤め先が変わり、融資条件である個人の属性に変化がおきる前後で、不動産投資を始める条件も大きく変わります。

個人の属性が変わる前に、不動産投資に有利なタイミングを検討しておくのがいいでしょう。

(6)融資条件がいい金融機関を見つけたとき

物件選定と同様、もしくは物件選定以上に重要と言われているのが融資条件になります。

そのため、複数の金融機関に融資の相談をして、融資条件がいい金融機関が見つかれば、不動産投資で成果を出しやすくなります。

物件購入のタイミングで、いい条件での融資審査に合格できれば、不動産投資をスタートするタイミングといえるでしょう。

(7)インフレの兆候があるとき

インフレとは物価が上昇し、相対的にお金の価値が下がる減少になります。

インフレが進むと、不動産価格も上昇する傾向になりますので、インフレの前に現金を不動産に変えて資産の1つとして保有するのは有効的な出口戦略でもあり、将来的に不動産を売却する際に有利になる可能性が高くなります。

また、土地を持っていれば、更地のまま持つのもありですし、一戸建てを購入してスムーズに資産形成を行うこともできるかもしれません。

年代別!不動産投資を始めるタイミング

不動産投資を始める適切なタイミングは年代によっても異なります。

注意するべきリスクも変わってきますので、年代によって気をつけるべきポイントを解説していきます。

(1)20代は年収が増えたタイミング

20代は勤務年数も短く、他の年代に比べて年収も低い傾向にあります。

そのため、注意点として、金融機関からの融資条件も厳しくなる可能性が高いです。

昇給で年収がアップしたり、勤続年数が長くなってきたりしたタイミングが、20代の不動産投資を始める良いタイミングになります。

属性が低いとしても、利回りを計算した上で、20代であれば長期の計画をたてやすいという特徴がありますので、じっくりと不動産投資で運用していくことが可能です。

(2)30代はライフプランを考えるタイミング

30代になると勤続年数や年収も上がってくる傾向になり、より良い条件で不動産投資を始めやすくなります。

一方で、結婚や出産、住宅購入や老後への資産形成など、支出も増加してくるため、今後のライフプランを考えた投資計画が必要になります。

30代であれば定年退職を65歳と仮定しても、十分に現役時代にローン完済ができるため、賃貸経営を行うにしても、所有期間を考えれば、返済計画も長期的に組むことができるでしょう。

(3)40代は老後資金を意識したタイミング

40代は勤続年数、年収ともに金融機関からの評価も高い年代になってきます。

一方で、現役で働く期間も意識をして、本格的に老後の資産形成も含めて検討するべき世代ともいえます。

融資期間によっては退職後も返済が必要になるケースもありますので、まとまった自己資金と合わせて、不動産投資をスタートするようにしましょう。

(4)50代は手元に資金の余裕があるタイミング

50代になると、子育てや教育支出も落ち着いてくることで、支出も減り、余剰資金で不動産投資を始めやすくなってきます。

その上で、退職までの期間も現実的な期間になってくるため、あまり長期での融資は受けにくくなってきます。

返済期間や総借入額を抑えられるように、頭金を増やしたり、月々の返済額を大きくしたりなど、返済までの期間を短くして早期に借り入れを完済できるような方法を検討することも大切です。

(5)60代は相続対策を検討するタイミング

60代では、長期での融資を組むこと自体が難しくなってきます。

そのため、一括で購入できるくらいの資金を用意して、資産を増やすというよりも、相続税対策の一環として不動産投資を始めることを意識するのが良いでしょう。

一般的には、同じ額の現金と不動産を比較すると、不動産のほうが相続時のメリットが大きくなります。

なぜ不動産は相続税対策にあるかについて詳しく知りたい方は、下記記事をさんしょうにしてみてください。

不動産投資をするなら早いほうがいい?その5つの理由

契約

不動産投資を始める条件が揃いましたら、少しでも早く始めたほうが収益としてはメリットがあります。

ここからは、相場を踏まえた上で、不動産投資を始めるなら早いほうがいい5つの理由を解説していきます。

(1)長期に渡り資産形成することができる

不動産投資は中長期に渡って資産価値のある不動産投資物件を保有していく投資手法になります。

そのため、運用期間は長ければ長いほど、資産を積み上げていくことができます。

また、中古マンションであっても長期に渡ってしっかりと修繕積立をしていくことで、中長期的に安定した収益を得られる物件にしていけるでしょう。

結果として、若いうちに始めることで、より多くの家賃収入を期待できます。

(2)投資実績があることから融資が有利になる

不動産投資を早く始めることで、投資実績を作ることができます。

すでに不動産投資の実績があり、確定申告など行っていれば、金融機関からの信頼度も高くなり、追加融資を受ける際に、低金利で借りられるなど、好条件で契約できる可能性が高まります。

結果として、買い時に必要資金を調達でき、売却時にも利益を得られるような優良物件を他の投資家より早く得られるかもしれません。

不動産投資の規模を拡大していくことを考えているのであれば、小さくても早めに投資実績を作るのはメリットとなってくるでしょう。

(3)買いましなど投資規模が大きくできる

不動産投資は長期で取り組み、保有できる不動産を買い増ししていくことで、より大きな資産形成を目指すことができます。

最初の不動産で実績を作り、ある程度の借り入れを返済することができれば、次の不動産の融資も組みやすくなります。

結果として、家賃収入の総額を増やしていくことで、投資規模を大きくしていける可能性が高まるのも、不動産投資を早く始めるメリットになります。

(4)返済期間を長く組むことができる

若いうちに不動産投資を始めることで、ローンを完済するまでの返済期間を長く設定することができます。

結果として、毎月のローン返済額を抑えることができますので、無理のない範囲で収支計画を立てることができます。

一方で、返済計画が短い場合、頭金を準備したり、毎月の支出額を増やしたりと負担が大きくなってしまいます。

不動産投資には様々なキャッシュフローがあり、ローン返済だけでなく、リフォーム費用をつみたてたり、所得が増えれば所得税や住民税などの支払いもあがります。

返済期間に余裕を持って始めるためにも不動産投資は早くスタートした方が選択肢が広がっていきます。

(5)健康状態がよく融資が組めやすい

不動産投資はもちろん、融資を好条件で受けるためには、健康状態も大きく影響します。

不動産をローンで購入するには、一般的には、団体信用生命保険への加入を求められます。

生命保険の一種になりますので、健康状態の申告が必要になります。

持病や健康状態に問題があると、団体信用生命保険に加入できない場合がありますので、できるだけ健康なうちに不動産投資を始めるほうがよいでしょう。

不動産投資で成功するコツは?

不動産投資を始める前に、不動産投資を成功させるためのコツも抑えておきましょう。

(1)リスクを知り回避策を立てる

不動産投資には多くのメリットがある反面、注意するべきリスクもあります。

空室リスクや価格下落リスクなど、それぞれのリスクの特徴を理解し、どのようにリスクを抑えていくかの回避策を立てておくことが大切です。

不動産価格の算出方法や価格相場について無知のまま安易に不動産購入の申し込みをしてしまい、経済の状況が変わっていきなり損をしてしまうかもしれません。

不動産投資についての基本的な知識を取得して、目的を明確にしておけば、万が一、投資用物件にマイナスの事態がおきても、慌てずに対処できるようにしておくようにしましょう。

(2)身の丈に合った投資プランを立てる

せっかく不動産投資を始めるなら、少しでも利益を多く得たいと考える人も少なくないでしょう。

もちろん、不動産投資で大きな資産を得るチャンスもありますが、スタートはさまざまな初期費用もかかりますから、無理のない範囲から始められる投資プランを組むようにしましょう。

初心者から利益ばかり狙って大きく失敗してしまっては元も子もありません。

物件選びの際は、まずは自分の属性をきちんと把握して、身の丈に合った投資プランを検討するようにしましょう。

(3)信頼できる専門家がいる

不動産投資で成果を出し続けるには、不動産会社、管理会社、税理士など、信頼できる専門家を見つけることが必要不可欠です。

しかし、物件探しから管理、税金対策など、個人の投資家でもできないことはないですが、やはり不動産市場の調査に多くの時間を投資して勉強やリサーチも必要になってきます。

複数社の無料セミナー、有料の不動産投資家が集まる勉強会などに参加すれば、色々な投資方法を学びながら、キャピタルゲイン重視かインカムゲイン重視かなど、多くの選択肢を持つことができるでしょう。

また、我々お金のプロであるFP相談するのも一つの選択肢と言えます。弊社は不動産投資の相談実績も豊富ですので、ご興味がある方は、下記相談事例をぜひ読んでみてください。

投資に充てられる時間にも限りがありますので、すべてを自分で調べるよりは、信頼して相談できる専門家を見つけることがで、不動産投資の成功確率はどんどん高くなるでしょう。

まとめ

不動産投資

不動産投資を始めるタイミングとして、年代による特徴があるものの、一般的には早く始めるほうがメリットが多いです。

もちろん、最適な投資タイミングは平均的な参考であり、想定でしかありません。

自己資金に余裕ができたときや、年収、属性が高くなる期待があり、好条件で融資が受けられると判断できるタイミングは人によって異なりますが、中長期的に渡って資産計画ができるシミュレーションをしつつ、少しでも早く不動産投資を始める決断ができるように、確認するべき項目をチェックしながら、長期的な視野を持って検討してみるのがよいでしょう。

著者

代表取締役 田中佑輝
代表取締役 田中佑輝株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。

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