退職金の資産運用でオススメ方法5選!失敗しないための注意点も解説
老後の生活費を考えたとき、退職金を当てにしている方は多いと思いますが、退職金と老後の生活費を取り巻く環境は大きく変わっています。
退職金で悠々自適という生活は過去のものとなり、受け取った退職金をただ食いつぶすだけでは不安な時代となったのです。
この記事では、退職金の資産運用についての必要性や、後悔しないための方法について徹底解説します。
なぜ退職金を資産運用する必要ある?3つの理由
退職金は、勤める企業や勤続年数、そして就職時の最終学歴によっても異なってくるので、全てを同じ条件で語ることはできないのですが、全体として退職金を巡る環境が悪化しているのは事実です。
そのため退職金を資産運用する必要があるのですが、なぜそうなってしまったのか3つの大きな理由を説明します。
(1)もらえる退職金の金額が年々減少している
皆さんは退職金の支給額が減り続けていることを把握しているでしょうか。
その理由は後で触れるとして、厚生労働省が毎年発表している「就労条件総合調査」で、5年ごとに行われている退職金の支給実態を見てみます。
様々なパターンの退職金が公表されていますが、その中から「大卒以上の管理・事務・技術職」で「定年退職した勤続20年以上・45歳以上」のデータを5年ごとに並べます。
調査実施年 | 平均退職金 |
1997年 | 2,871万円 |
2003年 | 2,499万円 |
2008年 | 2,323万円 |
2013年 | 1,941万円 |
2018年 | 1,788万円 |
約20年間のうちに1,083万円も減っていますが、2019年(令和元年)に金融庁が公表し大きな反響を呼んだいわゆる「老後2,000万円問題」を考えると、退職金だけで安心できなくなっていることが分かるでしょう。
退職金が減り続けている理由は、終身雇用制度が時代遅れとなってしまい「最後まで勤め上げるためにインセンティブとしての退職金」が、報酬設計として現状に合わなくなっていることが一つです。
若い世代は薄給で我慢してもらい退職金で手厚く支払うという制度は、優秀な人材の確保の足枷になっているも言われ、今後も退職金が減り続けるのは避けられないでしょう。
(2)平均寿命が伸び必要となる生活費が増えている
退職金が減り続ける一方で、平均寿命は伸びているため老後に必要な生活費が増えており、なおかつ健康寿命の伸びは平均余命の伸びに追いついていないため、医療費や介護費も以前より多くかかってしまいます。
人生100年といわれるようになり、老後生活の資金計画は変化が避けられず、男女・子どもの有無に関係なく、老後生活費に関する考え方の悩みは増えるばかりです。
老後資金は、単純に月にかかる費用に余命月数を乗じて求められるので、長生きは結構なこととはいえ、必要資金は大きくなるのです。
なお、老後資金は具体的にいくら必要なのか、より詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)年金の受給金額が減少傾向にある
老後の生活設計で収入源となる公的年金額は、定年退職後のセカンドライフでは大切な生活資金の原資といえます。
日本の公的年金は、国民年金と厚生年金の2つを土台にして、さらに厚生年金基金が上乗せされている仕組みで、老後の家計収支を考えるうえで個人年金保険などとともに確実性の高い収入だとされてきました。
ところが60歳から受給できていた年金が、2002年(平成14年)4月から施行された「厚生年金保険法」の改正で支給開始年齢が段階的に65歳へ引き上げられたので、その時点で大きな減額です。
それ以降も「マクロ経済スライド」の導入や、現役世代の名目手取率に連動した実質的な減額など、年金受給者にとっては厳しい改定が続いています。
これは年金制度が「現役世代が高齢世代を支える」という「賦課方式」のためで、支える世代の減少から考えると今後はさらに厳しい改定があるでしょう。
退職金はいくらもらえる?税金かかる?
退職金の受取額は、支払う会社や受け取る個人によって違ってくるものですが、会社の規模・勤続年数・最終学歴などによって大まかな相場を知ることができます。
また退職金に課税される税金についても知識を得ることによって、ケースによっては節税をできるので、そこを含めて説明します。
(1)退職金の平均額はいくら?
最初に断っておきますが、退職金は法的に義務化されている制度ではなく、終身雇用制度と連動した「日本企業の慣習」のようなものです。
つまり退職金が無い中小企業もあるので、そのことを理解したうえで退職金の平均額をご紹介します。
ここで用いるデータは、先ほども使った「就労条件総合調査」の平成30年(2018年)のもので、学歴・勤続年数・会社規模による違いが分かります。
横軸に会社規模、縦軸に勤続年数を記載していて、金額の単位は百万円です。
【大学・大学院卒の管理・事務・技術職】
1,000人以上 | 300~999人 | 100~299人 | 30~99人 | |
20~24年 | 1,711 | 1,073 | 930 | – |
25~29年 | 1,404 | 1,522 | 1,188 | 1,404 |
30~34年 | 2,034 | 1,650 | 1,546 | 1,392 |
35年以上 | 2,434 | 1,959 | 1,785 | 1,501 |
平均値 | 2,233 | 1,825 | 1,605 | 1,407 |
【高校卒の管理・事務・技術職】
1,000人以上 | 300~999人 | 100~299人 | 30~99人 | |
20~24年 | 676 | 520 | 645 | 422 |
25~29年 | 937 | 654 | 709 | 527 |
30~34年 | 1,152 | 960 | 876 | 614 |
35年以上 | 2,328 | 1,673 | 1,572 | 1,252 |
平均値 | 2,067 | 1,416 | 1,318 | 887 |
こうして比較すると傾向があまりにも分かりやすいのですが、自分の置かれた状況でどれくらい退職金が支給されるかの目安にはなります。
先ほど触れたとおり退職金の減少傾向が続いているので、この先も同程度期待できるのかは不透明なので、勤務先の対極金規定などに目を通すことをおすすめします。
(2)退職金は税金かかる?
日本では「所得」と呼ばれるものには必ず税金が課税されるようになっていて、退職金も所得の一つとして税金がかかります。
ただ退職金にかかる税金は、今のところかなり優遇されているので、その計算方法について説明します。
日本の所得税法では、個人が得た所得は10種類に区分され、その内容は下表のとおりで、所得を合算する「総合課税」と個別に課税する「分離課税」に別れます。
課税区分 | 所得の種類 | 代表的な内容 |
源泉分離課税 | 利子所得 | 預貯金や公社債などの利子 |
総合課税(上場株式は分離課税も可) | 配当所得 | 株主や出資者が法人から受ける配当や、投資信託および特定受益証券発行信託の収益の分配などに係る所得 |
総合課税 | 不動産所得 | 土地や建物などの不動産、借地権など不動産の上に存する権利、船舶や航空機の貸付けによる所得 |
総合課税 | 事業所得 | 農業、漁業、製造業、卸売業、小売業、サービス業その他の事業から生ずる所得 |
総合課税 | 給与所得 | 勤務先から受ける給料、賞与などの所得 |
分離課税 | 退職所得 | 退職により勤務先から受ける退職手当や厚生年金基金等の加入員の退職に基因して支払われる厚生年金保険法に基づく一時金などの所得 |
分離課税 | 山林所得 | 山林を伐採して譲渡したり、立木のままで譲渡することによって生ずる所得(山林を取得してから5年以内に伐採または譲渡した場合には、山林所得ではなく、 事業所得または雑所得) |
分離課税 | 譲渡所得 | 土地、建物、ゴルフ会員権などの資産を譲渡することによって生ずる所得 |
総合課税 | 一時所得 | 利子所得から譲渡所得までのいずれの所得にも該当しないもので、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外のものであって、労務その他の役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得 |
総合課税 | 雑所得 | 利子所得から一時所得までの所得のいずれにも該当しない所得(年金収入も雑所得) |
退職所得の税金ですが、「(退職金)-(退職所得控除)×1/2」で求めた所得に、所定の所得税・復興特別税と住民税(都道府県民税及び市町村民税)10%がかかります。
退職金から控除する「退職所得控除」ですが、勤続年数20年を境に変わります。
【退職所得控除】
勤続年数(=A) | 退職所得控除額 |
20年以下 | 40万円場×A(80万円に満たない場合は80万円) |
20年超 | 800万円+70万円×(A-20年) |
勤続20年までは1年あたり40万円の控除なのが、それ以降は1年あたり70万円の控除なので、勤続年数が長ければ控除額が増えるという「長年1社に勤めなさい」とお勧めする制度です。
余談ですがこの「勤続20年超」の優遇措置を廃止しようとする動きが、政府の税制調査会で見られており、もしかしたら「長く務めた方がお得」ということが無くなるかもしれません。
退職金を目的ごとに分けて管理するコツ
退職金は、勤め人生活を通して一度に入ってくるお金としては一番多額なものなので、その先の目的や予定を考えしっかり管理しなければなりません。
実際には退職金だけではなく、すでにある貯蓄などの金融資産や投資と合わせて管理するのですが、ここでは目的を4つに分けて考えてみましょう。
(1)万が一な出費に備えるお金
老後だけに限らないことですが、人生においては「万が一な出費」ということがあり得ます。
病気やケガによる出費や、子や孫のための不意な支出、教育資金の援助などの準備で、ある程度は預金など短期的に動かせるお金を用意しておきましょう。
預金に置いておいても利息は期待できないので、それほど多く避けておく必要はありませんが、老後考えている月々の生活費の6ヶ月分から1年分もあれば十分です。
(2)家のリフォームなど使うことが決まっているお金
中期的に考えて出費が予想されるお金も考える必要があり、例えば自宅のリフォームや車の買い替え、大型家電の購入など5年以内くらい予想される出費を計算しておきます。
また住宅ローンの残高がある場合は、その全額の一括返済も考えることも選択肢のひとつです。
あまり切り詰めた計画だとゆとりある豊かな老後を送れないので、家族旅行や夫婦での土・日・祝日の楽しみなども考えておきましょう。
ある意味で使いみちが決まっている計画的な出費になるので、その分は普通預金ではなくリスクの低い投資へ回しても構いません。
ただ確実に使うことになるので、極端に換金性の低い運用商品へ投資するのは止めておきましょう。
(3)低リスクで資産運用するお金
退職金のうち数年以内に使う必要のない資金は、置いておいても増えないどころか、インフレになれば目減りすることになるので、基本的にリスクの低い投資へ回すといいでしょう。
退職金だけではなく他の資産も同じですが、老後の資産運用は「低リスク商品へ分散して投資」が基本で、安全性が高く堅実な運用方法がポイントです。
老後になってからの投資で失敗したら、それを取り返すだけの期間は残っていないことを自覚しましょう。
(4)少し高い利回りを狙って資産運用するお金
老後のライフプランや収支計画をしっかり考え、全てをまかなえ余裕のある部分であれば、高い利回りを狙ってリスクを覚悟した資産運用するのはアリです。
極端にいえば「無くなっても構わない」と思える金額であればリスクを取っても良いということで、上手くいったらハイリターンも期待できます。
ただリスクのある投資でも、自分で理解出来ないような得体のしれない投資だけは、けっして手を出してはいけません。
退職金を活用してオススメの投資商品5選
先ほども言ったとおり、退職金を活用した老後の資産運用は「低リスクの投資」が絶対的な基本です。
運用方針は、集中投資は避けたポートフォリオが一般的で、国内株式・外貨預金・円建て・米ドルなど商品ごとの比率を、リスク許容度を考えながら設定するのが大事になります。
それを踏まえた上で、オススメの投資商品を5つ紹介しましょう。
(1)定期預金
定期預金は、ほとんどタンス預金や普通預金と変わらないもので、すぐに現金化できる点や元本保証されていること、そして泥棒に盗まれないという点しかメリットはありません。
それは異常な低金利によるもので、都市銀行3行の1年物定期預金(100万円以上預入)の金利は0.002%です(2023年1月6日現在)。
2022年は、かなり物価が上昇し年率換算で3%を超えるとも言われていますが、物価が上昇するほど定期預金に預けたお金は価値を失うというデメリットも考慮します。
つまり定期預金に預ける資産は、日常的な生活の予備費や使う予定のある資産の範囲にしておきましょう。
(2)投資信託
投資信託は、複数の顧客から集めた資金をファンドマネージャーが運用し、そこで得た成果を顧客に分配する金融商品で、退職金の活用にかなりオススメといえます。
始めるハードルも低く、一つの投資信託商品は複数の銘柄に分散投資しているのでローリスクな点も特徴です。
ただ元本割れなどの可能性はあり、投資先・運用先のバランスや、投資方法の情報をチェックするなど商品内容に納得したうえで申込みましょう。
ただ取扱い金融機関によっては2~3%もの投信手数料が取られるので、相談窓口選びが重要になります。
投資信託について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(3)個人向け国債
個人向け国債は、国が個人向けに発行している債権への投資で、元本保証と最低金利保証の2つが大きな特徴です。
個人向け国債は、満期日ごとに3年(固定利付)、5年(同)、10年(変動利付)の3種類があり、発行から1年を経過すると中途解約(売却)できますが、その場合は売却損が出る可能性があります。
また定期預金より金利は高いものの、運用益を大きく期待できる投資ではないことは理解しておきましょう。
(4)金(ゴールド)投資
金(ゴールド)投資は、世界で普遍的な価値を認められているモノへの投資なので、もしかしたら日本円より安全な資産といえるでしょう。
通常時であれば金への投資はリターンが見込めないものですが、社会がインフレのときには物価上昇率にほぼ連動して上昇するので、インフレに強い投資だといえます。
運用益はほとんど期待できないので、基本的に資産価値を目減りさせないことが目的の守りの性格が強い投資といえます。
金(ゴールド)投資について詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
(5)つみたてNISA
つみたてNISA(ニーサ)は、先ほど紹介した投資信託の一種なのですが、投資で得られた利益を「NISA口座」内で一定額非課税となることが大きな違いです。
小額から気軽に始められ、長期的・安定的に毎月資産形成ができる投資対象といえます。
2018年1月からスタートした制度ですが、令和5年度税制改正の大綱で2024年以降のNISA制度の拡充・恒久化の方針が示されおり、その違いは以下のとおりです。
2023年まで | 2024年以降 | |
年間投資枠 | 40万円 | 120万円 |
非課税保有期間 | 最長20年間 | 無期限化 |
非課税保有限度額 | 800万円 | 1,200万円 |
年間投資額に上限があるので、退職金を一気に投資は出来ないのですが、通常の投資で運用益・分配金に課税される20.315%の所得税が掛からないメリットは大きいので、毎年積立するのにはオススメの投資といえます。
私が講師を務める「新NISA制度丸わかりセミナー」の動画をLINE友達限定にて公開しています。
- つみたてNISAの落とし穴
- 新NISAの注意点
- 実際に私が実践している投資商品
- 成功するための鉄則
などリアルな情報がたくさんです。つみたてNISAで損をしている方、これからNISAを検討している方は、ぜひご覧ください。
退職金の資産運用で失敗しないための注意点
大切な退職金の資産運用で失敗しないための注意点は、どれも投資の基本的なことなので、常に念頭において考えるようにしましょう。
(1)現状を把握してから資産運用を検討する
退職金の資産運用は、現在持っている金融資産や今後見込める収入と、老後の必要生活費の収支を把握したうえで始めることが重要です。
それを考えずにいると、退職金のうちどれくらい何に投資したら良いのか判断できないはずで、もしやったとしたら思っていたのと違う結果となるでしょう。
(2)ハイリスクハイリターンの商品を避ける
退職金で資産運用をするときは、リスクの高い商品は避けなければなりません。
ハイリスクハイリターンの投資は、株式投資や債券投資などのほかに、近年では仮想通貨への投資も該当します。
例えば仮想通貨のビットコインは、2022年1月には約400万円の値をつけていましたが、2023年1月4日には約219万円と約半値にまで暴落しました。
大きな損失を出してしまうと老後の生活にも大きな影響がでるので、ローリスクローリターンの長期投資を基本にしましょう。
(3)大きく増やすことを目的としない
多くの場合、退職金は一度きり手に入れることのできる収入なので、それを失ってしまえば取り返しがつきません。
これが現役時代のボーナスであれば、一か八かのリスク投資で失敗したとしても、その後働いて取り返すことは可能ですが、退職金は違うのです。
退職金による投資は、大きく増やすことを目的にするのではなく、石橋を叩いて渡るような手堅いものにしましょう。
(4)初めての投資で退職金を使わない
最近は国の施策もあって比較的若いうちから投資をする方も増えましたが、退職金をもらうまで投資経験がない方は、初めての投資で退職金を大きく使うことは避けましょう。
経験のないことにはリスクは付きものなので、退職金の支給が近づいてきたら余裕のある手持ち資金で、小額から経験しておくことをオススメします。
(5)信頼できる専門家に相談する
退職金の投資による資産運用は、目的をはっきりさせて無理なく行えば効果の大きいものです。
意外と知られていないのですが、金融機関の窓口担当者の提案する投資運用で失敗してしまう投資初心者は多いので、よく確認しないまま契約するのは危険な行為といえます。
しかし投資の知識に不安を感じるのなら、投資を理解できるようになるために、我々FP(ファイナンシャルプランナー)などの投資のプロに相談しアドバイスを受けることをオススメします。
資産運用の基本的な考え方などについて詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。
早期退職の場合は?
退職金といえば「定年退職でもらう」というイメージが強いものですが、企業によっては経営再建のため早期退職を募り、退職金を上乗せで支給しているようなケースもあります。
もしあなたが早期退職で退職金を受け取ったとしたら、その資産運用はどう考えれば良いのでしょうか。
ここでは早期退職時に考える退職金の資産運用を説明します。
(1)若いため資産運用が重要になる
早期退職者の場合、多くの方は再就職を考えることになりますが、再就職先が見つかったとしても、その会社に退職金制度があるとは限りません。
そのため早く退職金を手にしたとしても、臨時ボーナスのように使ってしまうことは老後の生活破綻を招いてしまいます。
ただ若いうちに退職金を手にすることは、考えようによっては「長期の投資がしやすくなった」ともいえるので、その年齢に合った資産運用が重要です。
(2)長期運用・短期運用で投資目的を分ける
早期退職といっても、50代の方もいれば40代の方もいるので一概に言えないものの、リスクの少ない長期投資をメインに据えて、その他の投資を組み合わせるのが基本となります。
先ほども紹介した投資信託やNISAはオススメですし、若いのなら節税効果の高さからiDeCo(イデコ)と呼ばれる個人型確定拠出年金も利用すべきです。
また長期投資とは別に、投資資金に余裕があるのなら多少リスクはあっても短期運用を組み合わせるのも良いでしょう。
投資の目的を「貯める」と「稼ぐ」に分けて、運用を考えることが重要です。
年代別の資産運用のコツなどをまとめていますので、自分の年代に合った記事を参考にしてみてください。
まとめ
退職金は、支給される金額が減少傾向ですが、それでも老後のことを考えたら目減りしないよう運用することは重要です。
一昔前まで投資というと、「不動産投資」や「株式の売買」など一部の投資家のものだと思われていて、パソコンを眺めながら日々の株価の値動きを気にしたり、債券等の価格の値上がり値下がりに一喜一憂したり、そんなイメージがありました。
もちろん今でもそのような攻めの投資をしている方もいますが、近年は男性女性を問わず将来不安や効果的な積立投資が増えたことから、退職給付を有効的に活用する動きが広まっています。
今ではネット証券のアプリなどを利用し収益性のシミュレーションもでき、運用成果や運用管理費用も自身で詳細に確認できるので、様々な可能性が広がっているのです。
リスクを避けながら安定運用に徹するのが退職金投資の原則なので、このコンテンツの内容を参考に老後の計画をしっかりと立てて正しい資産運用をしてください。
著者
- AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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