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コロナで住宅ローン破綻が増加?FPが原因、対策そして回避策を教えます

2022年11月2日
夫婦

「マイホームを購入するにあたり住宅ローンを検討しているが、破綻しないか不安だ」、そう考えている人は多いはずです。

大金を借り入れるわけですから、当然下調べもせずに申し込むのはNGです。例えば、不動産会社の提携ローンだからといって、絶対安心・破綻の心配はないとは限りません。

本記事ではお金の専門家であるFPが「住宅ローン破綻の原因」「破綻しないための注意点」を具体的に解説するので確認してください。これから住宅ローンの借入れを検討されている方は、ぜひ最後までお読みください。

住宅ローン破綻とは?実際に破綻した件数は?

データ

「住宅ローン破綻」とは、収入減や金利の上昇などの要因により、契約した住宅ローンが支払えなくなる状況のことです。

2020年1月15日に、我が国ではじめての新型コロナウイルス感染者が確認され、2021年、そして記事執筆時点である2022年現在まで、気が気でない生活が続いています。

新型コロナウイルスの影響は経済にも大きな打撃(コロナショック)を与え、事業縮小や業績悪化など「以前と比較し十分な収入が得られない」という方々が急増しています。

フラット35の住宅金融支援機構が公表する「リスク管理債権の比率」を見てみると、2019年時点は「3.20%」だったのに対し、2020年度は「3.48%」の増加でした。

つまり、上記の理由により新型コロナウイルスの影響で、住宅ローンのトラブルが増えていると言っても過言ではありません。

また、テレ朝 newsでも「返済困窮者は8万人超え」の危機が取り上げられていました。

住宅ローン破綻する4つの原因

悩む

新型コロナウイルスの感染拡大による収入減や、病気など住宅ローン破綻の事態を起こす理由は人によって異なりますが、ここでは住宅ローン破綻が起きる主な原因を見ていきましょう。

(1)返済可能額を大幅に超えた金額を借り入れした

収入に見合った借入金額を検討せず、結果的に住宅ローンの破綻を招いてしまうケースがあります。

「少しくらいローン返済額が大きくても問題ないだろう」という甘え考えだと、毎月の住宅ローン返済が家計を圧迫してしまう恐れがあるため注意してください。

通常住宅ローンを利用する際は「年収の5倍程度」が借り入れの目安です。例えばあなたの年収が600万円なら3,000万円までということです。

住宅ローンは無理のない範囲で利用し、急な出費があっても対応できるようにしましょう。

(2)目の前の収入だけで返済計画を立てていた

現在の収入額を前提に返済計画を立てると、住宅ローンの破綻につながります。

新型コロナウイルスをはじめ、近年の不景気の影響で「ボーナスカット」「収入が減った」という人の話は珍しくありません。

現状を把握し、収入の割合が落ちても耐えられる返済額でローンを組むようにしましょう。

(3)定年より大幅に超えた完済予定の年齢設定をしている

返済期間は漠然と「35年でいいや」といった具合に決めてしまう人も少なくありません。

ですが、その場合だと定年後も返済が続く可能性があるため、人によっては住宅ローンの破綻につながるリスクがあります。

近年は晩婚が珍しくありませんが、31歳以上で住宅ローンを組むと、完済時の年齢は65歳を超えてしまいます。

「終身雇用制度の崩壊」「体力的に働けない」といったリスクがあることを念頭に置いておきましょう。

(4)離婚により返済ができなくなった

離婚により住宅ローン破綻に陥ってしまうというケースも珍しくありません。夫婦に子供がいる場合、住宅ローンの返済に養育費の支払いも加わるからです。

通常養育費は家族を扶養していた側が負担します。家族の収入源が夫であり、離婚後妻が子供を育てるケースでは、父親が養育費を負担します。

さらに、住宅ローンの債務者が夫だった場合はその支払いも上乗せです。

そのため、住宅ローンの残債より物件の資産価値が上回るようなら、手放してしまうのも1つの手段です。

反対に売却額で完済できないような場合は、債権者に相談し任意売却を行うか、もしくは自己破産をお検討する手段もあります。

住宅ローン破綻になった場合の流れ

書類

「住宅ローン破綻に陥ったらどうなるの?」そのような疑問もあるでしょう。そこで、家を手放すまでの流れを解説します。いざというときのために覚えておいてください。

(1)返済が3ヶ月延滞すると「催促状」が届く

まず、住宅ローンの返済を1~2ヶ月滞納すると、金融機関より支払いの電話やハガキが届きます。

その後3ヶ月滞納が続くと「催促状」が届きます。また、遅延損害金を請求され支払わなくてはいけません。なお、催促状は最初のお知らせとは異なり、住宅ローンの返済を強く求める内容です。

また、3ヶ月の滞納だとブラックリストに載ってしまい、今後の借り入れの審査に通らないなどのデメリットがあることを覚えておいてください。

(2)返済が6ヶ月延滞すると「住宅ローン残金の一括返済」が請求される

催促状を無視して6ヶ月延滞すると「期限の利益喪失通知」が届きます。こちらは「住宅ローンの一括返済」を求められる内容です。

さらに保証会社からは「代位弁済通知」も届きます。代位弁済通知とは、保証会社が債務者に代わって残額を銀行などの金融機関に返済したことを通知するものです。

(3)保証会社から不動産競売の申立申請される

代位弁済通知が届き、保証会社が返済してくれたからといって、返済義務がなくなるわけではありません。

引き続き保証会社への返済が必要です。なお、代位弁済後は保証会社より一括請求が求められます。

さらに1~2ヶ月そのまま返済しないでいると、保証会社より不動産競売の申立申請を迫られます。

(4)競売または任意売却される

競売が進むと自宅が強制的に売却されます。競売を回避するためには一括返済をするか、もしくは「任意売却」の申し出が必要です。

任意売却とは、債権者の許可を受けて一般市場で不動産を売却する手段です。

競売と比較して市場価格に近い売却価格で手放せるため、ローン残債をより抑えられるのがポイントです。

また、周囲に事情が知られにくい点や、明け渡し日の融通が利くなどのメリットがあるため、競売の前に任意売却を進めるのが賢明な判断だといえます。

住宅ローン破綻になりそうなったら?

ローン返済

実際に破綻してからでは遅い。破綻になりそうと思った時に、対策を立てることができれば、それを回避できるケースもあります。

こちらの章では回避策をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

(1)住宅ローンの借換えを検討する

月々の住宅ローンの返済が厳しい状態なら「借り換え」の手続きも検討しましょう。借り換えとは、住宅ローンを新たに借りて既存の返済を一括で支払うことです。

当然新しい金融機関に返済していくことになりますが、より金利が低いローンを選ぶことで、毎月の返済額および返済総額を少なくできるのがメリットです。

ただし借り換えで返済期間を短くしてしまうと、反対に毎月の返済額が増える可能性がある点には注意してください。

(2)返済スケジュールを見直す

住宅ローン破綻の恐れがある場合は「リスケ(リスケジュール)」も検討してみてください。

住宅ローンのリスケとは、返済計画を見直すことです。金融機関に借り入れ条件の緩和を相談します。

リスケによるメリットは、借入期間の延長をはじめ、返済額の一定期間減額などです。

ただし一定期間減額した場合、元金の返済が遅くなるため、返済総額が増えるデメリットがあります。また、住宅ローン金利の優遇が無くなくなり店頭表示金利になる可能性がある点にも注意しましょう。

実際に住宅ローン破綻の実例

男性

「住宅ローンが返せなくなってしまった原因は何か?」ここでは、実際の破綻者の実例を3つ紹介します。

予期せぬ妊娠の結果住宅ローンの支払いが困難に…

神奈川県川崎市内に新築戸建て3LDKを4,280万円で購入した佐々木さん一家(年収:夫450万円・妻190万円)でしたが、予期せぬ妻の妊娠発覚後稼ぎが1馬力に。節約の努力もむなしく収入減により、家を手放すことを決めました。

参考:現代ビジネス

離婚後元妻が住む家のローンで借金地獄に…

都内に住むKさんは自分の浮気が原因で協議離婚をしました。離婚の条件は住宅ローンを支払うこと、そして子供2人が成人するまでの養育費・教育費の支払いです。支払いを頑張っていたKさんでしたが、結局住宅ローンを滞納することに。妻を説得し、Kさんは結果的に任意売却を選択しました。

参考:現代ビジネス

コロナの影響で業績悪化、6,500万のペアローンを組むもまさかの危機に…

費用と合わせ全額6,500万円を人気のペアローンで借入れました。最初は順調に支払っていたのですが、新型コロナウイルスの影響で奥様の仕事が上手く進まず収入が減少。そのことで住宅ローンの支払いが厳しくなってしまいました。老後破産の心配もあるため、現在は不動産売却を視野に入れているようです。

参考:現代ビジネス

ここでお伝えしたのはどれも突発的な収入減といえるでしょう。いずれにしても、住宅ローンを利用する際はリスクに対応できる返済プランを事前に考える必要があります。

現在の収入がこの先キープできるのか、また家を手放すにしても任意売却を利用するなど、少しでも負担を軽減できる方法を選択すべきです。

住宅ローン破綻にならないために事前に押さえておくべき5つの注意点

計画

住宅ローン破綻を避けるために、早めに押さえておきたい注意点を紹介します。

(1)10年、20年など長いスパンで返済シミュレーションをする

住宅ローン破綻を起こさないためには、自身で10年、20年といった長いスパンで返済シミュレーションをしてみるのが大事です。

なお、返済シミュレーションを行う際は、必ずあなたの家族を含めた適切なライフプランニングシートを作成しましょう。

また、住宅ローンを変動金利や固定金利期間選択型で利用する際は、金利上昇時のパターンも想定しておくと安心です。

この先数十年の収入や支出の変化を可視化しておくことで、具体的なシミュレーションが行え、破綻のリスクに備えられます。

弊社開発のお金の管理アプリ「マネソル」(特許あり)では、そのようなシミュレーションを条件設定して、自由に行うことができます。ご興味がある方は、ぜひ登録してみてください。

また、「マネソル」(特許あり)をご登録頂いた方には、弊社FPの無料相談特典がつきます。住宅ローンの立て方、ライフプランの立て方などについて相談することも可能です。不安に思っている方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。

(2)収入減支出増などを想定し余裕のある返済プランを立てる

現在の収入だけを基準に住宅ローンの返済計画を立てる人もいますが、それだと破綻のリスクを避けられません。

長期的に生活状況が変わらないという人はいないからです。特に現代だと、新型コロナウイルスの影響で収入減に悩まされている人は少なくありません。

ポジティブにこの先の収入アップだけを考えるのではなく、将来の貯蓄・収入減支出増を想定および適用し余裕のある返済プランを立てましょう。

(3)ボーナス返済や配偶者の収入を計画に入れない

住宅ローンの返済計画を立てる際に、ボーナス払いや配偶者の収入を過度にあてにするのは避けましょう。

ボーナスは会社の業績に左右されるため、例えば新型コロナウイルスの影響で業績悪化となった場合、大幅カットといったリスクがあります。

また女性の場合は、妊娠出産といった状況で収入が変動しやすいといえるでしょう。以上の理由から、毎月の収入の範囲でやりくり可能な返済計画を立てるのが大事です。

(4)退職金など一括返済を計画に入れない

住宅ローンの完済が定年に近いと、退職金をあてにして一括返済を計画する人も少なくありません。ですがこれも住宅ローン破綻の原因の1つです。

退職金で大きな金額を支払えば当然総返済額を減らせますが、手持ちの資金がなくなってしまうと老後の生活が苦しくなります。

繰り上げ返済を検討するような場合は、生活できる資金が確保できるかどうかを考え、返済計画を立てましょう。

(5)お金のプロであるFPに事前に相談する

住宅ローン破綻を起こさないためには、世帯を含めた長期的なライフプランニングが大切だとお伝えしました。とはいえ、実際にどうすればいいのかわからないという人もいるでしょう。

「専門家の意見を聞きたい」そう思ったときは、無料というわけにはいきませんが、お金のプロである「FP(ファイナンシャルプランナー)」相談するのが安心です。

弊社には、年2,000件以上の相談件数と年100回のセミナーをこなす経験豊富なFPが多数在籍しています。

あなたに無理のない返済プランのアドバイスや、住宅ローンの商品の選び方などをサポートさせていただくので、ぜひ利用してみてください。

まとめ

夫婦

今回は住宅ローン破綻が起きる原因や、住宅ローン破綻を起こさないための手段についても解説してきました。

住宅ローン破綻と聞くと恐ろしいですが、お伝えした内容を理解しておけば具体的な対策がとれます。

何千万の高額な住宅ローンを返済していくためには、無理のない返済計画を立てるのが大事です。

不安な場合は一度弊社FPに相談してみてください。あなたの心配を取り除く心強い味方になります。

著者

代表取締役 田中佑輝
代表取締役 田中佑輝株式会社アルファ・ファインシャルプランナーズ
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。

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