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教育資金の積立で一番おすすめの方法は?知っておきたい知識まとめ

2022年9月27日
教育資金

子供が生まれ、子育てが始まると気になるのが「教育資金」ではないでしょうか。

教育資金は、進学する先が私立なのか公立なのかによって、どれだけお金が必要になるかが変わります。そのため、将来必要になってくるお金を計算しながら教育資金を準備しておかなくてはいけません。

本記事では、教育資金がどれくらい必要なのか、教育資金を貯めるにはどのような方法があるのかを解説していきます。

子供の教育資金いくら必要?

親子

子供が生まれるとすぐに、将来に備えて教育資金を貯めていくことを考えることでしょう。しかし、教育資金をどのようにして、どれくらい貯めていけば良いのか分からないという人は多いと思います。

この場合、一番大事なことは子供にどのような教育を受けさせたいかを家族で話し合っておくことです。例えば、幼稚園から私立に通わせるのか、高校は地元に通わせるのか、大学は地元なのか、地元以外に通わせるのかなどです。

この相談をしておくことで、教育資金をおおよそどれくらい準備しておけば良いのか目処をつけておくことができます。

それでは、子供の教育資金はいくら必要なのでしょうか?文部科学省が発表した「平成30年度子供の学習費調査」をもとに、一般的な進学ルート4つを以下にまとめてみました。

  • 幼稚園から高校まですべて公立のケース:約540万円
  • 幼稚園は私立、それ以降は公立のケース:約635万円
  • 高校は私立、それまでは公立のケース :約700万円
  • 幼稚園から高校まですべて私立のケース:約1,860万円

他にも、中学・高校は私立や小学校のみ公立など様々な組み合わせが考えられます。

この調査には、大学での費用は含まれていないので、日本政策金融公庫の「令和3年度 教育費負担の実態調査」から入学金と授業料を算出すると、以下のとおりです。

  • 国公立大学:約481万円
  • 私立大学文系:約690万円
  • 私立大学理系:約821万円

これをまとめると、幼稚園から大学まで国公立に通う場合は、最も負担が少なくて約1,021万円となり、すべて私立に通い、大学は理系の場合には最も負担が大きくなり、約2,681万円を準備しておく必要があります。

このように、どのような教育を受けさせたいかを相談しておくことで、おおよその目安が立ち、それを目標金額として教育資金を貯めていくことができるようになります。

子供の教育資金の積立でおすすめの方法3つ

男性

教育資金目標額が決まったら、次はどのようにしてお金を貯めていくかを考えましょう。

教育資金を貯めていくにはいくつかの方法がありますが、ここではおすすめの方法3つを紹介します。中には、メリット・デメリットがある方法もありますので、そちらもあわせて解説していきます。

(1)児童手当を貯蓄する

一つ目は、児童手当を貯蓄しておく方法です。

児童手当とは、0歳から中学校を卒業するまでの児童を養育している家庭に支給される手当のことを言います。子育て世帯であれば受給できる手当なので、しっかりと申請しておきましょう。受け取れる金額は、以下の通りです。

  1. ☑0歳〜3歳未満:1万5千円/月
  2. ☑3歳以上〜小学校修了まで:1万円/月(第3子以降の場合は、1万5千円/月)
  3. ☑中学生の間:1万円/月

※一定の所得がある世帯は、特例給付として子供1人当たり5000円/月が給付されることになります。

このように、児童手当を教育資金として貯蓄した場合、約200万円(特例給付の世帯でも約90万円)を貯めることができます。児童手当を積立てておくことは、教育資金のベースを作っていくのに適した方法と言えるでしょう。

(2)学資保険

学資保険とは、子供の教育資金を貯めるための保険です。契約時に決めた保険料を毎月支払うことで、子供が一定の年齢に達したときに「満期金」としてまとまった額の給付金が受給できます。

満期は一般的には、大学入学に合わせて設定することが多く、契約内容によっては契約期間中に「祝い金」として一定額を受け取れるものもあります。

学資保険は大学進学のための費用と考え、子供が生まれてから加入する人が多い保険として位置付けられる積立方法です。

メリット

学資保険のメリットとしては、保険料が口座から自動的に引き落とされるので、意識することなく積立てができる点があげられます。

また、学資保険は種類によって返戻率が高いものがあり、普通預金で預けるよりも高利率が期待できるので効率的に教育資金を貯めることが可能です。更に、保険の支払い方法を月払から年払に変更することで返戻率を高くすることもできます。

商品によっては、子供の病気やケガの医療費補償など万が一の事態に備えることができるものがあることもメリットと言えるでしょう。

そして、学資保険に加入していると年末調整の際に生命保険料控除の対象となり、節税しながら教育資金を貯めることができます。

デメリット

学資保険のデメリットは、途中で解約すると元本割れしてしまう可能性があることです。学資保険を途中で解約すると、「解約返戻金」を受け取ることができますが、契約から短期間で解約してしまう場合は元本割れの可能性がより高くなります。また、保険の種類によっては保障を重視した商品もあり、満期でも元本割れしてしまう可能性があるので注意してください。

学資保険は、インフレに弱いこともデメリットです。インフレとは、物やサービスの値段が上がりお金の価値が下がることを言います。学資保険は、契約時の利率が固定されているのでインフレが進行した場合、お金の価値が下がることで受け取れるお金が目減りする可能性があるので注意が必要です。

(3)つみたてNISA

つみたてNISAとは、3種類用意されているNISAの中のひとつで、年間40万円以内の投資であれば、運用で得た利益が非課税になる制度です。期間は最長で20年間と定められています。

つみたてNISAは、投資家から集めたお金を専門家が運用してくれる「投資信託(投信)」が対象となっていますので、専門的な知識を持っていなくてもすぐに始めることができます。

学資保険と併用している家庭もあり、効率的に教育資金が貯められるという点が人気です。

同じような制度に「ジュニアNISA」がありますが、こちらは2023年に制度が終了することになっています。

メリット

つみたてNISAで教育資金を作るメリットは、上述の通り、運用して得た利益が非課税になることです。利益分はそのまま運用していけますので、効率的に教育資金を増やしていくことができます。

また、つみたてNISAで購入することができる銘柄は、金融庁が定める一定の基準を満たした長期保有に適しているものですので、教育資金の形成に向いていることもメリットの一つです。

そして、つみたてNISAは好きなタイミングで換金することができます。学資保険の場合、基本的には満期にならないとお金を受け取れません。もし、満期以前に解約すると元本割れの可能性があります。しかし、つみたてNISAはいつでも換金できるので、急な支出にも対応できるのです。

デメリット

つみたてNISAのデメリットは、元本割れのリスクがあることです。金融庁が定めた一定の条件をクリアしている銘柄に投資するとは言え、絶対に利益が出るとは限りません。損益が発生し、元本割れする可能性があることは押さえておきましょう。

非課税となる投資額は年間40万円と決まっていますが、その金額を使いきれなかったとしても、翌年に繰り越すことができない点にも注意が必要です。

そして、通常の投資の場合、複数の投資口座を利用して投資をしていると、それぞれの利益、損益を合算して相殺する「損益通算」ができます。しかし、つみたてNISAではそれができません。同様に、「繰越控除」の適用もありませんので注意しておきましょう。

つみたてNISAについて詳しく知りたい方は、下記記事を参照にしてみてください。

投資で教育資金を積立てる方法

投資

ここまでは、教育資金を積立てるのにおすすめの方法を3つ紹介してきました。教育資金を積み立てる方法は他にも色々あります。

ここでは、教育資金を積立てる方法の中でも、投資による方法に絞って紹介していきましょう。その中から比較し、利用することも考えてみてください。

(1)株式投資

株式投資は、企業が発行している株を購入して売却益や配当金を得ることを目的とした金融商品です。

株式投資は価格の変動が大きく、利益を大きく出すこともできますが、その反面、大きな損失を被ることもあります。

そこで、株式投資を教育資金の積立て方法として利用する場合には注意が必要です。

まず、リスクとリターンのバランスが適切かどうかを考えましょう。一般的にリターンの大きいものはリスクは高い傾向にあります。リスクとリターンのバランスをしっかりと見極めることが大事です。

次に、必要な時にお金を現金化できるかどうかも確認しておきましょう。取引量が少ないなど、流通量が少ないと必要なタイミングでお金を引き出せないことがあるので注意しましょう。

(2)不動産投資

土地や建物などの不動産を購入して、それを誰かに貸すことで家賃収入を得ることを目的とした金融商品が不動産投資です。最近はマンションなどの一室を購入するのがトレンドになっています。

不動産投資は大きな値動きがなく、定期的に収入が得られるので、その分を教育資金として貯蓄していくことが可能です。また、最終的には売却益を得ることもできます。

不動産投資は、ある程度の資金が必要である点がネックです。ローンを組み、家賃収入を返済の原資とすることはできますが、その間は家賃収入分を積立てに回すことができないことに注意してください。

また、購入した不動産の周辺環境によっては、空室リスクが生じてしまう可能性もあり、空室が長期間に渡ると自己資本が減ってしまうこともあります。

(3)外貨預金

外貨預金とは、所有しているお金(日本円)を外国の通貨(米ドルやユーロ、豪ドルなど)に換えて行う預金のことです。

外貨預金は、銀行などの金融機関で外貨預金口座を開設し、日本円を外貨に換えることですぐに始めることができます。

外貨預金は、日本円で預金するよりも高い金利が設定されているので、効率的に教育資金を貯めることができるでしょう。

ただし、外貨預金は為替レートの変動によって、大きく値動きする可能性があることに注意が必要です。円安に動いた場合は利益を得られますが、円高に動いた時は損益が出てしまいます。

また、外貨を日本円に換えたり、日本円を外貨に換えたりする場合に「為替手数料」が発生します。為替レートの影響を受けなかった場合でも、為替手数料を支払うことで元本割れしてしまう可能性がありますので、そこにも注意が必要です。

外貨預金で評判の良い金融機関として、楽天銀行やみずほ銀行があげられます。また、身近なところでは、ゆうちょ銀行も取り扱いをしているので、参考にしてみてください。

(4)分散投資することが重要

このように、投資によって教育資金を貯めていく場合には、リスクが生じる可能性を念頭に置いておきましょう。

もしリスクが生じたとしても、それを抑える方法があります。それが、「分散投資」の考え方です。

株式に限らず、一つの銘柄だけに投資することはリスクが生じたときに元本割れしてしまう可能性が高くなります。

そこで、いくつかの銘柄に分散して投資しておくことで、一つの銘柄で損益が出ても別の銘柄で利益が出ていれば、その利益で損益をカバーすることも可能になるのです。

また、銘柄だけでなく、購入の時期をずらしておくことも分散投資の方法ですので、様々な分散の仕方を考えておきましょう。

国から受けられる教育資金の制度

補償

教育資金は大きな金額が必要です。そこで、近年は国も幼児教育や高等教育などにおいて、教育資金の支援制度が行われています。

幼児教育の時期においては、子ども・子育て支援制度が用意され、3歳〜5歳までの幼稚園、保育所、認定こども園などの施設使用料が無料となりました。月額約2万5700円を上限に無料となっています。

小学校から中学校にかけては、義務教育期間中、国公立の学校では授業料、教科書代は無料です。更に、就学援助制度として、小・中学校へ就学する際に学用品や給食費、修学旅行費などの支払いが困難な場合、自治体がその費用を支援する制度が用意されています。

高校では、高等学校等就学支援制度が用意されており、年収590万円未満の世帯に対して平均授業料に相当する額が支給されます。高校生等奨学給付金は、生活保護受給世帯および非課税世帯を対象としており、教科書や教材費、授業料以外の教育費を支援するものです。生徒一人当たり3〜14万円が支給されます。

すべての国公立大学では、授業料や入学金の減免制度があり、住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯の生徒が対象です。2020年4月以降、私立大学や短期大学、高等専門学校などにも対象が広がっています。減免される金額は進学先ごとの授業料の免除額を上限として、世帯収入に応じて満額から3分の2、または3分の1と変わってくるので確認が必要です。

2020年4月からは、給付型奨学金の制度も始まっています。これは従来の貸与型の奨学金とは違い、返済不要です。対象となるのは、授業料や入学金の減免制度の収入の目安と同程度の世帯です。

その他にも、国の教育ローンが「日本政策金融公庫」で用意されています。国の教育ローンは、メガバンクや地方銀行、農協、ろうきん(労金)などの教育ローンより金利が低いのが特徴です。上記の制度とあわせて利用することを考えても良いでしょう。

祖父母より教育資金の一括贈与を受けた時の注意点

祖母

教育資金を貯める方法とは少し異なりますが、祖父母から孫のために教育資金を一括して贈与するやり方もあります。この制度を利用することで、教育資金の満額またはほとんどを用意することが可能です。ここでは、この制度の内容と注意点を解説します。

(1)1,500万円非課税枠

この制度は、教育資金の一括贈与制度と言い、上限1,500万円までの贈与税が非課税となる制度です。これは、進学塾など学校法人以外への教育資金としても利用できますが、その際は500万円までとなります。

この制度を利用する場合には、金融機関の窓口で贈与した教育資金の管理契約を金融機関と結ばなくてはいけません。この契約締結後に、一括で孫の口座に教育資金が振り込まれることになります。孫はルールとして、教育資金に利用したことを証する請求書や、領収書を提出することで贈与税非課税で引き出すことが可能です。

ここで注意しておきたいのが、贈与を受けた孫が30歳に達した時は、口座の契約が終了し、残っているお金には贈与税がかかるということです。また、贈与した祖父母が契約期間中に亡くなった場合も、口座に残っているお金に対して贈与税がかかってきます。

(2)該当要件

この制度を利用するためには、以下の要件を満たしている必要があります。

  • 令和5年3月31日までの期間内であること。
  • 贈与を受ける側(受贈者)が30歳未満で、前年の所得が1,000万円を超えないこと。
  • 贈与をする側(贈与者)が直系尊属(父母や祖父母)であること。
  • 教育資金として利用すること

令和5年3月31日以降は、期間が延長されない可能性もありますので、特に注意しておいてください。

この制度を利用することを前提としたプランを用意している金融機関があります。例えば、みずほ信託銀行の「学びの贈りもの」やりそな銀行の「きょういく信託」、三菱UFJ信託銀行の「まごよろこぶ」などです。

教育資金の一括贈与制度を利用する際の参考にしてみてください。

自分に合った積立方法を知りたい方はFPに相談

ここまで様々な教育資金の積立方法を紹介してきました。安定的に積立てていくには、児童手当の貯蓄や学資保険、つみたてNISAなどを併用していくことがいいと言えるでしょう。

その中で少し余裕が出てきた場合には、投資を併用して効率的に増やしていく方法へとシフトすることも考えてみてください。

教育資金は、かなり大きな額になりますので、紹介した方法の中で何が自分に合っているのか分からないという方も多いと思います。そのような場合には、是非とも家計にまつわるお金のプロであるファイナンシャルプランナー(FP)にご相談ください。家計を見直すことで、教育資金をどのように出していけるのか、その家庭に合った教育資金の貯蓄方法は何が良いのかというアドバイスをさせて頂きます。

まとめ

家族

出産とともに、子供の将来を考えるのは親として当然のことと言えます。この先、教育資金だけでなく、マイホームの購入資金や老後資金など、心配なことは多々あると思います。

そこで、子供の教育方法についてしっかりと相談し、どのような教育を受けさせたいのかを決めておくのは大事だと言えます。その上で、しっかりと家計や預貯金、投資の管理を家計簿、弊社開発したお金の管理アプリ「マネソル」(特許あり)を使うといいでしょう。

まずは、子供のための教育資金を作り、そこからマイホームの購入などを考えていけば、どれくらいのローンが組めるかなど、先々のことが見えてくるでしょう。

もちろん、その際に悩みや不安があれば、遠慮なくFPに相談してみてください。あなたに寄り添ったアドバイスや提案で不安や悩みの解決をお手伝い致します。

著者

代表取締役 田中佑輝
代表取締役 田中佑輝株式会社アルファ・ファインシャルプランナーズ
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。

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