1株からできる!米国株(アメリカ株)投資のメリット、デメリットを詳しく解説!
米国株(アメリカ株)への投資と聞くと
- ☑「ハードルが高くて自分には難しそう・・」
- ☑「投資そのものに慣れていないとできないよね・・」
このように難易度が高くてできないと感じる人が多いのではないでしょうか。
しかし、米国株投資はやってみるとシンプルな投資であり、少額からも始められるので投資初心者であっても始めやすいです。
今回は、米国株投資をやったことがない投資初心者でも安心して始められるように、米国株の基本情報はもちろん、メリット、デメリット、よくある質問やおすすめの米国株銘柄まで解説していきますので、是非、最後まで読んでみてくださいね。
米国株投資を始める前に知っておくべき5つの基本情報とは?
米国株投資を始めるにあたって、最低限、押さえておくべき基本情報を解説していきます。5つの基本情報を理解することで、米国株投資が一気に身近な投資対象になりますので、1つ1つ確認していきましょう。
(1)そもそも米国株(アメリカ株)とは何か?
米国株とはアメリカの証券取引所に上場している株式のことです。米国株には日本だけでなく、世界を代表する大手企業、優良企業が数多く上場しています。
具体的にはiPhoneを取り扱っているアップルや、ネット通販ではおなじみのアマゾンといった、誰もが知る企業ばかりです。
米国株に投資をすることで、世界を牽引する企業に投資ができ、株主になることができるのです。
(2)米国株はどこで取引されている?
米国株は主に2つの取引所で取引されています。
①ニューヨーク証券取引所(NYSE)
1817年に設立、米国を代表する証券取引所になります。上場の審査基準は世界一ともいわれており上場し続けている企業は、まさに世界の中でも最大手の企業といえます。
②ナスダック(NASDAQ)
1971年に設立、新興企業向けの証券取引所であり、グーグルやマイクロソフトといった有力なベンチャー・IT企業が多数上場しています。
(3)米国株の代表的な株価指数とは?
日本では日経平均と呼ばれる日本を代表する225社の企業を平均した株価指数があります。同様に、米国株においても重要な株価指数があります。
①NYダウ
ダウ・ジョーンズ社が公表している指数になります。米国を代表する30銘柄で構成されており、最も知名度が高い指数の1つです。注意点としては、30銘柄と指数としては少ない銘柄での構成になるので、米国市場全体の流れを必ずしも反映していないともいえます。
②S&P500
S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス社が公表している指数になります。名前の通り、ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場している銘柄から主要500社が選ばれています。NYダウに比べて、より多くの銘柄が選出されており、米国株式市場の動向を見る上で、非常に重要な指標になります。
(4)米国株の取引時間は?
米国株の取引時間は以下の通りです。季節によって時差が異なるので注意しましょう。
- 現地時間:9:30〜16:00
- 日本時間:23:30〜6:00
- 日本時間:22:30〜5:00(3月第2日曜〜11月第1日曜のサマータイム期間)
米国株の取引を日本国内で行う場合、日本時間としては深夜になります。
(5)米国株と日本株の違いは?
同じ株式であっても、米国株と日本株には違いがあります。米国の取引上のルールや慣習からおきる日本株との違いを確認していきましょう。
①米国株は1株単位で買うことができる
日本株は銘柄によって100株単位、1000株単位など取引単位が異なります。一方で、米国株は1株単位から購入できるので少額から優良企業への投資が始められます。
②米国株は年4回配当が多い
日本株は無配当、もしくは年に1回から2回の配当が多いです。一方で、米国株は年4回配当金を支払う企業が多いです。投資をしている株主に利益を還元するという文化が根付いている米国ならではの特徴になります。
③米国株は株主優待がない
日本株では株主優待を目的に株式を買っている投資家も多いです。企業のサービスや割引券を受け取ることができる株主優待ですが、米国株では株主優待の制度がありません。米国株は配当金や売却益などキャッシュで還元するのが原則としてあります。
米国株投資における5つのメリット
米国株投資には、日本株投資とは異なったメリットがあります。その中でも特に注目していきたい5つのメリットについて解説していきます。
(1)高配当銘柄が多い
米国株は配当金を多くもらえる銘柄が多いです。米国には株主に利益を還元するという文化が根付いているため、配当金の割合が高い高配当銘柄や、長年配当金の割合を増やしている増配銘柄が数多くあります。
(2)経済を牽引する大手企業・優良企業が多い
米国には世界経済を支える大手企業、優良企業が多くあります。有名な企業でいうと、GAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)は全て米国の企業、サービスとなり、米国株投資で各企業の株主になることができます。
(3)株主を大切にする企業文化がある
米国では企業は社員や社長のものではなく、株主のものである。という株主優先の考え方が根付いています。そのため、利益をきちんと配当金として株主に還元しようとしてくれるケースが多いです。
日本では、利益の多くを社内に内部留保するケースが多いですが、米国では株主に還元することを重視しているため、配当金を目的とした投資対象としても米国株は魅力的といえるでしょう。
(4)取引の流動性が高い
米国株は世界中の投資家が投資対象としています。実際に、世界の株式市場に占める米国株式市場シェアはNo1であり、日々、大きな金額が動いています。
流動性が高い金融資産は、いつでも市場で取引できる可能性が高くなります。中長期間保有し続ける投資商品として高い魅力があるといえます。
(5)1株からでも始められる
米国株は、日本株と異なり1株から購入できます。1株あたりの株価も日本円で数千円から数万円で購入することができます。何十万、何百万といった資金がなかったとしても、少額から米国株に投資をして株主になれます。
毎月1万円といった少額積立であっても、毎月異なる銘柄を買って分散投資もしやすいので、少額から1株投資を始められるのも米国株のメリットです。
米国株投資における4つのデメリット
(1)為替に影響される
米国株投資は米ドルで購入しますので、為替変動リスクが発生します。仮に、投資した米国株の価格が上昇して利益を得たとしても、円高が進んでしまった場合、米ドルから円に戻す際に損失となる可能性もあります。つまり、株価の動向だけではなく、為替の動向もチェックしていく必要があります。
(2)取引手数料が割高になることがある
米国株投資を始める場合、多くの人が日本の証券会社で口座を開設して投資をすることになるでしょう。証券会社によって異なりますが、日本株に比べると割高になるケースが多いです。
もちろん、米国株への投資手数料が割安、条件によって無料になる場合もありますので、証券会社の選定にも注意が必要です。
(3)外国税の対策や確定申告が複雑になる
米国株で得た利益も課税対象になります。米国株を売買して得た売却益については日本株と同じく20.315%の税金が課税されます。
注意するべきは、配当金による配当益です。配当益については「日米租税条約」という条約に基づき、米国で10%の税金が源泉徴収されます。その後、日本の税制に基づいて20.315%の税金が源泉徴収されます。つまり、配当益は米国、日本で二重課税されるという状況が発生します。
二重課税を避けるために「外国税額控除」という制度があります。外国で課された税額分を、日本で支払うべき所得税や住民税から控除できる制度です。お得な制度ではありますが、適用するには確定申告が必要です。その際に、証券会社から発行される取引報告書や配当金支払通知書が必要です。
二重課税を避ける制度はありますが、確定申告が必要になることも忘れずに押さえておきましょう。
(4)日本株より情報収集が大変
米国株投資の投資対象は米国企業になりますので、企業ホームページは英語になります。もちろん、有名企業であれば日本の経済ニュースなどでも放送されますが、情報量は限られてしまいます。そのため、日本株に比べると情報収集が大変になります。
特に、短期での売買をするのであれば、日本の深夜の時間帯に取引がされるため、リアルタイムで情報を取得して取引するのが難しいというのもネックになります。
米国株に投資をする際は、取引時間や情報収集にハンデがあることを踏まえて進めるのが良いでしょう。
米国株投資を始めたい初心者におすすめの証券会社とは?
(1)SBI証券
SBI証券は日本株の取引でも人気のネット証券口座になります。米国株の取り扱い銘柄も業界トップクラスであり、主要な米国企業にはSBI証券から投資ができます。
米国株へ投資する取引手数料も業界最低水準であり、スマホで使えるSBI証券のアプリも使い勝手がよく、投資初心者であれば、最初に開設しておきたい証券口座になります。
(2)楽天証券
楽天証券はSBI証券と並んで米国株の取り扱い銘柄数も多く、手数料も低水準です。特におすすめなのは楽天ポイントの利用が多い人です。楽天証券では楽天ポイントを米国株の購入代金に充てることができるので、楽天市場や楽天トラベルなど、日常生活で楽天を利用する頻度が多い人には楽天証券がおすすめです。
(3)マネックス証券
マネックス証券も前述したSBI証券、楽天証券と同様に取り扱い銘柄が多く、手数料も低水準です。特に注目したい点は、円貨決済で米国株を買う場合、買付時の為替手数料が無料になります。為替手数料の面で恩恵があるのは日本円で投資をする人にとってはメリットですね。
米国株に特化した分析ツールも充実しており、すでに株取引の経験があり、さらなる投資対象として米国株を検討している人には満足できる証券口座といえるでしょう。
初心者におすすめ!米国株のおすすめ銘柄5選!
(1)アップル
iPhoneの開発によって一気に世界企業に成長したアップルは、圧倒的な製品力と熱狂的なアップルファンがいることからも今後も成長が期待される銘柄です。
高配当銘柄ではありませんので、企業成長、株価上昇に期待して投資をする銘柄といえるでしょう。
(2)マイクロソフト
パソコンを使ってお仕事をしている人が、毎日のようにお世話になっているWindowsやOfficeといった必要不可欠な製品を取り扱っています。
近年の業績成長が目覚ましく、歴史ある企業ではありますが、米国を代表する新興企業「GAFA」から「GAFAM(マイクロソフト)」と呼ばれるまでに注目されています。
新興企業に負けない成長を続けるマイクロソフトは、今後も成長が期待できる企業といえるでしょう。
(3)コカ・コーラ
日本国内でも圧倒的な人気を誇るコカ・コーラ。実は59年連続増配という高配当株としても有名です。先進国だけではなく、新興国においても飲料メーカーとしてシェアを伸ばしているコカ・コーラは配当金目的で長期保有を検討するべき銘柄といえます。
(4)アマゾン・ドット・コム
アマゾン・ドット・コムはインターネット通販の企業として、誰もが1度は利用したことがあるのではないでしょうか。コロナ禍の影響もあり、外出をせずに自宅で通販を利用するという人も増え、アマゾンプライムのような定額課金のサブスクリプションで安定した売上をだしています。
配当金はだしていませんが、今後も需要が高まる可能性があり、株価の値上がりを期待して投資していきたい銘柄といえます。
(5)バークシャー・ハサウェイ
バークシャー・ハサウェイという企業名はあまり知られていないかもしれませんが、伝説の投資家ウォーレン・バフェットが率いる企業と知れば、投資対象としての魅力が伝わるのではないでしょうか。
企業の知名度やサービスの人気だけではなく、圧倒的な投資界のカリスマが牽引している企業というのも、米国株の投資先として魅力的といえるでしょう。
米国株投資に関するよくある質問(Q&A)
(1)米国株ではNISAを活用できるの?
NISAとは税制優遇制度の1つです。証券会社によって取り扱いは異なりますが、おすすめの証券会社であるSBI証券、楽天証券、マネックス証券ではNISAを活用して米国株を買うことができます。
(2)米国株の税金はどうなっているの?
売却益は日本株と同じく20.315%の税金が課税されます。
一方で、配当金による配当益は米国で10%課税された上で、日本の税制に基づいて20.315%課税されます。
確定申告を行い「外国税額控除」という制度を活用することで、配当金の二重課税を避ける手続きが必要になります。
(3)米国株がおすすめなのはどんな人?
米国株は1株から少額で投資ができ、配当金が年4回の世界を牽引する企業に投資ができます。そのため「少額から投資を始めたい」「配当金を得たい」「大手企業に投資をしたい」このような人にはおすすめの投資といえるでしょう。
米国株投資のメリット、デメリットのまとめ
今回は、米国株の基本情報から始まり、米国株のメリット、デメリット、おすすめの米国株銘柄について解説してきました。
米国株に対して理解が膨らみ、投資対象として検討したいと少しでも感じられたのであれば、まずは少額から実際に投資を始めることをおすすめします。
「米国株に投資をしたいけど、実際にいくらまで投資をしていいか分からない・・」
「将来に備えて投資を考えていたけど、どのくらい積み立てていけば安心なのかな・・」
こういった悩みが原因で投資を始められないという人も多いです。
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米国株投資は目的ではなく、理想の将来を実現するための手段です。そのため、まずは理想の将来に向けて、どのような資金計画が必要かを把握することが大切です。
アプリだけでは解決しない場合は、いつでも無料でファイナンシャルプランナーに相談ができるので、お金に詳しくない人でも安心して利用できます。
是非、米国株投資を学びながら「マネソル」を活用して将来のライフプランを計画していきましょう。
著者
- AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆
アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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