人生の三大資金とは?内訳とかかる費用、準備方法などを確認していきましょう
お金
2022.11.06 Sun
人生の三大資金という言葉を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。人生の三大資金とは「住宅」「教育」「老後」の資金のことを指しますが、「知ってはいるけれどとても用意できない」「いくらくらいかかるのかわからない」など、実際にかかる費用や備えについて不安に思うこともあるでしょう。
今回は、具体的な人生の三大資金とかかる金額、準備方法などを徹底解説します。人にはなかなか聞けない「人生の三大資金」について気になる人はぜひチェックしてみてください。
人生の三大資金とは?
人が生きていると、さまざまなシーンでお金がかかります。特に多くの費用が必要となるのが「住宅」「教育」「老後」の3つです。この3つの資金をどれくらい用意するかでその人のライフプランが大きく変わってきますが、まずこの内訳を具体的に知ることが大切です。
- 住宅資金
- 教育資金
- 老後資金
上記3点について、詳しく見ていきましょう。
住宅資金
結婚や出産など、人生の節目に購入を決めることが多いマイホーム。しかし、マイホームの購入は人生の中で特に大きな買い物ともいわれているように、頭を抱えてしまうほどの高額な費用がかかるのが特徴です。実際に、土地付きの注文住宅の購入平均資金は、約4,400万円、新築マンションは4,550万円程度といわれています。
もちろん、購入する地域や広さなどによっても金額は変わってきますが、一般的に住宅資金として用意するべき頭金の額は、物件価格の1~2割程度とされています。この頭金は税金や登記費用、不動産会社、ホームメーカーへの仲介手数料などの諸費用の支払いに充てられ、残金は住宅ローンで支払うのが一般的です。住宅資金を用意しなくても購入することは可能ですが、借入金が増えてしまうことを覚えておきましょう。
教育資金
結婚して子どもができると教育資金を作らなければなりません。
高校生までは公的支援などもあるので、選ぶ学校によってはあまり大きな金額になることはありません。しかし大学に進学する場合、入学金や授業料のほか、一人暮らしに必要な家賃や光熱費、食費などがかかります。教育費は、子どもの希望やキャリアプランなどによって大きく変わりますが、習い事、塾なども含めてお金がなくて我慢させることのないように多めに準備しておくことが大切です。
老後資金
3大資金の中で特に予測を立てにくいのが老後資金です。何歳まで生きるのか、何歳まで働くかなどによってかかる費用が変わるため、どれくらいになるのか把握できない方も少なくありません。
もちろん、現役時代に厚生年金や国民年金を納めている場合は、年金受給者として将来的に年金を受け取って生活していくことも可能です。しかし、ゆとりあるライフプランを考えた場合、年金とは別にある程度まとまった額を用意しておくと安心でしょう。
一般的に2,000~3,000万円を老後資金として貯蓄しておくと良いといわれています。
人生の三大資金でかかる具体的な金額
人生の三大資金である「住宅」「教育」「老後」ですが、この3つの資金を同じ金額だけ用意することは難しいでしょう。三大資金は、その人のライフプランによって必要となる金額が変わってきます。そのため、どれにいくら用意するのかはその人によって変わりますが、一般的にどれくらいの費用が必要になってくるのかを知っておけば、それをベースに計画を立てやすくなります。
では、人生の三大資金では、それぞれどれくらいの金額がかかるのでしょうか。
住宅資金でかかる費用
住宅購入として用意する費用は、購入する物件価格の1~2割程度を目安にすると良いでしょう。
たとえば4,000万円の家を購入する場合、400~800万円程度を頭金として用意しておくと安心です。この400~800万円は、税金や登記にかかる費用、不動産会社への仲介手数料、ホームメーカーへの着手金などに充てられます。残りは住宅ローンを組んで支払っていきますが、頭金を多く準備して最初に支払う金額を増やせば住宅ローンの金額を減らすことが可能です。
また、住宅資金は物件の購入代金だけでなく、その後にかかるメンテナンス料も考えておかなければなりません。もちろん、すぐにまとまったお金が必要になることはありませんが、屋根や外壁の修繕などは定期的に行う必要があります。
また、固定資産税の支払いもあります。さらにマンションの場合、管理費や修繕積立金も毎月かかるため、これらを考えてトータルの費用をシミュレーションしておくことが大切です。
教育資金でかかる費用
子どもの教育費は、公立学校に行くか私立学校に行くかで大きく変わります。たとえば、小学校から高校までの12年間を公立学校に通った場合は約476万円、すべて私立学校だった場合は1,672万円程度となり、3倍以上の違いが出てきます。また大学は、国公私立・学部によってかかる金額が大きく異なり、国公立の4年制大学で約242万円、私立の文系で約407万円と約1.7倍の差が出ることを頭に入れておかなければなりません。
このほかにも、教科書代や交通費、習い事や塾にかかる費用が必要です。大学が遠方の場合、一人暮らしの費用もかかるでしょう。
なお、子どもが2人いる場合は、単純にその費用は倍になります。子どもがなりたい職業や勉強したい学科によっても違いがある教育資金は、なるべく多めに予算立てをしておくことが大切です。
老後資金でかかる費用
人生の三大資金の中で特にお金がかかるといわれているのが老後資金です。過去にも、「老後資金のために2,000万円を貯めておく必要がある」とテレビで流れて物議をかもしたことがあるほどです。人によって必要な金額は異なるため、鵜呑みにすることはないものの、この2,000万円というのはあながち間違った数字ではありません。
たとえば、高齢無職世帯の収入は年金などで月20万円程度なのに対し、食費や税金などを含めた支出は26万円程度となるので、毎月5~6万円ほどの赤字が発生することが予想されます。
仮に65歳から95歳まで30年間の赤字を老後資金で賄おうとすると、約1,800万円が必要となります。さらに、病気などのリスクを考えるともう少し余裕がほしいところです。
また、ゆとりある生活をしたいと考えた場合は、月額36万円程度かかるといわれています。この場合は、毎月15万円ほどが赤字になるので、5,400万円は老後資金として用意する必要があります。
人生の三大資金の準備方法
ざっと計算しただけでもショッキングな金額になる三大資金ですが、どのように準備していけば良いのでしょうか。ここからは、具体的な準備方法について詳しく解説していきます。
①ゴールを設定する
「大」という文字がつくだけあって、簡単に用意できない人生の三大資金資金ですが、必要になる金額は人によって大きく異なります。たとえば、子どもがいない夫婦の場合は、教育資金を考える必要はありません。また相続した土地に家を建てた場合、一般的な住宅資金よりは少ない金額で済むこともあるでしょう。
逆に、首都圏などの都市圏で住宅を購入して子どもを2人、大学まで通わせようとした場合は、数千万円以上の資金を用意しなければなりません。また、将来受け取る年金などの収入によって老後資金も変わっていきます。このように、人生の三大資金は、その人の生活状況によって金額が変わってくるので、まずはどれくらいの資金が必要になるのかを事前に考えておくことが大切です。
②ライフプランについて考える
宝くじでも当たらない限り、コツコツと貯めていかなければならない人生の三大資金は、計画的に準備をすることが大切です。そのためには、現状と今後をしっかりと見据えて生涯の生活設計を立てるようにしましょう。
たとえば、結婚・住宅購入・出産・子どもの進学など、自分と家族のライフイベントや時期を考えて収支の予測を立てるのがコツです。もちろん予測になるので、大雑把にしか把握できないかもしれません。人生には何があるのかわからないので、予測が大幅に変わる可能性もあるでしょう。
それでも、ライフプランニングをすることでどの資金がいつ頃必要になるのかがわかります。いつから準備をするべきなのかなどタイミングや準備期間の目安を把握できれば、資金計画もより立てやすくなります。
③対策を行う
資金を準備するためには、具体的な対策方法を考えていくことも大切です。単に「お金を貯めよう!」と考えるだけでは途中で挫折してしまうかもしれません。そのため、「収入を増やす」「支出を減らす」「資産運用」の3つを頭に入れて対策を立てていくようにしましょう。
たとえば「収入を増やす」は、副業や昇給、転職が考えられます。また、「支出を減らす」は節約です。「資産運用」は、つみたてNISAや確定拠出型年金iDeCo、投資信託などの運用が一般的です。
④定期的に見直しを行う
人生の三大資金の準備を始めたら、定期的に見直しを行うことも大切です。特に資産運用をしている場合、株価や市場の状況をチェックする必要があります。
また、もっと良い資金の貯め方があるかもしれません。そのためにも、定期的に資産の見直しを行い、無理と無駄のない計画を立てて実行していきましょう。
まとめ
実りある豊かな人生を送るためにも、人生の三大資金を用意しておくことはとても大切です。しかし、「どのように用意していけば良いのかわからない」「お金がないから用意できない」と思っている人も多いのではないでしょうか。
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監修
株式会社エワルエージェント 代表取締役|宅地建物取引士・ファイナンシャルプランナー