アルファ・ファイナンシャルプラナーズ

新NISAの「つみたて投資枠」で選ぶべき投資信託3選!全世界株vs米国株

公開日:
代表取締役 田中佑輝

この記事の監修者:

アルファ・ファイナンシャルプランナーズ 代表取締役/田中佑輝

「オルカンにするか、S&P500にするか……どっちがいいんだろう」

新NISAを始めようとしたとき、ほぼすべての初心者が直面する最初の壁がこの問いです。ネットで調べると「S&P500一択」という意見と「やはり全世界分散が安心」という意見が両方あり、どちらの記事も説得力があって、ますます迷ってしまう。そんな経験をした方は多いはずです。

結論を最初にお伝えすると、どちらを選んでも「長期・積立・分散」という原則を守れば大きな差はありません。ただ、それぞれの特性と自分のリスク許容度を理解したうえで選ぶのと、なんとなく選ぶのでは、暴落が来たときの心の安定感がまったく変わります。

この記事では、つみたて投資枠の仕組みから、全世界株と米国株の本質的な違い、そしてプロのFPが厳選する投資信託3選まで、「これを読んだら迷わなくなる」レベルで丁寧にお伝えします。

新NISAの「つみたて投資枠」で選ぶべき投資信託3選!全世界株vs米国株

1. つみたて投資枠の基本をおさらい:制度とコストの重要性

まず、つみたて投資枠の基本的な仕組みを整理しておきます。知っている方も、ここだけは正確に把握しておいてください。

新NISAのつみたて投資枠は、年間最大120万円(月10万円)まで、金融庁が定めた基準を満たした投資信託・ETFに投資でき、そこから得られる運用益・配当金がすべて非課税になる制度です。生涯投資枠(成長投資枠との合計)は1,800万円で、売却後は枠が復活する仕組みになっています。

対象商品は金融庁が厳選した約300本程度(2026年現在)の投資信託とETFに限定されています。この「金融庁お墨付き」という点が重要で、低コスト・長期保有向きの商品が揃っているため、初心者が誤って高コスト・短期売買型の商品を掴まされるリスクが低いのです。

信託報酬が「見えないコスト」として10年・20年で数十万円の差を生む

投資信託を選ぶうえで、ポイント還元率の次くらいに語られることが多いのが「信託報酬」です。でも実際には、ポイント還元より何倍も重要なコスト要素です。

信託報酬とは、投資信託を保有している間、毎年かかる運用管理費用のことです。年率で表示されており、たとえば信託報酬0.1%のファンドと0.5%のファンドでは、1,000万円の残高で年間4万円の差が生まれます。20年間でその差は複利効果も含めると数十万〜100万円規模になることがあります。

つみたて投資枠で長期投資をする場合、信託報酬の目安は0.2%以下を選ぶことを強くおすすめします。現在の優良インデックスファンドは0.05〜0.1%台のものが揃っており、0.5%を超えるものは特別な理由がない限り選ぶ必要はありません。


2. 「全世界株(オルカン)」vs「米国株(S&P500)」の決定的な違い

つみたて投資枠の主役はこの2つです。それぞれの中身と特性を正確に理解してから選ぶことが、長期投資を安心して続けるための基盤になります。

全世界株(オルカン)の正体:世界経済の「総体」に投資する

オルカン(全世界株式インデックスファンド)の代表格は「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。このファンドが連動するMSCI ACWIインデックスは、先進国・新興国を含む約50カ国・2,800銘柄以上で構成されています(2026年現在)。

時価総額加重平均で構成されているため、世界経済において存在感の大きい企業・国の比率が自動的に高くなります。現状、米国の比率は約62%を占めており、実質的に「米国株を中心にしながら、世界全体に分散投資できる」構造です。

オルカンの最大の強みは「世界経済の覇権が移り変わっても自動的に対応できること」です。今後30年間で米国の存在感が相対的に低下し、インドや東南アジアが台頭したとしても、インデックス内での比率が自動的に調整されます。投資家が何もしなくても、時代の変化に追随できる設計です。

米国株(S&P500)の正体:「世界最強企業500社」への集中投資

S&P500は米国の大型株500銘柄で構成される指数で、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」がその代表的なファンドです。Apple・Microsoft・NVIDIA・Amazon・Alphabetといった、世界をリードするテクノロジー企業が上位を占めます。

過去20年間のデータで見ると、S&P500はオルカンを上回るリターンを出してきました。特に2010年代は米国テクノロジー株の急成長を背景に、年率15%前後のリターンを記録した時期もあります。

ただし、歴史には重要な例外があります。2000〜2010年の「失われた10年」と呼ばれる時期、S&P500はITバブル崩壊とリーマンショックの影響でほぼゼロリターンでした。同じ期間、新興国・コモディティ市場は大幅に上昇しており、分散していた投資家のほうが良いリターンを得ていたのです。

米国に100%集中するS&P500は、「米国が世界をリードし続ける」という前提に立った投資戦略です。それは過去においては正しい賭けでしたが、今後30年も同じとは誰にも断言できません。

両者を直接比較する

比較項目全世界株(オルカン)米国株(S&P500)
投資対象国・銘柄数約50カ国・2,800銘柄以上米国のみ・500銘柄
米国の比率約62%100%
地域分散効果高いなし(米国集中)
過去10年リターン(年率・円換算目安)約10〜13%約13〜16%
2000年代の成績比較的安定(新興国がカバー)低迷(ほぼゼロリターン)
代表ファンドの信託報酬約0.057%(eMAXIS Slim オールカントリー)約0.09%(eMAXIS Slim 米国株式)
「米国一強が崩れた場合」の対応力自動対応(比率が変化)大きな打撃を受ける

3. プロが厳選するおすすめ投資信託3選

ここでは、つみたて投資枠で購入できる投資信託の中から、コスト・純資産総額・運用の安定性の観点で特におすすめできる3本を紹介します。特定の商品を推奨するものではなく、あくまで選択の参考情報としてご活用ください。

第1選:eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)——「迷ったらこれ」の王道

通称「オルカン」として広く知られる、三菱UFJアセットマネジメントのフラッグシップ商品です。

純資産総額は2026年現在で5兆円を大きく超え、国内投資信託の中でもトップクラスの規模を誇ります。規模が大きいことは「繰上償還(強制終了)のリスクが低い」という安心感につながります。信託報酬は業界最低水準の年率0.05775%(税込み)で、長期保有コストとして非常に優秀です。

「世界全体の経済成長に乗りたい」「米国が今後も一人勝ちかどうか確信が持てない」「できるだけシンプルに運用したい」——これらいずれかに当てはまる方にとって、最もストレスなく長期保有できる選択肢です。

第2選:eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)——「米国経済の成長を信じるなら」

オルカンと並んで新NISAで最も人気の高い投資信託です。純資産総額もオルカン同様に兆円規模であり、信託報酬は年率0.09372%(税込み)と低コストを維持しています。

「過去のデータで最も優れたパフォーマンスを出してきた市場に集中投資したい」「Apple・MicrosoftなどのビッグテックとともにNISAを育てたい」という方には、合理的な選択肢です。ただし前述の通り、米国経済が今後も世界をリードし続けるという前提が崩れた場合のリスクは理解しておく必要があります。

第3選:eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)——「リスクを抑えながら分散したい」人向けの第3の選択

国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内REIT・先進国REITの8資産にほぼ均等に投資するバランス型ファンドです。信託報酬は年率0.143%(税込み)。

株式100%の商品と比べてリターンは抑えめになりますが、大きな暴落時の下落幅も限定的です。「資産運用は始めたいが、大きな値下がりを見ると精神的に耐えられなくなりそう」という方や、「投資期間が10年以内と比較的短め」という方に向いています。

ただし、株式メインの商品と比べて長期での資産成長は緩やかになります。「とにかく安心感優先」という理由だけで選ぶのではなく、自分の投資期間と目標金額を確認してから判断することが大切です。

「この3本の中からどれを選ぶか」より重要なのは「選んだ1本を信じて長期で積み立て続けること」です。途中でブレて売却・乗り換えを繰り返すことが、長期投資における最大の失敗パターンだということを覚えておいてください。


4. アルファFPの視点:どっちを選ぶべきかは「あなたの人生の目的地」で決まる

「オルカンとS&P500、結局どっちがいいですか?」という質問に、私は「あなたのライフプランを教えてください」と返すことが多いです。なぜなら、最適な商品選択は投資の知識だけで決まるのではなく、その資金をいつ・何のために使うかによって変わるからです。

子供の大学進学費用として15年後に必要な資金なら、直前の数年でリスクを下げる出口戦略(グライドパス)を意識した商品選択が必要です。老後資金として30年後まで動かさないお金なら、多少の変動があっても株式100%で積み立て続けることが合理的かもしれません。

「何のために・いつまでに・いくら必要か」という問いに答えを持っていれば、商品選択の軸が定まります。この問いに数字で答えるためのツールとして、アルファFPが開発した特許取得済みライフプランシミュレーションアプリ「マネソル」があります。現在の収支・住宅ローン・子供の年齢・老後の生活費想定を入力するだけで、35年後までのキャッシュフロー表が自動生成され、「今から月いくら積み立てれば目標金額に届くか」が逆算できます。

目標金額と必要な積立額が明確になれば、商品選択の議論は「どちらがより自分の目標に合っているか」というシンプルな問いに変わります。ぜひ、商品を選ぶ前にまず自分の数字を確認してみてください。

「つみたて投資枠だけでなく成長投資枠もどう使うか」「自分のリスク許容度に合った資産配分の決め方」まで網羅していますので、あわせて読んでみてください。


まとめ

オルカンかS&P500か——どちらを選んでも、長期・積立・低コストという原則を守れば大きな差はありません。ただ、「迷っているうちに始められない」ことが最大の損失です。

シンプルな判断基準を一つ残します。「米国が今後30年も世界をリードすると確信できるならS&P500、不確かさを許容したいならオルカン」。そしてどちらを選んでも、「選んだ理由」を理解していれば、暴落が来ても揺るがずに続けられます。

「自分に合った積立額と商品の組み合わせをプロと一緒に決めたい」という方は、ぜひアルファFPの初回無料相談をご活用ください。マネソルでのシミュレーション結果をもとに、あなたのライフプランに合った最適なNISA活用法を個別に設計します。

特許取得のライフプラン作成アプリ「マネソル」とは?

「マネソル」は、一般的な家計簿管理・資産管理機能に加え、30,000件以上の相談データをもとに将来のリアルなライフプラン(生涯キャッシュフロー表)を何度でもシミュレーションできる革新的なアプリです(特許第7100917号)。

★ マネソルが選ばれる3つの強み

  • 未来の「お金のズレ」を可視化:
    毎月数万円の誤差が将来引き起こす2,000万円以上のズレを事前に発見し、今打つべき対策を明確にします。
  • 他社アプリにはない無制限シミュレーション:
    結婚、出産、住宅購入、転職など、理想の未来プランを何度でもシミュレーション可能です。
  • プロのFPへの無料相談と完全連動:
    アプリ上で課題が見つかったり、解決方法に迷ったりした場合は、いつでもファイナンシャルプランナーに無料で個別相談が可能です。

まずは1ヶ月無料でお試しシミュレーションしてみませんか?

この記事の監修者

代表取締役/田中佑輝
アルファ・ファイナンシャルプランナーズ 代表取締役/田中佑輝

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在し、グローバルな金融リテラシーを培う。外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャーなどを経て株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズを創業。実務の傍ら、Bond University大学院にて経営学修士(MBA)を取得。現場での豊富な実務経験と理論に基づき、単なる運用益にとらわれない「一生涯お金に困らないための資産形成」を提唱。富裕層から一般層まで自身で2,000件以上、代表を務める同社全体ではのべ3万件以上の資産運用のアドバイス実績を持つ。

監修者について詳しく見る(会社概要へ)▶
フリーワード検索
人気の記事

初回無料相談

あなたにとって本当に良いマネープランが分かる
漠然とした将来不安を見える化しよう。

初回無料相談はこちら

会員企業従業員様向け相談予約

ベネフィットステーション、リロクラブなど
企業会員勤務の方は15,000円/回が3回まで無料

会員企業従業員様向け相談予約の方はこちら