アルファ・ファイナンシャルプラナーズ

米国高配当ETF(HDV、SPYD、VYM)を徹底比較!新NISAで運用するメリット

公開日:
代表取締役 田中佑輝

この記事の監修者:

アルファ・ファイナンシャルプランナーズ 代表取締役/田中佑輝

新NISAをきっかけに投資を始め、「次は、定期的に分配金(配当金)がもらえる高配当投資にも挑戦してみたい」と考える方が増えています。中でも人気なのが、1本で多数の米国高配当株にまとめて投資できる「米国高配当ETF」です。そして、その代表格としてよく名前が挙がるのが、HDV・SPYD・VYMの3つです。

とはいえ、「名前は聞くけれど、この3つは何が違うの?」「自分はどれを選べばいいの?」「新NISAで買うと、どんなメリットがあるの?」——そんな疑問を持つ方も多いでしょう。3つとも米国の高配当ETFですが、利回り・構成銘柄・値動きの性格は、それぞれかなり異なります。

この記事では、HDV・SPYD・VYMの3つを基本スペックから徹底比較し、それぞれの特徴と向いている人、そして新NISAで運用するメリットと注意点を、独立系FP(ファイナンシャルプランナー)の視点から解説します。自分に合った1本を見つけるために、ぜひ最後まで読んでください。

米国高配当ETF(HDV、SPYD、VYM)を徹底比較!新NISAで運用するメリット

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そもそも米国高配当ETFとは?人気の理由

比較の前に、米国高配当ETFの基本を押さえましょう。ETF(上場投資信託)とは、証券取引所に上場していて、株式のように売買できる投資信託のことです。

1本で「多数の高配当株」に分散投資できる

米国高配当ETFの最大の魅力は、1本買うだけで、数十〜数百銘柄の米国高配当株にまとめて分散投資できることです。個別株だと、どの銘柄を選ぶか、いつ買うかを自分で判断し、1社が減配したときのリスクも大きくなります。ETFなら、多数の銘柄に自動で分散されるため、個別株より手軽で、リスクも抑えられます。これが、投資初心者から配当金生活を目指す人まで幅広く支持される理由です。

【一覧比較表】HDV・SPYD・VYMの基本スペック

まずは、3つのETFの基本スペックを一覧で比較しましょう。なお、分配利回りは市場環境によって変動するため、おおよその目安としてご覧ください。

項目VYMHDVSPYD
運用会社バンガードブラックロック(iシェアーズ)ステート・ストリート(SPDR)
経費率(年)約0.06%約0.08%約0.07%
分配利回り(目安)約2.5〜3.5%約3.0〜4.0%約4.0〜5.0%
構成銘柄数約550銘柄約75銘柄約80銘柄
性格分散重視・安定型ディフェンシブ型高利回り・景気敏感型

分配利回りは変動します。経費率・銘柄数も時期により変わる場合があります

この表だけでも、「VYMは幅広く分散された安定型」「SPYDは利回りが高いが景気の影響を受けやすい」「HDVはその中間でディフェンシブ」という、大まかな性格の違いが見えてきます。次に、1つずつ詳しく見ていきましょう。

3つのETFを個別に徹底解説

それぞれのETFの中身と特徴を、もう少し詳しく見ていきます。

VYM:約550銘柄に分散された「安定型」

VYM(バンガード・米国高配当株式ETF)は、約550銘柄という圧倒的な分散が特徴です。金融・生活必需品・ヘルスケアなど幅広いセクターに分散されており、特定の業種に偏っていません。利回りは3つの中では控えめですが、そのぶん値動きが比較的安定しています。経費率も約0.06%と最安水準。「高利回りより、安定して長く持ちたい」という人に向いています。

HDV:財務健全な約75銘柄の「ディフェンシブ型」

HDV(iシェアーズ・コア米国高配当株ETF)は、財務の健全性を重視して選ばれた約75銘柄で構成されます。ヘルスケア・エネルギー・生活必需品など、景気の影響を受けにくいディフェンシブなセクターの比率が高いのが特徴です。利回りはVYMとSPYDの中間程度。「不況にも比較的強い、守りの高配当投資がしたい」という人に向いています。

SPYD:高利回りが魅力の「景気敏感型」

SPYD(SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF)は、S&P500の中から配当利回りの高い約80銘柄を選び、ほぼ均等に投資するのが特徴です。3つの中で最も高い利回りが魅力ですが、不動産(REIT)・金融・公益といった金利や景気の影響を受けやすいセクターの比率が高く、値動きや分配金の変動が大きめという側面もあります。「多少の変動は受け入れて、とにかく高い利回りを狙いたい」という人に向いています。

新NISAで米国高配当ETFを運用する2つのメリットと注意点

これらの米国高配当ETFは、新NISAの「成長投資枠」で購入できます(取扱いは証券会社により異なります)。新NISAで運用するメリットと、知っておくべき注意点を整理します。

メリット①:分配金・値上がり益が「非課税」になる

最大のメリットは、分配金(配当金)と値上がり益にかかる日本の税金(約20.315%)が、非課税になることです。課税口座なら、受け取る分配金から約2割が税金で引かれますが、新NISAならその分がまるごと手元に残ります。高配当ETFは分配金を受け取る回数が多いぶん、この非課税メリットが特に大きく効いてきます。

メリット②:長期の「配当再投資」で複利を活かせる

非課税で受け取った分配金をそのまま再投資すれば、税金で目減りすることなく複利効果を最大化できます。長期でコツコツ積み立て、分配金を再投資していく——という高配当ETF投資の王道を、新NISAは強力に後押ししてくれます。

注意点:米国側の課税(10%)は残り、取り戻せない

一つ重要な注意点があります。米国株の配当には、米国内で約10%の税金が源泉徴収されます。 課税口座であれば、確定申告の「外国税額控除」でこの米国分の一部を取り戻せますが、新NISAは日本国内で非課税のため、この外国税額控除が使えません。 つまり、新NISAで米国高配当ETFを持つと、日本の約20%は非課税になる一方、米国の約10%は引かれたまま戻ってこない点は、理解しておきましょう。それでも、日本の約20%が非課税になるメリットは十分に大きいといえます。

結局どれを選ぶ?タイプ別の選び方

3つの特徴を踏まえて、タイプ別の選び方をまとめます。どれか1つが絶対の正解ということはなく、自分の考え方に合うものを選ぶのが大切です。

安定・分散を重視するなら「VYM」

利回りは控えめでも、幅広い分散で安定的に長く持ちたい人にはVYMが向いています。初めての高配当ETFとして、まずVYMから、という選び方もおすすめです。

不況への強さを重視するなら「HDV」

そこそこの利回りを得つつ、景気後退局面にも比較的強い守りの投資がしたい人にはHDVが向いています。ディフェンシブなセクター中心の構成が、安心感につながります。

高い利回りを重視するなら「SPYD」

値動きや分配金の変動が大きめでも、とにかく高い利回りを狙いたい人にはSPYDが向いています。ただし、景気敏感な構成であることは理解したうえで選びましょう。

迷うなら「組み合わせる」のも一つの手

「1つに絞れない」という場合は、複数を組み合わせて持つという方法もあります。たとえば、安定のVYMをベースに、利回りを底上げするためSPYDを一部加える、といった形です。それぞれの長所を組み合わせることで、自分なりのバランスをつくれます。

アルファ・ファイナンシャルプランナーズが提案する「高配当ETFの活かし方」

どのETFを選ぶかも大切ですが、独立系FPとしてお伝えしたいのは、「それを人生の中でどう活かすか」という視点です。

ETF選びの前に「目的」を決める

高配当ETF投資で大切なのは、「何のために、いつまでに、いくらの分配金がほしいのか」という目的です。目的が決まれば、必要な投資額も、選ぶべきETFの性格(安定重視か利回り重視か)も自然と見えてきます。商品選びから入るのではなく、人生の目的から逆算する——これが、独立系FPが大切にしている考え方です。

マネソルで「分配金込みの将来設計」を見える化

アルファ・ファイナンシャルプランナーズが開発した特許取得済みのライフプランシミュレーションアプリ「マネソル」なら、高配当ETFへの積立と分配金収入を含めて、将来の資産と家計の推移を数分で可視化できます。「このペースで積み立てたら、何年後にいくらの分配金が得られるか」「それが老後の家計にどう効くか」まで見通せます。ETF選びを、人生全体の計画の中で考えられるようになります。

まとめと次の一歩:自分に合った1本を、人生の計画とともに

この記事の要点を整理します。米国高配当ETFの代表格、VYM・HDV・SPYDは、それぞれ「分散・安定のVYM」「ディフェンシブなHDV」「高利回り・景気敏感のSPYD」という異なる性格を持ちます。新NISAで運用すれば、分配金や値上がり益にかかる日本の約20%の税金が非課税になる大きなメリットがあります(ただし米国の約10%課税は残り、NISAでは外国税額控除で取り戻せない点に注意)。どれを選ぶかは、安定重視か利回り重視かなど、自分の考え方次第です。

「自分の目的なら、どのETFをどう活用すればいいのか」「毎月いくら積み立てれば、目標の分配金に届くのか」を知りたい方は、まずはマネソルで、積立と分配金を含めた将来のお金の流れをシミュレーションしてみることをおすすめします。数字で見えると、今日から取るべき行動がはっきりします。

「高配当ETF投資を、自分の資産形成プランにどう組み込めばいいか相談したい」「新NISAの使い方を含めて、中立な立場でアドバイスがほしい」という方は、ぜひアルファ・ファイナンシャルプランナーズの無料相談をご活用ください。のべ3万件を超える相談実績を持つ監修者・田中佑輝をはじめ、特定の金融機関に縛られない独立系FPが、お一人おひとりに合わせて中立な立場でサポートします。自分に合った1本を、人生の計画とともに選んでいきましょう。

よくある質問

Q. HDV・SPYD・VYMの違いは何ですか?

A. 3つとも米国の高配当ETFですが、性格が異なります。VYMは約550銘柄に幅広く分散された安定型で、利回りは控えめ(目安2.5〜3.5%)です。HDVは財務が健全な約75銘柄で構成され、ヘルスケアやエネルギーなどディフェンシブなセクター中心(利回り目安3.0〜4.0%)です。SPYDはS&P500の高配当上位約80銘柄にほぼ均等投資し、3つの中で最も高利回り(目安4.0〜5.0%)ですが、不動産や金融など景気敏感なセクターが多く変動が大きめです。

Q. HDV・SPYD・VYMで一番利回りが高いのはどれですか?

A. 一般的に、分配利回りが最も高いのはSPYD(目安4.0〜5.0%)です。次いでHDV(目安3.0〜4.0%)、VYM(目安2.5〜3.5%)の順になります。ただし、利回りが高いほど良いとは限りません。SPYDは不動産・金融・公益など景気や金利の影響を受けやすいセクターの比率が高く、値動きや分配金の変動が大きい傾向があります。利回りの高さと値動きの安定性はトレードオフの関係にあるため、自分のリスク許容度に合わせて選ぶことが大切です。

Q. 米国高配当ETFは新NISAで買えますか?

A. はい、HDV・SPYD・VYMなどの米国高配当ETFは、新NISAの「成長投資枠」で購入できます(取扱い銘柄は証券会社によって異なるため、事前に確認が必要です)。新NISAで運用すると、分配金や値上がり益にかかる日本の税金(約20.315%)が非課税になる大きなメリットがあります。高配当ETFは分配金を受け取る機会が多いため、この非課税メリットが特に効いてきます。

Q. 新NISAで米国ETFを買うと税金はどうなりますか?

A. 新NISAで米国高配当ETFを運用すると、分配金や値上がり益にかかる日本の税金(約20.315%)は非課税になります。ただし、米国株の配当には米国内で約10%の税金が源泉徴収され、これは新NISAでも引かれます。課税口座であれば確定申告の「外国税額控除」で米国分の一部を取り戻せますが、新NISAは日本国内で非課税のため、外国税額控除は使えず、米国の約10%は戻ってきません。それでも日本の約20%が非課税になるメリットは大きいといえます。

Q. HDV・SPYD・VYMはどれを選べばいいですか?

A. どれが正解というものはなく、自分の考え方で選びます。幅広い分散で安定的に長く持ちたいならVYM、景気後退にも比較的強い守りの投資がしたいならHDV、変動は受け入れて高い利回りを狙いたいならSPYDが向いています。1つに絞れない場合は、安定のVYMをベースにSPYDを一部加えるなど、複数を組み合わせて自分なりのバランスをつくる方法もあります。まずは「何のために、いくらの分配金がほしいのか」という目的を決めると、選びやすくなります。

Q. 米国高配当ETFの経費率はどのくらいですか?

A. 3つのETFの経費率(信託報酬にあたる年間のコスト)は、いずれも低水準です。VYMが約0.06%、SPYDが約0.07%、HDVが約0.08%が目安です。経費率は保有している間ずっとかかり続けるコストのため、長期投資では無視できませんが、これら3つはいずれも非常に低コストで、大きな差はありません。コストよりも、利回りや構成銘柄の性格の違いで選ぶのが一般的です。

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この記事の監修者

代表取締役/田中佑輝
アルファ・ファイナンシャルプランナーズ 代表取締役/田中佑輝

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在し、グローバルな金融リテラシーを培う。外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャーなどを経て株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズを創業。実務の傍ら、Bond University大学院にて経営学修士(MBA)を取得。現場での豊富な実務経験と理論に基づき、単なる運用益にとらわれない「一生涯お金に困らないための資産形成」を提唱。富裕層から一般層まで自身で2,000件以上、代表を務める同社全体ではのべ3万件以上の資産運用のアドバイス実績を持つ。

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