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ファイナンシャルプランナーは仕事がない?実は将来明るい理由を教えます

公開日:2023/06/28
男性

「将来のキャリアアップを目指すために、FPの資格って仕事を探す上でメリットがあるのかな?」という疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。

ファイナンシャルプランナー(ファイナンシャル・プランナーとも)は国家資格であり、お金に関する幅広い知識を得られるということで社会人だけでなく学生や主婦にも人気があります。

一方で、ファイナンシャルプランナーの資格を保有している人も増加しており、せっかく資格を取得しても仕事がなくて役に立たないという声もあります。

実際に、ファイナンシャルプランナーは仕事がないのかどうか、将来性について詳しく解説していきます。

ファイナンシャルプランナーは仕事がないのはホント?その5つの理由

男性

そもそも、ファイナンシャルプランナーは本当に仕事がないのでしょうか。

実際に、ファイナンシャルプランナーは仕事がないと言われている5つの理由を確認していきましょう。

(1)FPに対する認知度が低い

ファイナンシャルプランナーという名前は認知されてきていますが、実際にどのような企業で、どのような業務を行っているかはあまり知られていません。

何となくお金に関する専門家というイメージはあっても、どのようなきっかけでファイナンシャルプランナーに仕事を依頼するのか分かりにくいという人も多いです。

一般の個人から相談を受けて仕事が成り立つわけですから、認知度が低いということ自体が仕事が少ないと思われてしまう理由となります。

(2)資格がなくてもできる仕事

ファイナンシャルプランナーを名乗って仕事をすることは誰にでもできます。

ファイナンシャルプランナーとしてFP業務をやる際にFP資格は必要ないのです

細かく言うと、FP2級を取得すれば、2級ファイナンシャル・プランニング技能士という表記で名乗ることができますが、名称独占しているだけで業務独占ではありません。

経験やスキルがあれば誰でもできてしまうので、相対的に資格の価値が低くみなされてしまうのです。

(3)独占できる仕事がない

実は、FP資格を取得したとしても独占して行える業務はありません。

例えば、宅建士や司法書士などは独占業務がある業務独占資格なので、一定の需要は常にあり、保有しているだけで価値ある資格と言われています。

一方、ファイナンシャルプランナーには独占業務がないですし、2級ファイナンシャルプランニング技能士という資格者でしか名乗れない名称はありますが、ファイナンシャルプランナーという名称は誰でも名乗れてしまいます。

そのため、各ジャンルで専門性の高い人が副業としてライフプランニングをしているケースもありますし、資格未取得でも独立開業することもできます。

独占できる仕事がないことから、資格をとっても効果が薄いと言われてしまっています。

(4)国家資格の中でも取得しやすい

FPは3級から1級までありますが、明らかに別格の難易度である1級を除いて、3級、2級について、難関資格とはいえない試験の難易度になります。

合格ラインに届くためには、業界の未経験の受講生でであっても、最初にユーキャンやフォーサイトなどの資格取得の通信講座や、大手企業の発行している教材や参考書などのテキストで勉強すれば取得可能です。

また、FP資格は幅広いジャンルを少しずつ学習するため、各ジャンルの専門家、専門資格に比べると、どうしても印象が弱くなってしまいます。

具体的には、社会保険については社会保険労務士、金融資産運用は証券アナリスト、不動産については宅建士や不動産鑑定士、税金に関しては税理士など士業や専門職としての仕事内容があり、結果として高収入を狙うことができます。

取得しやすいからこそ、多くの人が保有し、認知度が高い反面、FP資格だけでは仕事が増えないと考えられてしまいます。

(5)知識や経験がないとなかなか成果出せない

ファイナンシャルプランナーはお金に関して幅広いジャンルを扱うものの、各ジャンルの専門家に比べると知識が乏しいケースが多いです。

例えば、税金関係でいえば税理士、不動産でいえば宅建士、金融商品でいえば保険や証券会社の専門家などイメージしやすいですが、相対的にファイナンシャルプランナーは業務では使えないとみなされてしまうこともあります。

そのため、前提となる知識や、各ジャンルに特化した経験がないと成果を出せないということからファイナンシャルプランナーとしての単独の仕事は限定的と思われています。

実はファイナンシャルプランナーの将来は明るい?

ファイナンシャルプランナーとして働くことの将来性についてネガティブな意見がある反面、ファイナンシャルプランナーの需要が高まっていると考えられる側面もあります。

(1)ライフプランに対する関心が高まっている

景気低迷が続いていると言われる日本国内において、不安定な雇用状況や、働き方改革など、より一層、将来に向けての資産設計について関心を持つ人が増えてきています。

現状の資産状況や教育資金など、プライベートな情報が多くなりますので、一生をかけて相談できるような良き相談相手を探したいという方も増えてきています。

不況が続くことの不安から、魅力的なプロの専門家の話を聞いてライフプランを見直したいというニーズは増えていく傾向にあることが想定されます。

(2)資産運用の重要性が高まっている

以前に比べて、貯金だけでなく、投資や資産運用に関心を持つ人も増えてきています。

インターネットで資産運用について検索してみても、上位サイトには様々な種類の金融商品を見つけることができます。

その反面、お金や投資についての知識が乏しいことから、資産運用について学べる機会が限定的なので、ファイナンシャルプランナーに資産運用についてアドバイスをもらいたいという人も増えてきています。

実際に、銀行員や証券会社の営業、運用性の高い生命保険の販売員などはファイナンシャルプランナーの資格を取得している人も少なくありません。

なかなか金融機関に相談に行くのはハードルが高いと感じてしまう個人にとっては、ファイナンシャルプランナーは気軽に相談できるパートナーになる得るでしょう。

(3)老後資金などお金の不安を抱えている人が増えている

近年、少子高齢化が避けられない日本においては、今よりも老後の生活について不安を抱えている人が増えてきています。

例えば、老後2,000万円問題だったり、実力主義、成果主義による早期退職制度など、自助努力で資産形成をしなくてはならない時代において、個人の家計管理をチェックしてくれるファイナンシャルプランナーが先生として頼られることになる可能性は十分にあります。

ファイナンシャルプランナーにオススメの就職先

面接

FP資格を取得したファイナンシャルプランナーとして、就職・転職を検討するべきオススメの就職先について4つ解説していきます。

(1)FP事務所

FPの資格を活かすと考えたときに、ファイナンシャルプランナーとしてFP事務所で活躍するという選択肢もあります。

FP事務所での仕事内容は、主に個人の顧客に対して、保険の見直し、平均年収と比較して持ち家と賃貸をどちらにするか、資産運用や税金の相談など、お金に関するコンサルティング業務を行っています。

まさにFPの資格で学ぶ全てのジャンルについて専門家として答えられるようになる必要があるため、すでに資格を持っていることで信頼度を高めることもできるでしょう。

その上で、顧客獲得のために、自分自身の得意分野も磨いていくことができれば、将来的には個人事業主のFPとして活躍していくこともできるでしょう。

弊社では20代〜50代と幅広い年代のFPの人にご活躍頂いております。ご興味がある方はぜひ採用ページを覗いてみてください。

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(2)不動産会社

FPの資格を取得する中で、不動産の売買や税金に関する知識を得ることができます。

不動産売買にかかる税金や取引におけるルールはもちろん、相続税や贈与税についての知識を現場で活かすことができるので、不動産会社に転職するというのも良い選択肢の一つになります。

また、居住用不動産を販売する際には、住宅ローンのアドバイスはもちろん、不動産購入後のライフプランについて収入・支出を踏まえたアドバイスもできるでしょう。

不動産業界でキャリアアップを目指していくのであれば、独占業務もある宅建の資格も合わせて取得をして、FP2級と宅建のダブルホルダーを目指すことで収入アップを狙うというのも良いでしょう。

(3)不動産投資会社

不動産投資会社においても、ファイナンシャルプランナーとして学んだ知識を活かすことができるでしょう。

例えば、不動産投資会社で不動産を購入する顧客は、投資目的として、資産運用を始めたいという人がほとんどです。

もちろん、不動産自体の知識や経験は重要ですが、不動産投資を含め、株式投資や投資信託などの金融商品と比較をしたり、家計全体の収入支出を見直したり、所得税や贈与税といった節税関係など、不動産以外のアドバイスもできることで、顧客からの信用を高めることができるでしょう。

(4)保険会社、代理店

FPにおいては生命保険を中心に各種保険について学習します。

そのため、保険会社、保険会社の代理店にて就職や独立して代理店になることで、生保、損保の販売提案を行うこともできるでしょう。

例えば、自社の扱う保険商品の営業販売からスタートすることになれば、保険相談に来店された顧客からの信頼を得るためのツールとして、名刺やホームページにてファイナンシャルプランナーの肩書を掲載できるという強みもあります。

もちろん、営業以外の事務員やコールセンターであっても、保険の知識は必要不可欠になりますので、ファイナンシャルプランナーの資格を取得しておくのはプラスになるでしょう。

FPの資格を持つメリット

ファイナンシャルプランナーの資格を持つことのメリットを改めてまとめていきます。

(1)資産運用などお金の知識が増える

ファイナンシャルプランナーは一般家庭の資金計画に関連するあらゆる知識を学ぶことができます。

結果として、仕事だけではなく、自分自身の生活において、専門家の目線から人生設計に役立てることができます。

年金制度や社会保険の仕組みを知っておくことで、過剰な保険料の支払いを見直したり、適正な貯金や資産運用を始めるきっかけにもなるでしょう。

自ら学ばない限り、お金について学習する機会は限定的ですから、ファイナンシャルプランナーの資格取得を通じて、お金について体系的に学ぶことは大きなメリットといえるでしょう。

(2)認知度が高まっていることから就職などに有利

ファイナンシャルプランナーは簿記資格と同じくらい人気であり知名度が高く、多くの人がFPという資格を知っています。

結果として、見たことも聞いたこともないような資格に比べると、履歴書に記載することで、きちんと勉強意欲もあるということが伝われば、就職においてプラスの影響もあると考えられます。

もちろん、ファイナンシャルプランナーは資格取得だけではなく、経験や実績が大きな影響を占めますので、資格があるからといって、簡単に就職転職ができるというわけではありません。

特に、新卒の就職活動なら将来性も含めて評価されるかもしれませんが、転職の場合には決定打にはならないですので注意が必要です。

専門性を高めたいならAFP、CFPを検討する

専門家

FP技能士は国家資格ですが、民間資格としてAFP、CFPも人気資格になります。

FP2級とAFP、FP1級とCFPが同じくらいの難易度といわれています。

FP2級を取得した上で、さらに専門性を高めたいならAFP、CFPの資格合格を検討するのも良いでしょう。

AFP、CFPには資格の有効期間があるため、継続して資格を維持するには継続講習を受けるなど、継続的に最新の知識を得るチャンスがあります。

時間をかけて知識を取得し続けていくことで、FP業界での活躍できる機会も増えていくはずです。

FP資格を取得しただけで満足せず、さらなる専門性向上のために、AFP、CFPも検討してみてはいかがでしょうか。

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まとめ

男性

今回は、FP資格を取得することで、ファイナンシャルプランナーとして仕事は増えていくのか、将来性はあるのかについて解説してきました。

ファイナンシャルプランナーは独占業務がなく、他の国家資格と比較して取得しやすいことから、ファイナンシャルプランナーとしての将来性について悲観的な意見もあります。

一方で、資産運用や老後生活について関心が高まってきていることから、個人の家計についてアドバイスをしてくれるファイナンシャルプランナーへの期待が高まってきているという面も事実としてあります。

ファイナンシャルプランナーとして活躍していくには、FP資格を取得しただけで満足せず、実生活で活用しながら、さらなる専門性を高めていくことでファイナンシャルプランナーとして活躍していくこともできるでしょう。

著者

代表取締役 田中佑輝
代表取締役 田中佑輝株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズ
AFP、宅地建物取引士、DCプランナー、証券外務員一種、二種、内部管理責任者、不動産賃貸経営管理士、住宅ローンアドバイザー、日商簿記2級
☆「幻冬舎ゴールドオンライン」にて記事連載中☆
☆「NewsPicks」にて記事連載中☆

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在。その後、外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャー、行員向け経済学講師を経て独立系ファイナンシャルプランナー事務所を設立。著書に『58歳で貯金がないと思った人のためのお金の教科書』、『50代から考えておきたい“お金の基本”』。Bond University大学院でマーケティングと組織マネジメントを研究。経営学修士。
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