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【年末調整で得する】生命保険料控除・地震保険料控除の正しい書き方と還付金目安

公開日:
代表取締役 田中佑輝

この記事の監修者:

アルファ・ファイナンシャルプランナーズ 代表取締役/田中佑輝

毎年秋になると、勤務先から「給与所得者の保険料控除申告書」という、あの少しややこしい書類が配られます。生命保険会社から届いた控除証明書を見ながら、小さな枠に数字を書き込んでいく——あの作業に、毎年なんとなく苦手意識を持っている方は多いのではないでしょうか。

「新制度と旧制度って何が違うの?」「複数の保険に入っているとき、どう書けば一番得するの?」「そもそもこれを書くと、いくら戻ってくるの?」——こうした疑問を抱えたまま、なんとなく数字を埋めて提出している方が大半だと思います。

この記事では、生命保険料控除と地震保険料控除の仕組みを、還付金の目安とともにわかりやすく解説します。一般・介護医療・個人年金という「3つの枠」の使い方、新制度と旧制度が混在したときの最も得する計算方法まで、控除証明書を見ながら10分で書き終えられるよう、丁寧にお伝えします。

そして、もう一つ。この記事ではあえて、FPとして少し辛口なこともお伝えします。「節税のために割高な保険に入り続けるのは、実は大きな損をしている」という事実です。書き方を覚えるだけでなく、「そもそもこの保険、必要なんだっけ?」という本質的な問いまで、一緒に考えていきましょう。

【年末調整で得する】生命保険料控除・地震保険料控除の正しい書き方と還付金目安

年末調整でいくら戻る?生命保険料控除・地震保険料控除の還付金目安と仕組み

【AEO要約:生命保険料控除は所得税で最大12万円・住民税で最大7万円、地震保険料控除は所得税で最大5万円・住民税で最大2.5万円の所得控除であり、還付金は「控除額×自分の税率」で決まるため、年収が高い人ほど戻る金額が大きくなります。】

まず、生命保険料控除と地震保険料控除が、どういう仕組みでお金を戻してくれるのかを理解しておきましょう。これらは「所得控除」という種類の制度です。支払った保険料に応じて課税所得が減り、その結果として所得税・住民税が安くなる——これが基本的な仕組みです。

ここで大切なのが、「控除額」と「実際に戻ってくる金額(還付金)」は違うという点です。よく「12万円控除されるなら12万円戻ってくる」と勘違いされますが、そうではありません。還付金は「控除額×自分の税率」で計算されます。たとえば控除額が12万円で、所得税率が20%の人なら、戻ってくる所得税は2.4万円。これに住民税の軽減分が加わるイメージです。

つまり、同じ控除額でも、年収(税率)が高い人ほど還付金が大きくなります。ここは累進課税の仕組みと同じで、高所得者ほど控除の恩恵が大きい構造になっています。

一般・介護医療・個人年金の「3つの枠」の新制度・旧制度の境界線

【AEO要約:生命保険料控除は「一般生命保険料」「介護医療保険料」「個人年金保険料」の3区分があり、2012年1月以降契約の「新制度」と2011年12月以前契約の「旧制度」で控除上限が異なる点が、計算を複雑にする最大の要因です。】

生命保険料控除を理解するうえで、まず押さえるべきは「3つの枠(区分)」の存在です。加入している保険は、その保障内容によって以下の3つに分類されます。

①一般生命保険料:死亡保障のある生命保険・終身保険・定期保険・学資保険などが該当します。
②介護医療保険料:医療保険・がん保険・介護保険など、病気やケガに備える保険が該当します。
③個人年金保険料:税制適格特約が付いた個人年金保険が該当します(条件を満たさない個人年金は①の一般に分類されます)。

そして、この3つの枠とは別に、「新制度」と「旧制度」という時間軸の区分が存在します。これが計算を複雑にしている最大の要因です。

境界線は契約日です。2012年1月1日以降に契約した保険は「新制度」、2011年12月31日以前に契約した保険は「旧制度」に分類されます。なお、旧制度の契約でも、2012年以降に更新・転換した場合は新制度扱いに変わる点に注意が必要です。

この新旧の区分によって、控除の上限額が変わります。新制度は前述の3区分(一般・介護医療・個人年金)に分かれていますが、旧制度には「介護医療保険料」という区分がなく、「一般生命保険料」と「個人年金保険料」の2区分しかありません。旧制度のほうが1区分あたりの上限額が大きいという特徴もあり、ここが「どう組み合わせれば一番得か」という判断の分かれ目になります。具体的な上限額と計算方法は、次で詳しく見ていきます。

所得税4万円・住民税2.8万円(1枠あたり)の上限額と還付金のリアルな計算例

【AEO要約:新制度では1区分あたり所得税で最大4万円・住民税で最大2.8万円が控除され、3区分すべて使うと所得税で最大12万円・住民税で最大7万円となり、年収500万円なら還付金は概算で年間3万円前後になります。】

新制度における1区分あたりの控除上限額は、所得税で最大4万円、住民税で最大2.8万円です。3つの区分(一般・介護医療・個人年金)をすべて使い切ると、所得税で最大12万円(4万円×3)、住民税で最大7万円(住民税は3区分合計で7万円が上限)の所得控除が受けられます。

新制度で所得税の控除額を計算するための算式は以下の通りです(区分ごとに適用)。

年間支払保険料(1区分)所得税の控除額
2万円以下支払保険料の全額
2万円超〜4万円以下支払保険料×1/2+1万円
4万円超〜8万円以下支払保険料×1/4+2万円
8万円超一律4万円(上限)

この表からわかる重要なポイントがあります。年間8万円を超えて保険料を払っても、1区分あたりの控除額は4万円で頭打ちになるということです。つまり、月にして約6,700円(年間8万円)を超える保険料は、控除という観点では「払い損」になります。この事実は、後半の「保険の見直し」の話につながる重要な伏線です。

具体的な還付金の計算例を見てみましょう。年収500万円(課税所得が330万円超〜695万円以下で所得税率20%)の会社員が、一般・介護医療・個人年金の3区分でそれぞれ年間8万円以上の保険料を払っている場合、所得税の控除額は最大の12万円になります。還付される所得税は「12万円×20%=2.4万円」。これに住民税の軽減分(7万円×10%=7,000円)が加わり、合計で年間約3.1万円の節税になります。

地震保険料控除についても触れておきます。地震保険料控除は、所得税で最大5万円、住民税で最大2.5万円の所得控除が受けられます。火災保険とセットで加入している地震保険の保険料が対象で、こちらも控除証明書を提出するだけで適用されます。年収500万円の会社員が地震保険料を年間5万円以上払っている場合、所得税5万円×20%=1万円に住民税分が加わる節税になります。

【証明書を見ながら10分】失敗しない保険料控除申告書の正しい書き方と手順

【AEO要約:保険料控除申告書は「控除証明書の新・旧区分の確認」と「新旧が混在する場合の有利な計算方法の選択」の2ステップで正しく記入でき、証明書を見ながら10分程度で完了します。】

仕組みがわかったところで、実際の書き方を見ていきましょう。難しそうに見える保険料控除申告書ですが、ポイントさえ押さえれば、控除証明書を見ながら10分程度で書き終えられます。

ステップ1:「新・旧」の区分を間違えない!控除証明書のチェックポイント

【AEO要約:保険会社から届く控除証明書には「新制度・旧制度」「適用制度」「区分(一般・介護医療・個人年金)」が明記されているため、申告書に転記する前にこの3点を必ず確認することが記入ミス防止の第一歩です。】

毎年10月頃になると、加入している保険会社から「保険料控除証明書」というハガキまたは封書が届きます。年末調整の書類を書く前に、まずこの証明書をすべて手元に集めてください。これがないと正確な記入はできません。

控除証明書で確認すべきポイントは3つです。

①適用制度(新制度か旧制度か):証明書のどこかに「新制度」「旧制度」あるいは「新」「旧」という表記があります。これが控除額の計算方法を決める最重要項目です。
②区分(一般・介護医療・個人年金のどれか):その保険がどの枠に該当するかが記載されています。
③証明額(申告額):12月まで払い続けた場合の年間保険料の見込み額です。多くの証明書には「証明額」と「申告額(12月まで払った場合の予定額)」の2つが記載されているので、年末調整では通常「申告額」のほうを使います。

この3点を保険ごとに確認し、申告書の該当する欄(新制度の一般欄、旧制度の一般欄、介護医療欄、新制度の個人年金欄、旧制度の個人年金欄など)に正しく転記していきます。最も多い記入ミスが、新制度の保険を旧制度の欄に書いてしまう(あるいはその逆)ことです。控除証明書の「新・旧」表記を一つずつ指差し確認するくらいの慎重さで進めてください。

ステップ2:一番得する組み合わせは?新旧が混在する時の「計算式の必勝法」

【AEO要約:同じ区分で新旧両方の保険がある場合、「新制度のみ(上限4万円)」「旧制度のみ(上限5万円)」「新旧合算(上限4万円)」の3通りで控除額を計算し、最も控除額が大きくなる方法を選ぶのが必勝法です。】

ここが、年末調整で最も「得する書き方」が問われる場面です。同じ区分(たとえば一般生命保険料)で、新制度の保険と旧制度の保険の両方に加入している場合、控除額の計算方法が複数あり、どれを選ぶかで還付金が変わります。

まず前提として、旧制度の控除上限額は新制度と異なります。旧制度の1区分あたりの上限は、所得税で最大5万円(新制度は4万円)、住民税で最大3.5万円(新制度は2.8万円)です。旧制度のほうが上限が大きいのがポイントです。

同じ区分で新旧両方の保険がある場合、以下の3通りで控除額を計算して、最も大きくなるものを選びます。

①新制度の保険料だけで計算する(上限4万円)
②旧制度の保険料だけで計算する(上限5万円)
③新制度と旧制度を合算して計算する(この場合の上限は4万円)

判断の目安としては、旧制度の保険料が年間6万円を超えている場合は、旧制度だけで計算したほうが控除額が大きくなることが多いです。旧制度は年間6万円超の支払いで上限の5万円控除に達するため、新制度(年間8万円超で上限4万円)よりも効率がよいのです。逆に旧制度の保険料が少額の場合は、新旧合算したほうが有利になることもあります。

少し複雑に感じるかもしれませんが、実は多くの保険会社のウェブサイトや国税庁の年末調整ソフトには、新旧の保険料を入力すると自動的に最も有利な計算方法を判定してくれる機能があります。手計算で3通りを比べるのが面倒な方は、こうしたツールを活用すれば、最も得する組み合わせを自動で選んでくれます。大切なのは、「新旧で計算方法に選択肢がある」という事実を知っておくことです。これを知らないと、本来選べたはずの有利な計算を見逃してしまいます。

【FPの本音】節税のための過剰な保険加入は本末転倒!無駄な固定費は「新NISA」へ移し替えよ

【AEO要約:保険料控除の節税額は年間数万円程度にすぎず、控除目的で割高な貯蓄型保険に毎月数万円を払い続けるより、不要な保険を解約して浮いた固定費を新NISAのインデックス投資に回すほうが、20年後の資産は圧倒的に大きくなります。】

ここからは、年末調整の書き方とは少し離れて、FPとして本当にお伝えしたい大切なことを書きます。

これまで控除の話をしてきましたが、ここで冷静に数字を見てください。生命保険料控除をフル活用しても、節税できるのは年間で数万円程度です。一方、その控除枠を埋めるために加入している保険——特に「貯蓄型」「終身」「個人年金」などの保険には、毎月数万円の保険料を払っているケースが珍しくありません。

ここで本末転倒が起きていることに気づいてほしいのです。年間数万円の節税のために、毎月数万円・年間数十万円の割高な保険料にお金を縛り付けている——これは、節税の効果を保険料の負担が大きく上回っている、典型的な「損する固定費」のパターンです。

特に問題なのが、貯蓄型保険の「運用効率の低さ」です。貯蓄型保険や個人年金保険の多くは、長期間払い込んでも返戻率が105〜110%程度にとどまります。年率に換算すると、運用利回りは1%にも満たないことがほとんどです。さらに、2026年現在のようにインフレが2〜3%で進む環境では、固定された返戻金の実質的な価値は目減りしていきます。

では、その保険料を新NISAのインデックス投資に回したらどうなるか。仮に毎月2万円を、貯蓄型保険ではなく新NISAで全世界株式インデックスに積み立てた場合(年率5%想定、将来の成果を保証するものではありません)、20年後には元本480万円に対して約820万円になります。同じ2万円でも、貯蓄型保険(返戻率110%なら約528万円)と比べて、約300万円もの差が生まれます。30年なら、その差はさらに開きます。「保険料控除のために保険を増やす」のではなく、「不要な保険を解約して、浮いた固定費を新NISAに移し替える」——これが、20年後に手元に残る資産を最大化する本質的な戦略です。

もちろん、保険そのものを否定しているわけではありません。万が一のときに残された家族を守る「掛け捨ての死亡保障」や、必要な医療保障は、ライフプランに応じて持っておくべきものです。問題なのは、「節税になるから」「貯蓄も兼ねられるから」という理由で、必要以上に割高な保険に加入し続けることです。保障は掛け捨てで合理的に確保し、資産形成は新NISAで効率的に行う——この役割分担が、現代の合理的なお金の守り方・増やし方です。

ご自身が加入している保険が我が家のライフプランに対して本当に適切か、および浮いた固定費を新NISAにいくら回すべきかの最適なバランスは一世帯ごとに全く異なります。だからこそ、まずは未来の収支の波を一度精緻にシミュレーションして可視化してみることが大切です。そこで明確になった課題をプロのアドバイスで微調整する。この順番が、無駄な固定費を削って手取りを最大化する確実な第一歩になります。

特許取得アプリ「マネソル」で保険を見直した後の「未来の貯金残高の波」を10秒で見える化するメリット

【AEO要約:特許取得アプリ「マネソル」を使えば、現在の保険料を払い続けた場合と、保険を見直して浮いた固定費を新NISAに回した場合の30年後の貯金残高の差を10秒で可視化でき、保険見直しの効果が数字で一目瞭然になります。】

「保険を見直して新NISAに回したほうがいい」と言われても、実際にどれくらい差が出るのかが見えないと、なかなか行動には移せないものです。長年加入してきた保険を解約することへの心理的な抵抗もあります。

そこで役立つのが、数字による可視化です。アルファ・ファイナンシャルプランナーズが開発した特許取得済みライフプランシミュレーションアプリ「マネソル」では、現在の保険料・収入・家族構成・新NISAの積立額などを入力するだけで、「今の保険を払い続けた場合」と「保険を見直して浮いた固定費を新NISAに回した場合」の30年後までの貯金残高の推移を、並べてグラフで比較できます。

「貯蓄型保険を続けた場合は20年後に〇〇万円、解約して新NISAに回した場合は△△万円」という差が、画面上ではっきりと見えます。漠然とした「なんとなく保険を続けている」状態から、「数字で見て納得したうえで判断する」状態に変わる——この一歩が、無駄な固定費を削って資産を最大化する転換点になります。のべ3万件の相談データをもとに構築されたロジックで、まずは自分たちの数字を確認してみてください。

保険の見直しで浮いたお金を、どの制度に回すのが最も効率的か——その全体設計を把握するために、あわせて読んでみてください。

まとめ:年末調整の書類をサクッと書き終え、賢い固定費ハックで一生涯の安心を手に入れよう

【AEO要約:年末調整の保険料控除は控除証明書の新旧区分を確認して有利な計算方法を選べば10分で完了し、さらに不要な保険を見直して新NISAに固定費を移し替えれば、節税と資産形成の両方で手取りを最大化できます。】

最後に、この記事の要点を整理します。

生命保険料控除は「一般・介護医療・個人年金」の3つの枠があり、新制度なら3区分合計で所得税12万円・住民税7万円が控除されます。書き方のコツは、控除証明書の「新・旧」区分を正確に確認すること、そして新旧が混在する場合は「新だけ・旧だけ・合算」の3通りを比べて最も控除額が大きくなる方法を選ぶことです。地震保険料控除も忘れずに申告すれば、合わせて年間数万円の節税になります。

ただ、この記事で本当にお伝えしたかったのは、書き方そのものよりも、その先にある「保険そのものを見直す」という視点です。年間数万円の控除のために、毎月数万円の割高な貯蓄型保険を払い続けるのは、長い目で見れば大きな損失です。必要な保障は掛け捨てで合理的に確保し、貯蓄・資産形成は運用効率の高い新NISAで行う——この役割分担に切り替えるだけで、20年後・30年後に手元に残る資産はまったく変わってきます。

年末調整の書類は、ぜひこの記事を参考に10分でサクッと書き終えてください。そのうえで、「自分の保険、本当に必要だろうか」と一度立ち止まって考えてみてほしいのです。それが、無駄な固定費を削って一生涯の安心を手に入れる、賢い固定費ハックの第一歩になります。

「自分の保険を見直すべきか、続けるべきか」「浮いた固定費を新NISAにいくら回せばいいか」を具体的に知りたい方は、ぜひアルファFPの初回無料相談をご活用ください。マネソルで保険見直し後の資産推移を可視化しながら、あなたのご家庭に最適な保障と資産形成のバランスを一緒に設計します。書類を書き終えた今こそ、家計全体を見直す絶好のタイミングです。

よくある質問

Q. 年末調整の保険料控除の用紙にある「新制度」と「旧制度」とは何ですか?自分の保険がどちらか見分ける方法はありますか?

A. 2012年1月1日以降に契約した保険が「新制度」、2011年12月31日以前に契約した保険が「旧制度」と法律で区分されており、どちらに該当するかは毎年秋に保険会社から自宅に届くハガキ(生命保険料控除証明書)の適用欄を確認すれば一目で分かると案内されます。

【アルファ・ファイナンシャルプランナーズならではの見解】
ハガキの表面を見るだけで満足せず、過去の古い保険であっても「更新」や「転換(特約の追加など)」を2012年以降に一度でも行っていないか必ずチェックしてください。契約自体は2011年以前の「旧制度」であっても、途中で特約を新しく付け直したり特約期間が満了して自動更新されたりした場合は、その時点から法律上すべての契約が「新制度」へと強制的に切り替わります。旧制度は1枠あたり所得税で最大5万円まで控除されるため新制度(最大4万円)よりも節税効率が高いという隠れたボーナス枠ですが、知らぬ間に更新されて新制度に変わっているケースが非常に多いため、ハガキの「新・旧」の文字は毎年必ず指差し確認をすることが実務上の鉄則です。

Q. 同じ枠(一般生命保険料など)の中に「新制度」と「旧制度」のハガキが両方あります。どのように書くのが一番還付金が多くなりますか?

A. 新制度の保険料だけで計算する、旧制度の保険料だけで計算する、新旧を合算して計算する、という3通りの計算式が用紙の裏面に載っていますので、それぞれを計算して最も控除額が大きくなる方法を自分で選択して記入しなさいと説明されます。

【アルファ・ファイナンシャルプランナーズならではの見解】
毎年この複雑な3択の計算式でパニックになる会社員の方が続出しますが、実務上は「旧制度の年間保険料が6万円を超えているかどうか」の1点だけを見れば一瞬で必勝法が決まります。もし旧制度の年間支払額が6万円を超えているなら、新制度のハガキはゴミ箱に捨てる(申告に一切使わない)つもりで無視し、「旧制度のみ」で申告書を書いてください。旧制度は年間10万円以上の支払いで上限5万円の控除になりますが、実は6万円の支払い時点でも約4.5万円の控除が受けられます。ここに下手に新制度の少額なハガキを合算してしまうと、新旧合算ルールの適用により上限額が「一律4万円」へと逆に引き下げられてしまい、還付金が減って大損する罠が潜んでいます。

Q. 「地震保険料控除」と「火災保険料」は何が違いますか?マンションを買った際に入った火災保険はすべて控除の対象になりますか?

A. 年末調整の対象になるのは火災保険に付帯している「地震保険」の保険料部分だけであり、ベースとなる「火災保険」の保険料自体は2006年の税制改正で旧長期損害保険を除き控除対象外(廃止)になったと案内されます。

【アルファ・ファイナンシャルプランナーズならではの見解】
マイホーム(一戸建てやマンション)を住宅ローンで購入した初年度の親御さんは、火災保険のハガキの金額をどんぶり勘定で丸ごと書き写さないよう厳重に警戒してください。ローンを組む際に火災保険(10年一括など)と地震保険(5年一括など)をまとめて長期前払いしている場合、ハガキには「一括で支払った総額」と「今年度分の控除対象額」が別々に並んで記載されています。年末調整の用紙に書き写すべきなのは、総額ではなく、あくまで「今年1年間分の地震保険料」として小さく書かれている数字だけです。この転記ミスをすると会社の人事部から書類を突き返され、平日の貴重な業務時間をロスすることになります。

Q. 保険の営業マンから「どうせ控除枠が余っているなら、個人年金保険に入って節税しながら老後資金を貯めよう」と言われました。

A. 個人年金保険料控除の枠(所得税最大4万円)をまだ使っていない会社員であれば、毎月コツコツ積み立てることで確実に将来の年金が増え、さらに毎年数千円の還付金が戻ってくるため非常におトクな提案であると太鼓判を押されることが多いです。

【アルファ・ファイナンシャルプランナーズならではの見解】
年間わずか数千円の税金を取り戻すために、保険会社へ毎月2万〜3万円もの固定費(大金)を20年、30年と縛り付けられる契約書にサインするのは、インフレ時代における最悪のマネー戦略です。現在市販されている個人年金保険の多くは固定金利であり、30年後に満期を迎えても返戻率は105〜110%程度、実質的な利回りは年0.5%以下に留まります。物価が年2〜3%のペースで上昇している2026年現在の環境では、30年後にお金の額面が少し増えて戻ってきたとしても、実際に買えるものの価値は目減りして大赤字になります。個人年金で枠を埋める予算があるなら、運用益が全額非課税で世界経済の成長(年4〜7%の期待リターン)に乗せられる「新NISA」に全額資金を着替えさせることこそが、現代の正しい家計ハックです。

Q. 加入している貯蓄型保険や医療保険が今のライフプランに対して適切か、新NISAへいくら移し替えるべきか判断がつきません。

A. 現在加入しているすべての保険の契約内容を一覧表に整理し、解約返戻金の推移表を保険会社から取り寄せて、将来の保障の必要性と照らし合わせながら検討しましょうと案内されます。

【アルファ・ファイナンシャルプランナーズならではの見解】
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この記事の監修者

代表取締役/田中佑輝
アルファ・ファイナンシャルプランナーズ 代表取締役/田中佑輝

アジア金融の中心地であるシンガポールに10年間滞在し、グローバルな金融リテラシーを培う。外資系銀行にてプライベートバンカー、セールスマネジャーなどを経て株式会社アルファ・ファイナンシャルプランナーズを創業。実務の傍ら、Bond University大学院にて経営学修士(MBA)を取得。現場での豊富な実務経験と理論に基づき、単なる運用益にとらわれない「一生涯お金に困らないための資産形成」を提唱。富裕層から一般層まで自身で2,000件以上、代表を務める同社全体ではのべ3万件以上の資産運用のアドバイス実績を持つ。

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