お金の教育が会社を変える!マネソル+を福利厚生に導入した経緯やその後の変化に迫る

アサヒグループ共済会 nikot(ニコット)

アサヒグループの福利厚生を充実させるために設立された非営利組織。「相互扶助」の精神にもとづいて運営されており、企業と従業員が共に会員となって運営に参加しています。nikot(ニコット)という愛称は、従業員の笑顔や幸せを象徴し、親しみやすさを表現しています。

会社URL: https://nikot.biz/index.php

従業員数: 1,000人以上

アサヒグループ共済会「nikot(ニコット)」は、アサヒグループの従業員に充実した福利厚生を提供するために設立された非営利組織です。相互扶助の精神にもとづいて運営されており、企業と従業員が共に会員となって資金を拠出し、さまざまな福利厚生サービスを活用できます。

同組織は、2022年4月に金融教育サービス「マネソル+(マネソルプラス)」を社内に導入しました。マネソル+は、金融教育やお金の悩みのサポートなど、従業員の経済的健康を支援する福利厚生サービスです。今回は、アサヒグループ共済会で事務局長を務める上山氏に、サービス導入の経緯から現在の成果、今後の展望まで伺いました。

 

コロナ禍になり働き方の変化やマネーリテラシー向上の必要性を実感

ーー まず、上山さんの自己紹介をお願いします

上山氏:私は2006年にアサヒビールに入社し、営業部門を少し経験し、その後は主に総務系のキャリアを積んできました。営業部門の総務や、ビール製造の心臓部である工場の総務など、アサヒグループの多様な現場を経験しました。特に、貴重だったのが、内閣府の規制改革推進室に出向した際の業務です。2015年から2年間、霞が関の役人の方と一緒に規制改革に関する業務を担当しました。

また、今年2024年9月から人事業務部に所属し、共済会の事務局長を務めています。現在の主な業務は、共済会の運営に加えて、人事系システムの定期的なメンテナンスや刷新プロジェクト、また危機管理・コンプライアンスなどです。

ーー​​導入前に、当初、貴社が社内で抱えていた福利厚生に関する課題は何ですか?

上山氏:マネソル+(マネソルプラス)の導入には、いくつかの背景がありました。大きな要因としては、コロナ禍による働き方の変化です。突然のリモートワークの導入や、従来の対面型のコミュニケーションが難しくなり、社員への情報提供や教育方法を見直す必要がありました。

また、社会全体でマネーリテラシーの重要性が、高まっていることも主な背景です。当社では以前から社員のキャリア推進には力を入れていましたが、金融リテラシーの方に課題があると感じていました。実は、キャリアとマネーは密接に関連しています。キャリアを考える上で、自分の金銭的な状況や将来の資産形成について理解することは重要です。特に、世代によってマネーに関する知識や関心に、以下のような違いがあることが考えられました。

  • 若手社員は興味はあるものの具体的な方法がわからない
  • 中堅社員は住宅ローンや子どもの教育費などに関連した悩みを抱えている
  • ベテラン社員は退職後の生活設計について不安を感じている

このように、世代ごとに異なるニーズに対応する必要がありました。導入に際しては、複数の企業とコンペを実施。最終的に、株式会社アルファ・ファイナンシャルのマネソル+を選んだ理由は、品質が良く、価格もリーズナブルだったからです。元より共済会向けにセミナーを開催されていたため、信頼感もあり不安なく導入できました。

 

分かりやすく細切れに勉強できるコンテンツが好評

ーー マネソル+(マネソルプラス)を導入したのはいつごろですか?

上山氏:2022年4月に導入しました。このサービスは現在、アサヒグループ全体ではなく、共済会のメンバーに限定して提供しています。共済会に所属している約13,000名の中で、株式会社アルファ・ファイナンシャルのセミナーに参加し、サービス利用を希望した方が対象です。2023年後半〜2024年前半における、セミナー申込者と動画視聴者、マネソル利用者は合計4,000名です。各サービスにおける重複分は存在しますが、導入から約2年で、徐々に利用者が増えてきていると感じています。

ーー マネソル+(マネソルプラス)を導入していかがでしょうか?

上山氏:マネソル+を導入してみて、非常に良かったと感じています。内容がわかりやすく整理されていて、金融の専門知識がない方でも理解しやすい構成です。単に情報を提供するだけでなく、学習の順序や重要度が考えられているため、効率的な学習ができます。1本あたりの動画も5分〜10分くらいと短く、通勤時間やすき間時間などを使って視聴できます。長い動画だと観るのに腰が重くなりがちですが、隙間時間に気軽に確認できる点は、従業員にとって受け入れやすいポイントです。

また、YouTubeにも似たようなコンテンツが見つかりますが、マネソル+の方が安心できます。YouTubeは誰でもコンテンツをアップできるため、玉石混交の情報があふれています。中には不正確な情報や、特定の金融商品を売り込むための偏った内容もあり、一般の視聴者にとっては、どの情報が信頼できるのか判断するのが困難です。

一方、株式会社アルファ・ファイナンシャルは、金融教育の分野で実績がある会社です。実績と専門性があるため、提供される情報の正確性や質に安心感があります。社員の金融教育を担う上で、不可欠なポイントです。

ーー 学習できて良かったと思うコンテンツはありますか?

上山氏:公的年金の仕組みに関するコンテンツが有益でした。年金に漠然とした不安がありましたが、このコンテンツでは年収に応じて将来受け取れる年金額の具体的な例が示されていました。例えば、「年収がこれくらいの場合は、将来これくらいの年金が受け取れる」といった具体的な数字が示されていて、とても分かりやすかったです。将来に対する漠然とした不安が軽減されました。

また、アルファ・ファイナンシャルプランナーズ社の対応力には本当に感心させられます。特に印象的だったのが、2024年8月に株価が急落したときです。私含めて、多くの社員が動揺していた中、すぐさま「基本を見直すことの大切さ」に関する動画を定期配信の中で伝えてくれました。長期視点で考える重要性を勉強できたため、必要以上に慌てることがありませんでした。

最後に、お金の勉強の仕方についてです。金融や投資の世界は非常に広く、どこから手をつけていいか分からない方がほとんどだと感じています。そのような中で、まずは自分に必要な分野を決めて、そこから勉強を始めることの重要性を知りました。その結果、自分のニーズに合わせて効率的に学習を進められるようになりました。

 

金融リテラシー向上が従業員のウェルビーイングとキャリアを導く

ーー担当から見たときに、組織や従業員にどのような変化があったと感じますか?

上山氏:マネソル+を導入して、新NISAやiDeCo(個人型確定拠出年金)に関する問い合わせが増えてきました。以前は、これらの制度について質問してくる社員は基本的にありませんでしたが、新制度のスタートに伴い質問されるようになりました。このような変化があったのは、興味はあるけれども、社内に相談できる場を用意できたからだと感じています。少しでも多くの社員が、金融知識に関心を持って勉強するようになることを考えています。

ーー今後の貴社の福利厚生および従業員ウェルビーイングの動きについて

上山氏:マネソル+を入れた成果は徐々に上げていますが、課題もあります。コンテンツの利用回数は多いものの、実際に利用している従業員の数は期待したほどではないと推測しています。そのため、現行の会員にはサービスをもっと活用してほしいです。

私たちの目標は、より多くの従業員にこのサービスを活用してもらい、全社的に金融リテラシーを向上させることです。金融リテラシーの向上は、単にお金の管理だけの問題ではなく、従業員のキャリア支援にもつながります。自分の財務状況を理解し、将来の見通しを立てられることは、キャリアプランを考える上でも欠かせません。このような会社の福利厚生を活用して、社員の幸せにつなげていってほしいと思います。

 

アサヒグループ共済会 nikot(ニコット)

アサヒグループの福利厚生を充実させるために設立された非営利組織。「相互扶助」の精神にもとづいて運営されており、企業と従業員が共に会員となって運営に参加しています。nikot(ニコット)という愛称は、従業員の笑顔や幸せを象徴し、親しみやすさを表現しています。

https://nikot.biz/index.php

ページトップへ