Column

コラム
2020年7月13日 金融資産運用
withコロナの生活、アフターコロナに向けての資産の持ち方

2020年も折り返し、後半に入りました。

前半は誰もが何かしら新型コロナウイルスの影響を受けたことと思います。

withコロナの生活、アフターコロナの生活に向けて、

新たなライフスタイル、新たな家計管理、新たな資産運用に取り組んでいるでしょうか?

以前の生活に戻ることを、多くの人が期待することと思いますが、

ワクチンの開発、治験、製造、接種・・・となるまで、長い時間がかかる可能性があります。

このような局面では、最悪の事態に備えつつ、中長期の備えも重要です。

今回は、withコロナの生活、アフターコロナの資産の持ち方について解説します。

第1ステップ

生活費3カ月分のキャッシュを確保

1人10万円の特別定額給付金の支給、

中小企業200万円、個人事業主100万円の持続化給付金等、

過去にない大型の現金給付が行われました。

給付が遅い、全然足りない等、不満を感じている人もいると思いますが、

第二波・第三波がやってきたときに、同様の給付金が行われるかというと、

余程のことがなければ難しいと考えて備えておきましょう。

下手をすると、経済と感染予防の狭間で、

景気回復が進まず、収入・ボーナスが減少し、

想定以上の預貯金の取り崩しを迫られる可能性もあります。

まず、第一の目標として、生活費の3カ月分の現金を常に確保しましょう。

第2ステップ 

家計の固定費のスリム化、ボーナスを頼らない支出管理へ

新型コロナウイルスの影響で、収入が減った人はより多くの貯蓄の取り崩しが必要となります。生活費の3カ月分の貯蓄を維持するには、支出の見直しも必要となります。特に、出費意識が強い外食やレジャー、小遣い等だけでなく、出費意識は薄くても家計の多くの割合を占める固定費、中でも優先順位が低い固定費を積極的に見直すことで、生活費のスリム化を図りましょう。具体的には、保険の見直し、携帯・電気等の料金プランの見直し等。

また、一部のコロナウイルスを追い風にしている業界を除き、ボーナスが減少する可能性も考えられますので、ボーナス払いに頼っている支出があれば、毎月の家計で吸収できるように見直すことも大切です。

第3ステップ

積立投資を継続 

継続不安な人はiDeCoよりも(つみたて)NISAを

当面の生活費の目途も立っている方は、無理のない範囲で、中長期のライフイベント資金の準備のため、投資信託の積立投資を継続しましょう。

銀行や証券会社の特定口座で毎週、毎月の積立を継続するのもよいですし、運用益が非課税となるつみたてNISA口座、iDeCo(個人型確定拠出年金)を使ってもよいと思います。

特定口座、NISA、つみたてNISAでの投資信託の積立は毎月、毎週、毎営業日等、様々な積立パターンを選択できますが、iDeCoは年1回、毎月の積立はできますが、毎週の積立はできません。

また、積立額は、iDeCoは毎回5,000円以上、NISA、つみたてNISAは毎回100円以上、1,000円以上等、少額から始めることができます。

NISA、つみたてNISAでの投資信託の積立は、いつでも止めることができますし、貯まった資金をいつでも売却して、引き出すこともできます、

一方、iDeCoは掛金の減額、一時停止はできますが、毎月、毎年の所定の手数料がかかりますし、60歳に達するまでは原則引き出すことはできません。

税制面では、iDeCoでの運用益、NISA・つみたてNISAの運用益は、いずれも非課税になる点は同じですが、iDeCoの積立額は、所得税・住民税が安くなるメリットがありますが、NISAやつみたてNISAの積立額は所得税・住民税が安くなるメリットはありません。

以上のとおり、節税効果で見れば、iDeCoに分がありますが、

積立パターンの多さ、積立額の少なさ、止めやすさ、引き出しやすさ等では、

(つみたて)NISAに分があります。

なお、他の原稿で触れていますが、積立投資は不景気時にやめてはいけません。

詳細は以下「ようこそ積立て投資へ。失敗しないための3箇条」をお読みください。

特に、値動きが激しい局面、当面の急激な景気回復が見込みにくい局面では、毎月1回よりも、積立額を4回、5回に分けて少額ずつでも毎週積み立てることをお勧めします。

3月下旬から5月、6月上旬にかけては、株価は量的緩和政策により一方的な上昇局面でしたが、今後は、売上・利益が安定的にあがらない会社の株価が一本調子で上昇するのは難しく、諸外国の状況を見ても、急激な景気回復すぐに経済が見込みにくいと考えられます。

まずは、最悪の状況に備えて、手元の現金を確保し、家計費(特に固定費)を見直して、スリム化し、収入・ボーナスの減少があっても、貯蓄の取り崩しの影響を少なくし、

短期的な不安を軽減しましょう。

その上で、中長期のライフイベント資金は当面の景気を気にせずに、積立投資を継続することで、withコロナの生活、アフターコロナの生活への備えに取り組みましょう。

文・益山 真一(ますやま しんいち)

1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
1級FP技能士、CFP認定者
マンション管理士、宅地建物取引士、消費生活アドバイザー、ダイエット検定1級、食生活アドバイザー2級、健康管理能力検定2級
2003年から2017年まで15年にわたり、國學院大學経済学部非常勤講師

人生を楽しむお金を生み出すことを目的とした執筆、講演活動を展開。
主なテーマは「資産形成・老後資金準備と家計管理」。
FPの資格取得・継続教育、宅建の資格取得研修、高校・大学の講義のほか、投資家向けセミナー、内閣官房内閣人事局主催のキャリアデザイン研修講師、ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座・経済入門スクール等、セミナー・研修・講義は2021年3月時点で3113回。
活動理念は「心、カラダ、キャリア、時間、お金」の5つの健康のバランスを考えた最適提案。