Column

コラム
2019年2月18日 ライフプランニング
自分磨きに励む皆さんの味方「教育訓練給付」がパワーアップ!

AIやロボット技術の発達を初めとした世の中の変化により、

今まで積み重ねた知識や技術を生かせる仕事が減っていくことが予想されます。

また、以前は、60歳や65歳が定年とされていましたが、

人生100年時代と言われる中、長い仕事人生において、若いときから蓄積してきた技術やノウハウだけで、仕事人生を終えられる人はごく限られ、生計を立てていくために、世の中の変化に応じたモデルチェンジが求められています。

しきりに叫ばれているのが、学び直し(リカレント教育)。

ただ、子育て世代は、子どもの教育費にかけるお金は惜しまなくても、

自分にかけるお金は惜しみがちになる人が多いようです。

そんな皆さんに是非、活用いただきたいのが、雇用保険の教育訓練給付。

この制度を活用すれば、一定の要件のもと、受講費用の一部を国から返してもらえます。

今回は、雇用保険の一般教育訓練給付について解説します。

会社員なら3年毎に活用できる

教育訓練給付は、雇用保険の被保険者が利用できます。

具体的には、民間企業に勤める会社員や所定労働時間が週20時間以上かつ31日以上雇用見込みのあるパートタイマーが利用できます。

給与明細に「雇用保険料」の欄で保険料が差し引かれていれば、加入していると判断してよいでしょう。

言い換えれば、自営業者や役員は雇用保険に加入していませんので、教育訓練給付は利用できません。

通常、雇用保険の被保険者期間が3年以上ある場合に利用できますが、

初回は1年以上雇用保険に加入していれば利用できます。

会社員人生が2年目に入れば利用でき、その後は、前回の教育訓練給付受給から新たな受講開始日前までに3年以上経過すれば利用できます。

つまり、22歳で大学卒業後、会社に就職した場合、30歳に達するまでに、

23歳時、26歳時、29歳時と最大3回利用できる可能性があります。

若いときのキャリアアップにも上手に活用したいですよね?

なお、一度会社を辞めた場合でも1年以内に再就職して雇用保険の被保険者となれば、前後の被保険者期間を通算できますので、とても利用しやすいです。

2019年4月以降は4割支給される講座も

また、受講を申し込んだ段階でもらえるわけではなく、講座ごとに定められた要件を満たして修了することが要件となっています。したがって、申し込み後、ドロップアウトしてしまうと給付を受けることができません。スキルアップを頑張るモチベーション維持の下支えにもなってくれます。

従来の給付額は受講費用の20%(最高10万円)ですが、2019年10月以降、特にキャリアアップ効果の高い講座の給付額は受講費用の40%(最高20万円)に引き上げられる見込みです。

具体的には公的職業資格(業務独占資格・名称独占資格・必置資格)や文部科学大臣が認定する大学等の短時間のプログラム等が想定されています。

受講修了後の翌日から起算して1カ月以内に住所地を管轄する公共職業安定所で手続きをすることが必要ですので、手続きはお早めに。

原則、会社を退職後1年以内であれば利用可。要件を満たせば離職後20年以内も利用可。

通常、雇用保険の被保険者であり続ければ、継続的に教育訓練給付を受給できますが、

会社を退職してから1年以内に教育訓練給付対象講座を受講開始すれば、教育訓練給付を利用できます。たとえば、60歳の定年退職後に利用する、転職するまで一時的に仕事を離れた後に利用する、ということもできます。

また、妊娠、出産、育児、疾病、負傷等で教育訓練給付の対象期間が延長された場合は、最大20年以内であれば利用できるのも嬉しいですね。

教育訓練給付は自己投資に取り組む人を応援する制度。

給与から差し引かれる雇用保険の保険料を自分のキャリアアップに生かしましょう!

文・益山 真一(ますやま しんいち)

1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
1級FP技能士、CFP認定者
マンション管理士、宅地建物取引士、消費生活アドバイザー、ダイエット検定1級、食生活アドバイザー2級、健康管理能力検定2級
2003年から2017年まで15年にわたり、國學院大學経済学部非常勤講師

人生を楽しむお金を生み出すことを目的とした執筆、講演活動を展開。
主なテーマは「資産形成・老後資金準備と家計管理」。
FPの資格取得・継続教育、宅建の資格取得研修、高校・大学の講義のほか、投資家向けセミナー、内閣官房内閣人事局主催のキャリアデザイン研修講師、ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座・経済入門スクール等、セミナー・研修・講義は2021年3月時点で3113回。
活動理念は「心、カラダ、キャリア、時間、お金」の5つの健康のバランスを考えた最適提案。