2017年9月8日
マイホーム売買
住宅ローン金利大競争時代~オプションで差別化を~
こんにちは!アルファファイナンシャルプランナーズ広報部です! 毎月恒例の住宅ローン情報をお伝えいたします。 大手銀行は9月に適用する住宅ローン金利を引き下げました。 三菱東京UFJ銀行が10年固定型の最優遇金利を0.05%引き下げて 0.75%とました。三井住友、みずほ、りそなの各行もそれぞれ 0.05%引き下げました。 一方、三井住友信託銀行は前月の水準を据え置きました。 <9月 大手銀行 住宅ローン金利(10年固定型・最優遇金利)> ・三菱東京UFJ銀行 0.75%(前月比 0.05%引き下げ) ・三井住友銀行 1.05%(前月比 0.05%引き下げ) ・みずほ銀行 0.80%(前月比 0.05%引き下げ) ・りそな銀行 1.05%(前月比 0.05%引き下げ) ・三井住友信託銀行 0.70%(前月と同じ) 住宅ローン金利の基準となる長期金利の推移は以下のとおりです。 月初 8/1 0.075% 月末 8/31 0.01% 8月は、世界的に株式などのリスク資産が敬遠される傾向がありました。 理由の1つは地政学リスクに対する警戒感です。北朝鮮のミサイル発射 や核実験に伴う、米と北朝鮮の緊張感の高まりやスペイン・バルセロナ でのテロ事件がありました。 地政学リスクとは特定の地域が抱える政治的、軍事的、社会的な緊張感 の高まりが特定地域の経済または、世界経済全体の先行きを不透明にする リスクを言います。 この地政学リスクによって安全資産と考えられやすい日本の国債が買われ て長期金利が下がったという背景があります。 ■ 京葉銀行の住宅ローン利用者特典の新商品が登場! 京葉銀行は2017年8月から既に同行の住宅ローンを利用中の顧客向けに「住 宅ローン特典フリーローン」の取り扱いを開始しました。 また、7月より住宅ローンの新規契約者が他の金融機関で利用しているマイ カーローンなどを借り換える場合の「借り換えローン」の取り扱いを開始 しました。 【京葉銀行の住宅ローン利用者向け新商品】 ①住宅ローン特典フリーローン ②(住宅ローン新規利用者限定)借り換えローン 住宅ローン特典フリーローンの内容は以下の通りです。 ・借入金額:10万円以上~500万円以内(10万円単位) ・金利 :1.2%~3.9%(変動金利) ・返済期間:2ヶ月以上10年以内(1ヶ月単位)(完済時65歳以下) ・資金使途:自由(事業性資金を除く) 一般的に、フリーローンはマイカーローンなどの利用目的が決まっている ローンと違い高利の設定となっています。同行でも通常のフリーローンの 金利は「3.9%~14%」となっています。一方、住宅ローン特典フリーロ ーンの金利は「1.2%~3.9%」と通常のフリーローンに比べるとかなり低 利となります。 【事例】 【A】京葉銀行フリーローン 借入額 :500万円 返済期間:10年 金利 :14%(最高) 総返済額:9,315,986円 【B】京葉銀行住宅ローン特典フリーローン 借入額 :500万円 返済期間:10年 金利 :3.9%(最高) 総返済額:6,046,233円 【A】と【B】の差額=3,269,753円 同じフリーローンの返済でもこれだけ大きな差額が発生します。 また、新たに住宅ローンを組む顧客向けの「借り換えローン」は、 新規住宅ローン利用の検討中の人が、他の金融機関のローンを利用中 (マイカーローンなど)だった場合、そのローンもまとめて京葉銀行が 借り換えできる。というものです。 同行のホームページには、以下のような文言があります。 【目的】 住宅ローンをお取り組みされる際にすでにお借り入れされているロー ンをまとめて「住宅ローン申込者用借換えローン」にお借換えいただく ことで、金利や借入期間の見直しができ、住宅ローンを含めた毎月の返 済負担額の軽減が可能となります。 「現在、他行で借入しているローンの金利が高い」や「現在返済中のロー ンと住宅ローンの両方とも支払えるか不安」といった方は、検討できる 商品になります。 京葉銀行、借り換えローンの内容は以下の通りです。 ・借入金額:10万円以上~300万円以内(10万円単位) ・金利 :2.9%(変動金利) ・返済期間:2ヶ月以上10年以内(1ヶ月単位)(完済時59歳以下) ・資金使途:住宅ローン申込時にお客さまが申告された既にお借り 入れされているローンの借換え(京葉銀行のローンは対象外) 借り換えローンの金利は変動型で2.9%。一般的に活用される保証協会 の保証制度を使わないため、金利を抑えれるという特徴があるそうです。 ■ まとめ 住宅ローンの激しい金利競争が続く中、各種オプション(保証料無料 、8大疾病保証付団信無料など)による差別化が進んでいます。 今回の京葉銀行の戦略は、住宅ローン以外のローンの金利負担削減という 差別化戦略だと思われます。 今後も、各金融機関の住宅ローン戦略に注目してください。