Column

コラム
2020年6月15日 金融資産運用
中長期でアメリカ株を1株だけでも持ちませんか?

新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた2月頃から、証券口座を開設する人が急速に増加しているそうです。コロナショック後、株価も以前の水準に戻りつつありますが、今後も第二波、第三波の懸念もある中、まずは3か月分以上、できれば6か月分程度の生活資金を確保しておきたいところです。

そんな中でも、中長期の資産形成に取り組む手段として、世界最大の株式市場であるアメリカ株を保有するのはいかがでしょうか?今回は、アメリカ株の取引について解説します。

証券会社に外国株式取引口座を開設する、NISA口座でも買える

投資信託は銀行や信用金庫でも購入できますし、NISAやつみたてNISAの口座も

銀行や信用金庫で開設できますが、株式は銀行、信用金庫では購入できません。証券会社に口座を開設する必要があります。

なお、NISA口座でアメリカ株を含む上場株式を購入できますが、つみたてNISA口座ではアメリカ株を含む上場株式は購入できません。

なお、証券会社に証券口座を開設すると、自動的にアメリカ株を取引できる証券会社もあれば、別途、外国株を取引するための口座を開く手続きを必要とする証券会社もあります。

スマホやパソコン、タブレットで取引をしようと考えているのであれば、ネット専業の証券会社のほうが、手数料が安い点で有利です。

日本株の取引時間は平日の日中、アメリカ株は夜から朝まで

日本株を取引できるのは、平日の午前9時から午後3時までですので、平日の日中働いている人は取引時間中に株価をチェックするのは難しいかもしれません。一方、アメリカ株の証券取引所の取引時間は日本時間の平日の夜11時30分から朝6時まで(サマータイムは夜10時30分から朝5時まで)です。仕事や遊びを終えて帰宅してから、または、帰宅する移動時間に取引できるのも大きな魅力です。

株式の売買は基本的に日本株と同じ。1株から取引できるのが最大の特徴

株式の購入、売却は「銘柄(会社)、株数、値段、売・買の別」を注文します。

値段について、指定する場合は、指値(さしね)注文を選択します。

指値注文では、指定した値段よりも不利な値段で約定することはありません。

買いの注文では、その値段よりも高く買うことはなく、売りの注文では、その値段よりも安い値段で売ることもありません。値段にこだわる注文で使いましょう。

一方、「いくらでも(とにかく)買いたい・売りたい」ときは成行(なりゆき)注文を選択します。暴落時に損切りをしたい、急騰時に一刻も早く買いたい、というときに使います。

株式の注文代金は「1株の金額×株数」で求められる売買代金とは別に、証券会社に対して支払う売買委託手数料がかかります。

手数料は証券会社や取引金額によって異なり、全体的にはネット専業の証券会社のほうが安く設定されています。また、アメリカ株等の外国株の場合、日本株よりも高めの手数料が設定されている証券会社が多くなっていますが、ネット専業の証券会社を中心に少額取引について無料としたり、割安な料金を設定するところもあります。

なお、外国株式取引特有の手数料として、別途、日本円で買い付けるとき、売り付けるときに為替手数料が発生する場合もあります。

日本株の取引と大きく異なるのが株数です。

日本株は通常100株単位で取引しますが、アメリカ株は1株単位で取引できます。

(日本株も10株単位で取引できるミニ株投資、証券会社によって1株単位で取引できる制度もありますが、本稿では省略します)

皆さんがご存じのアメリカ株を例に挙げると、執筆時点(2020年6月1日朝)の1株当たりの株価(日本円換算)は以下のとおりです。

アマゾン 26万円台

ネットフリックス 4万円台

アップル 3万円台

フェイスブック2万円台

ZOOM 1万円台

別途、手数料がかかりますが、お小遣いで購入できることが分かります(アマゾンはちょっとお小遣いとはいえませんが・・)。

日常的に利用しているサービス・商品を提供する「賛成票・応援票」としての株式投資

もちろん、株価は変動しますので、先行不安、景気後退、業績悪化等により、株価が下落し、

損失を被る可能性がありますが、中長期的に業績の伸びが期待できる企業の株を、

「少しだけ買う」というアクションを起こしてみてはいかがでしょうか?

上記の銘柄について、証券取引所に上場した時の株価と執筆時点(2020年6月1日朝)の株価を比較してみます。

アマゾン      1997年5月16日 1.73ドル→2,442.37ドル(約1,411.77倍)

ネットフリックス 2002年5月24日 1.21ドル→419.73ドル(約346.9倍)

アップル     1980年12月12日 0.51ドル→現在 317.94ドル(約623.4倍)

フェイスブック  2012年5月18日 38.23ドル→225.09ドル(約5.89倍)

ZOOM     2019年4月22日 59.94ドル→181.50ドル(約3.03倍)

1年前に上場したZOOMも新型コロナウイルスによるリモートワーク需要等の追い風もありましたが、3倍に増加しています。

アマゾン、ネットフリックス、アップルが提供するサービスを利用している方は多いと思いますが、サービスを使ってよいと考えたときに、その株式を購入していたら、どうなっていたかを調べてみてください。

決して、上記の銘柄をお勧めしているのではありません。

「サービスを利用する+よいと感じたらその株を少し買う」という行動が、生活を便利にするだけでなく、資産を増やすきっかけになったかもしれません。この考え方は日本株も同じです。

株価が割安であるか否か、売上げや利益の過去の推移、今後の予測がどうなっているか等をチェックすると、より的確な判断ができるようになってきます。

皆さんが日常的に使用している便利なサービス、快適な商品を開発・運営している会社の株に興味を持つ。そんな視点を「新しい生活様式」として取り込んでみてはいかがでしょうか?

文・益山 真一(ますやま しんいち)

1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
1級FP技能士、CFP認定者
マンション管理士、宅地建物取引士、消費生活アドバイザー、ダイエット検定1級、食生活アドバイザー2級、健康管理能力検定2級
2003年から2017年まで15年にわたり、國學院大學経済学部非常勤講師

人生を楽しむお金を生み出すことを目的とした執筆、講演活動を展開。
主なテーマは「資産形成・老後資金準備と家計管理」。
FPの資格取得・継続教育、宅建の資格取得研修、高校・大学の講義のほか、投資家向けセミナー、内閣官房内閣人事局主催のキャリアデザイン研修講師、ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座・経済入門スクール等、セミナー・研修・講義は2021年3月時点で3113回。
活動理念は「心、カラダ、キャリア、時間、お金」の5つの健康のバランスを考えた最適提案。