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コラム
2018年6月18日 お知らせ
ねんきん定期便は、老後資金対策の第一歩

皆さんの誕生日は、どんなメッセージが届きますか?

家族、友人等からのSNSの書き込みやメール等、嬉しいメッセージを受け取り、

ちょっぴり嬉しい気分を味わう方もいらっしゃれば、

筆者のように、SNSをやらない、メール等もあまり使わない人もいることと思います。

そんな皆さんに届く重要なメッセージでありながら、あまり気にしないのが「ねんきん定期便」。ねんきん定期便は国民年金、厚生年金の被保険者に毎年の誕生月に送られてきます。

今回は、FPに相談する際に、とても役立つねんきん定期便の見方について解説します。

50歳未満と50歳以上で前提条件が違う!

老後の年金は一体いくら支給されるのかが気になると思いますが、

加入歴や給与等により全く異なりますので、ねんきん定期便を必ず確認しましょう。

ただし、その見方はちょっと難しいのです。

まずは、50歳未満と50歳以上では前提条件が異なります。

50歳未満は、ねんきん定期便を作成する時点(概ね誕生月の前々月)までの加入実績に応じた金額が記載されています。つまり、今後、60歳(会社員等は最長70歳)に達するまで加入し、保険料を納付等した場合には、上乗せされます。

一方、50歳以上は、現在の状況が60歳に達するまで続く場合の見込み額が記載されています。つまり、会社員の場合は、現在の給料が今後も60歳に達するまで変わらない場合には概ね同じですが、60歳に向けて給料が下がっていく場合には記載されている金額よりも少し少なくなると考えたほうが賢明です。また、60歳までの見込み額が記載されていますので、60歳以降も働き続ける場合はプラスαを見込むことができます。

50歳以上になると、記載されなくなる年金額もある

反対に50歳以降になると、ねんきん定期便から記載が消える年金があります。

具体的には、厚生年金基金の代行部分の金額。

大企業等では独自に厚生年金基金を設立し、運用しているところもあり、

加入者の給与明細には「厚生年金基金掛金」が記載されています。

50歳未満の人はねんきん定期便に記載されていますが、50歳以上になるとねんきん定期便から除かれていますので、若いころから大手企業に勤めており、収入が多いのにもかかわらず、ねんきん定期便記載の金額が少ない場合には、このようなケースに該当する可能性があります。

なお、参考までに厚生年金基金の金額は記載される時期もありますが、自営業者が加入する国民年金基金の金額は記載されません。

夫婦で異なる加給年金や振替加算は記載されない

厚生年金保険に20年以上加入する者に生計を維持されている65歳未満の配偶者や18歳到達年度末までの子がいる場合、年間約39万円の加給年金が支給されますが、

これらの受給要件を満たしていても加給年金は記載されていません。

配偶者や子の生年月日や配偶者の厚生年金加入歴等を確認できれば、支給されるのか否か、支給される場合には何年間支給されるのかが分かります。

また、昭和41年4月1日以前生まれで、配偶者加給年金の対象となる者は、65歳以降の老齢基礎年金の受給開始時から生年月日に応じた振替加算を受給できますが、これらの金額もねんきん定期便に記載されていません。

この振替加算も、生年月日や配偶者の年金加入歴等を確認できれば、支給されるのか否か、支給される場合にはいくら支給されるかが分かります(支給される場合は一生涯支給)。

以上のとおり、ねんきん定期便は、自分の老後資金がどの程度準備できているのかを把握するための第一歩として重要なツールです。

ただ、少し読み取り方にテクニックが必要なため、お近くのねんきん事務所で相談したり、

FPや社会保険労務士等に相談してみてはいかがでしょうか?

みなさんのねんきん定期便はどこにありますか?

ねんきん定期便の置き場所を決めて、いつでも確認できるようにしておきましょう。

文・益山 真一(ますやま しんいち)

1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。
1級FP技能士、CFP認定者
マンション管理士、宅地建物取引士、消費生活アドバイザー、ダイエット検定1級、食生活アドバイザー2級、健康管理能力検定2級
2003年から2017年まで15年にわたり、國學院大學経済学部非常勤講師

人生を楽しむお金を生み出すことを目的とした執筆、講演活動を展開。
主なテーマは「資産形成・老後資金準備と家計管理」。
FPの資格取得・継続教育、宅建の資格取得研修、高校・大学の講義のほか、投資家向けセミナー、内閣官房内閣人事局主催のキャリアデザイン研修講師、ファイナンシャルアカデミーのお金の教養講座・経済入門スクール等、セミナー・研修・講義は2021年3月時点で3113回。
活動理念は「心、カラダ、キャリア、時間、お金」の5つの健康のバランスを考えた最適提案。