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columnコラム

家計運営で躓きやすい2つのボーナス払い

お知らせライフプランニング

2020.11.30

 

新型コロナウィルスの感染拡大予防は、新しい生活様式をしっかり徹底することで、

ある程度、以前の日常生活を送ることができることは分かってきましたが、

社会の大きな意識変化、国際間の移動制限等の影響もあり、

コロナ禍以前は業績が絶好調で、今後も業績拡大が予想されていた業界も

大きな打撃を受けており、働く皆さんの生活にも影響が出始めています。

 

「基本給カット」「賞与なしまたは大幅減少」「副業や二重雇用契約の解禁」「早期退職募集」等、雇用や賃金も想定外に減少する人も増えてくることでしょう。

 

今後、家計運営で特に意識したいのは、ボーナスへの過剰な依存。

今回は家計運営で躓きやすい2つのボーナス払いについて解説します。

 

 

「住宅ローンのボーナス一括払い」

 

住宅価格の高騰もあり、毎月の返済だけでは負担が重いために、ボーナス払いを併用する人もいることと思います。

株式会社MFSが行った「新型コロナウィルスによる住宅ローンボーナス返済への影響」に関するアンケート調査(30代~50代の男女592名、2020年6月発表)によると、

ボーナス返済を利用している人は37.7%。

 

住宅ローンでボーナス返済を利用する場合、毎月返済分とボーナス返済分の割合を決めますが、例えば、フラット35では借入額の40%までボーナス返済を利用できます。

 

収入と返済を同じ割合とした場合、

毎月返済とボーナス返済の割合を60:40とした場合、

毎月収入:ボーナス収入=6:4と考えることができます。

毎月の給与は年間12カ月分ですから、ボーナスが安定的に年間8か月分支給されるのであれば、安定して返済できる資金計画と考えることができます。

 

毎月返済とボーナス返済の割合を80:20とした場合、

毎月の給与は年間12カ月分ですから、ボーナスが安定的に年間3カ月分支給されるのであれば、安定して返済できる資金計画と考えることができます。

 

毎月返済分とボーナス返済分

毎月:ボーナス ボーナス支給水準
60:40 = 12:8 給与の8か月分
75:25 = 12:4 給与の4か月分
80:20 = 12:3 給与の3か月分

 

毎月の給料は、その多くが生活費に消費される一方、

ボーナスは特に使い道がなく、多くの割合を貯金に充てている家庭では、ボーナス返済を利用する余裕度が大きいもと考えられますので、ボーナス返済の割合を高めても問題ないと考える人も多いことと思います。

 

しかし、基本給よりもボーナスのほうが支給額の変動が大きく、定期的な返済の財源としてボーナスへの依存度が高くなることは、家計運営にとって、リスクが高いと考えられます。

 

たとえば、

出産・育児休業、介護休業の期間はボーナスが支給されなかったり、

役職定年により、基本給の減少に伴い、ボーナスが減少することも考えられます。

ボーナス返済を利用していなければ、

雇用保険(育児休業給付、介護休業給付、高年齢雇用継続基本給付金)や

健康保険(出産手当金)等の社会保険の給付で、ある程度、毎月の給付で住宅ローンの返済を補うことはできますが、ボーナス返済分までの手当は難しいと考えられます。

 

毎月の家計のやりくり負担を軽くするために、やむを得ず、住宅ローンを利用する場合、

想定外の事態があっても、数年程度は預貯金の取り崩しにより返済可能な範囲にとどめるなど、より慎重な検討を重ねることをお勧めします。

 

 

「クレジットカードのボーナス一括払い」

 

住宅ローンのボーナス一括返済よりも気を付けたいのは、クレジットカードのボーナス一括払いです。

クレジットカードのボーナス一括返済は、金利(手数料)がかからず、決済時期を通常よりも数カ月遅らせることができる点で、非常に魅力的なのですが、支払い能力を超えて、利用限度額近くまで利用してしまうと、住宅ローンのボーナス返済以上に、行き詰まる可能性が高まります。

 

クレジットカードのボーナス一括返済は、買い物の都度、選択する可能性・機会があり、

当面の資金繰りが厳しいときほど、選択してしまいがちですので、注意が必要です。

 

ボーナスによる支払いは、毎月の家計運営を軽くするには、非常に魅力的な選択肢ですが、想定外のことが起きると、想定外の悪循環に陥る可能性がありますので、利用する際は念入りに検討してください。

 
 

 

文・益山 真一(ますやま しんいち)
1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。

CFP認定者、消費生活アドバイザー、マンション管理士、

ダイエット検定1級、食生活アドバイザー2級

國學院大學経済学部非常勤講師(2003年から2017年まで15年間國學院大學経済学部非常勤講師)

航空系商社、FP会社勤務を経て、2001年よりフリー活動を開始。

人生の3大資金である教育資金、住宅資金、老後資金を効率的に手当てし、

人生を楽しむお金を生み出すことをテーマとして、日々、相談や執筆、講演活動を展開。

FP資格取得・継続教育、高校・大学の講義のほか、

金融機関等の社員研修、投資家向けセミナー、参議院や内閣官房内閣人事局人事局主催の

キャリアデザイン研修講師まで幅広く務め、セミナー・研修・講義は2019年6月時点で通算2935回。

長女も12歳3カ月でFP3級、16歳時受験でFP2級に合格するなど、わかりやすい伝え方に定評。

活動理念は「心、カラダ、キャリア、時間、お金」の5つの健康のバランスを考えた最適提案。

相談業務は、30代および40代の家計の見直し、教育・住宅・老後等の3大資金準備に対して、

お客様のライフプランや価値観に基づき、メリット・デメリット・リスク・注意点を伝えながら、

1つでも多く「改善できるヒント」を提供するべく活動している。

 

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