投資のプロが教える儲かる物件の決めの一手
~マクロ経済から読み解く不動産市況~
2019.09.04
みなさんはどの選択肢を選びましたか?
正解は、「B 実質GDP」です。
ここまですべての投稿を読んでくれた方なら、答えられたかもしれませんね!
今回からはいよいよ、投資のプロが教える儲かる物件決めの一手!です。
様々な不動産投資を成功させたノウハウを完全公開いたします。
本章の流れは、
・マクロ経済から見る不動産投資と融資環境を知り不動産の全体相場を確認しよう
・引ける融資額で買える物件が変わる。許容額を知り、現実的な投資先を知ろう
・知らずにやると損する、不動産投資のリスク
・データからわかった2020年の不動産の選び方
の順にお送りしますので、楽しんでお読みください。
さて、初日の今回は、【マクロ経済から見る不動産投資と融資環境を知り不動産の全体相場を確認しよう】です。
問題の答え合わせもしながら解説をしていきたいと思います。
不動産市場と連動性が高い経済指標とは?
先ほどの問題は、「不動産は経済のとある指標との連動性が高い。さて、それはなんでしょうか?」で、正解は、「B 実質GDP」でした。
まずはここから具体的に見ていきましょう。
図1は、実質GDPと不動産の推移をグラフにしたものです。右側に相関係数と書いてありますが、これは実質GDPと不動産の価格にどれだけの相関があるかを示しています。数字が1に近ければ近いほど相関が強く、マイナス1に近ければ近いほど逆相関を意味します。不動産と実質GDPの関係は0.8345ですので、高い相関関係があることがわかります。
黄緑の線が飛びぬけて上がっている年がありますが、この時期に何があったか分かりますか?
正解は、バブル期です。
この時期の不動産価格は、グラフでもわかる通り、実態経済とはかけ離れた価格上昇があり、崩壊とともに実態経済の水準に戻ったという経緯があります。
また、よく「不動産価格は、経年劣化により値下がりする」と言われていますが、確かにそれも間違ってはいません。
ただ、赤線をご覧ください。この線は当時新築販売されていたマンションを2016年に売った場合にいくらで売れていたかを試算したものです。
つまり、赤い線よりも緑の線が下にある場合、当時に購入したマンションが値上がりして売れたことを示しています。不動産価格は、実質GDPの成長に伴って価格を上げてきていることがわかります。
つまり、不動産価格を正確に説明するなら、「1976年当時の物価水準では、相当の価格であったものが現代の物価水準に照らし合わせると安く見える」ということの方が、価格への影響力は高いのです。
消費者物価指数と不動産は連動性が高いと言われているが、その相関は?
図2
図2をご覧ください。これは、消費者物価指数と東京のマンションの相関を計算したものです。
相関関係数は0.78、つまり、実質GDPよりは低いがそれなりに相関があることがわかります。
ただ、もう一つ特筆すべきポイントは、日本全国どこの地価も消費者物価指数との関連があまりないことがわかります。
不思議に思うかもしれませんが、マンション価格は景気がよくなると上がるものと理解できますが、地価はそうではなかったのです。
では、人口は何との相関が強いの?
図3
正解は、人口でした。
正しい家の買い方の基本をご覧いただいた方はもう答えを知っていますね。
図3は全都道府県の10年間の人口の推移と公示地価の推移の相関を計算したものです。
実質GDP、消費者物価指数対マンション価格ほどの相関はないものの、一番相関係数が高いのが人口でした。やはり、人口が減っていく場所では地価自体が下がっていくため、人口減少をしている日本では場所の選定が大事になることが明確になりますね。
このように3つの指標(実質GDP、消費者物価指数、人口)に対するマンション価格や土地価格の相関を見てみると、どういう状況でどんな不動産が上下をするのかを把握することができ、予想しやすくなります。
次回もこのような経済と不動産の関係について解説をしていきます。
ぜひ、ニュースをたくさん見て、勉強しながら進めていただけると楽しめるコンテンツとなっていますので、並行してみてください。
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