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columnコラム

新型コロナの影響で、将来の年金はより減りやすくなる!?

お知らせライフプランニング

2020.05.11

 

新型コロナウイルスの影響は当初の想像以上に長引きそうです。

筆者も3月からセミナー・研修の多くが中止。

個人事業主ですので、収入も文字通り激減しています。

 

私も皆さんと同じようにその減少した収入を補うべく、生活資金は貯金を取り崩す一方、

中長期で考える子どもたちの教育資金、自分たちの老後資金に向けては、

株式投資、外貨投資、投資信託の積立等は変わらず取り組み続けています。

 

新型コロナウイルスの感染拡大が終息した後も、以前のように人の移動が活発となるようになるまでは時間がかかりそうです。暫くの間は、経済の停滞を覚悟したほうがよさそうです。つまり、毎月の給与、ボーナスの伸びは期待しない家計管理が必要です。

今回は、将来の年金が減りやすくなる理由と資産形成に取り組まないリスクについて考えてみましょう。

 

中央銀行による大量の資金供給は安全網として心強いが、物価上昇懸念も

 

企業の事業継続、個人の家計維持のため、各国・地域の中央銀行は国債の買入れ等を通じて、大量の資金供給を行うことで、金融のセーフティネットの維持に努めています。

企業や個人の資金繰り悪化を防ぐため、短期的には効果的な方法ですが、

大量の資金供給には、お金の価値が下がり、物価の上昇を引き起こす懸念があります。

供給過剰となった資金は、どこかに行き先を求めます。将来、資産価値の上昇が見込まれる投資先に局所的に資金が流入し、その資産価値は上昇します。その結果、投資対象となったモノの価値(物価)は急激に上昇し、投資魅力が薄れると急激に資金が流出するなど、激しい値動きとなることが懸念されます

中央銀行の金融政策の目的の1つに物価の安定が上げられますが、コロナ禍の大量資金供給には安全網としての側面と物価の安定を奪う側面があるため、今後も注意が必要です。

 

日本の公的年金は、2021年4月から賃金変動率に合わせて改定

 

コロナ禍で、私のように収入が激減する人もいれば、給与は変わらない人もいると思います。

給与は変わらなくても、ボーナスの減少を懸念している方も多いと思います。

一方、公的年金の受給者は、何も影響がないと思われるかもしれませんが、今後、大きな影響を受ける可能性があります。

日本の公的年金は、原則として「物価上昇率<賃金上昇率」を前提に設計されていますが、

平成時代の多くは「物価上昇率>賃金上昇率」でした。

 

現在の制度では

物価変動率+2%、賃金変動率+1%の場合、賃金変動率(1%)に合わせて改定

物価変動率+1%、賃金変動率▲1%の場合、ゼロ改定

物価変動率▲1%、賃金変動率▲3%の場合、物価変動率(▲1%)に合わせて改定

となり、賃金が減る場合も、賃金変動率までは下げない措置、簡単に言えば、

年金受給者にとって負担が小さい改定になっています。

 

この制度が2021年4月以降、

物価変動率+2%、賃金変動率+1%の場合、賃金変動率(1%)に合わせて改定

物価変動率+1%、賃金変動率▲1%の場合、賃金変動率(▲1%)に合わせて改定

物価変動率▲1%、賃金変動率▲3%の場合、賃金変動率(▲3%)に合わせて改定

となります。

 

物価が上昇しても、現役の人の賃金(ボーナスを含む)が減ると、年金は減り、

物価以上に賃金(ボーナスを含む)が減ると、年金は物価の下落以上に少なくなります

つまり、年金受給者の生活レベルの維持よりも、現役世代の負担能力(賃金)を優先する制度に変わります。

 

今回のコロナウイルスの影響で給与・ボーナスが減ることは巡り巡って、年金受給者の生活に大きく影響します。

 

世界の経済回復、企業の成長、物価の上昇を味方に

 

そこで、考えたいのが資産形成です。

株式や投資信託等の資産形成は、損失を被るリスクはありますが、長期・積立・分散投資により、軽減することができます(ゼロにはできませんが・・)。

積立投資は相場下落時ほど多くの口数を積み立てられ、その後の相場回復局面で利益を確保できる可能性が高くなります(この内容は下記のコラムを参照)。

 
「積立投資は値上がりよりも値下がりを狙え」https://alphardic.com/978

 

一方、資産形成に取り組まないと、一見、資産形成による損失は回避できますが、

働くことができなくなると唯一の収入源を失うため、生活に大きなダメージを受けかねません。

もちろん、資産形成に取り組まなくても、節約や生活費の切り詰めでも対応できますが、金融緩和の副作用により物価が上昇した場合、節約や切り詰め効果は薄まってしまいます。

資産形成は短期的な値動きに振り回されず、長期・積立・分散等を基本として、

抱えられるリスクの範囲内で、年金減少や物価上昇への対策を考える必要があります。

経済成長している国や地域に投資する投資信託を保有したり、

コロナ後の世界のニーズを捉えた企業の株式等に投資することで、

世界の経済回復、業績を伸ばす企業の成長、物価の上昇を味方にすることができます。

 

コロナ禍において、当面の生活を維持することが最も大切ですが、

中長期の視点で、生活防衛としての資産形成に本格的に取り組んではいかがでしょうか?

 
 

 

文・益山 真一(ますやま しんいち)
1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。

CFP認定者、消費生活アドバイザー、マンション管理士、

ダイエット検定1級、食生活アドバイザー2級

國學院大學経済学部非常勤講師(2003年から2017年まで15年間國學院大學経済学部非常勤講師)

航空系商社、FP会社勤務を経て、2001年よりフリー活動を開始。

人生の3大資金である教育資金、住宅資金、老後資金を効率的に手当てし、

人生を楽しむお金を生み出すことをテーマとして、日々、相談や執筆、講演活動を展開。

FP資格取得・継続教育、高校・大学の講義のほか、

金融機関等の社員研修、投資家向けセミナー、参議院や内閣官房内閣人事局人事局主催の

キャリアデザイン研修講師まで幅広く務め、セミナー・研修・講義は2019年6月時点で通算2935回。

長女も12歳3カ月でFP3級、16歳時受験でFP2級に合格するなど、わかりやすい伝え方に定評。

活動理念は「心、カラダ、キャリア、時間、お金」の5つの健康のバランスを考えた最適提案。

相談業務は、30代および40代の家計の見直し、教育・住宅・老後等の3大資金準備に対して、

お客様のライフプランや価値観に基づき、メリット・デメリット・リスク・注意点を伝えながら、

1つでも多く「改善できるヒント」を提供するべく活動している。

 

どんなことでも、お気軽にご相談ください。

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