荒れ相場でも、将来、着実に資産を作るための4つのキーワード
2019.01.14
新年明けましておめでとうございます。
2018年は、アメリカ・トランプ大統領のアメリカ2019年は、中国景気、米中貿易戦争、欧州の政情・財政不安、日本の消費増税等、不安要素が多く、下手をすると深刻化・長期化する可能性が高いため、資産形成に不安な方も多いと思います。
このような局面において、資産運用・資産形成から距離を置こうとする人も多いと思いますが、このような時期だからこそお勧めしたい資産運用スタンスについて、解説します。
キーワード1 積立
一括でまとまった資金を投資する場合、安い局面で購入し、高い局面で売却しなければ、利益がでませんので、値上がりが期待できるものを安い価格で購入するというタイミングが重要となります。一方、毎月等、定期的に同じ金額ずつ株式や投資信託を購入するという積立投資は、価格が高いときは少し購入し、価格が安いときは多く購入するため、結果的に購入単価を相対的に低く抑えることができます。つまり、購入タイミングを考えることなく投資できる点がメリットであり、下落局面でも止めずに、無理がない金額をコツコツ続けることが重要です。
積立投資による資産価値は「単価×口数」で決まります。
単価は上下変動しますが、口数は必ず増えていきます。
資産は必要とする時期に増えていることが重要です。
積立投資では、前半期間は口数を増やし、後半期間では単価が上昇することが理想的。
この点で、積立投資は、景気が不安定であり、株式や投資信託の基準価額の上昇が見込みにくいときでも効果的。
もちろん、単価が下落し続ければ、口数が増えても資産価値が減少してしまいますが、後半期間に単価が上昇すると、前半期間に増えた口数が強い追い風となり、資産が増えるスピードが速くなります。
株式や投資信託は資産価値が変動しますので、価格が下がり続けると止めたくなりますが、前半期間は口数を増やす時期ですので、続けることが重要です。そのためには、いずれ価格が上昇すると信じられる銘柄、相対的にリスクの低い投資信託等、信じられる投資対象を選びましょう。
キーワード2 長期
積立投資は短期間で利益を上げることに向いていません。
数年~10数年等の比較的長期間の時間的余裕をもって取り組む資産運用です。
したがって、10年後の教育資金、20年後のリフォーム資金、30年後の老後生活資金等、
比較的時間的余裕をもって取り組むことが重要です。
キーワード3 低コスト
オリンピック、フィンテック、AI、ロボット、IoT等、毎年、新しい投資キーワードが出てきますが、長期積立投資はこのようなトレンドを追いかけることなく継続することが望ましい。最も無難な投資対象は債券、株式、不動産等に分散投資をしているバランスファンド。なかでも、つみたてNISAで扱っているバランスファンドは、購入時手数料がかからず、信託報酬(運用管理費用)も低く抑えられているので、お勧めです。
キーワード4 人口
バランスファンドに比べて、相対的にリスクは高くなるものの、人口増加が見込まれる国にコツコツと投資するのも1つの方法です。国の経済力を示す数値であるGDP(国内総生産)は「1人あたりGDP×人口」で計算できます。つまり、1人あたりGDPの伸び率が高く、人口増加も見込まれる国は、相場の短期的な下落はあることと思いますが、長期的には経済成長を見込むことができます。
たとえば、現在の人口1位は中国ですが、いずれインドが人口1位になるといわれますので、インドに長期積立投資をすることは、バランスファンドに比べればリスクは高いものの、1つの選択肢といえます。2050年にかけてアメリカ、インドネシア、パキスタン、ナイジェリア等も人口が増えていきます。ただし、人口増加が貧困を加速させる可能性もありますので、人口だけで判断するのは要注意です。
投資に絶対はありませんが、追い風のときは追い風を生かし、向かい風のときは向かい風を活かして、将来に向けての資産形成を取り組んでいきましょう。
益山 真一(CFP ®認定者・1級FP技能士)
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