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columnコラム

物価と金利から、家計対策を考える

お知らせ

2018.10.08

 

2018年9月下旬発表の消費者物価指数によると20か月連続上昇。

2019年10月には消費税率が2%引き上げられるなど、今後も物価上昇が予想されます。

一方、国内の金利は相変わらず低金利。

銀行等の預金や貯蓄型の新規契約の生命保険の利率は期待できません。

家計改善の手段には、大きく分けて、

支出の削減、収入のアップ、資産運用の3つがありますが、

今回は物価と金利の側面から、家計改善を考えたいと思います。

 

 

給与、物価、金利を比べる

 

 

皆さんにご質問。

給与伸び率、物価上昇率、金利の3つのうち、

今後、どれが最も高いと思いますか?

 

給与の伸び率が最も期待できるならば、

家計について大きな不安はないと思います。

現役世代は給与・物価・金利の3つを比較して考えればよいのですが、

現役引退後は年金・物価・金利の3つを比較して考える必要があります。

給与の伸びは期待できると考える人も、

年金は別のコラムでも紹介しているとおり、今後の年金額は増えにくく、減りやすい制度になっていますので、伸びは期待しづらいと考えたほうが無難です。

http://alphardic.com/1018

 

金利が最も高い場合、物価以上に金利が高いわけですから、

銀行等の定期預金に預けていれば、物価上昇分を吸収できますので、

多額の現金を保有している人の不安は小さいでしょう。

しばらくデフレが続きましたが、金利がゼロでも、物価はマイナス。つまり「金利>物価」。

預貯金を十分に持っている人は、資産運用をしないで、預貯金で持っていても、

生活レベルはある程度維持できます。

一方、預貯金を十分にもっていない人(例:現役世代)にとっては大変な局面。

たとえば、住宅ローンの金利が高いと、住宅ローンの負担が重くのしかかります。

 

物価上昇率が最も高いと考える人は、

預貯金に預けても利息はつかず、物価以上に給料・年金が伸びないわけですから、

そのまま何もしなければ、今後の生活はより苦しくなることが予想されます。

「もっと働き収入を増やす」「物価が上がる中でも、余計な支出を減らす」という方法もありますが、物価が上昇する局面は、モノの価値が上昇するわけですから、資産を「お金」で持つより、株式、不動産等の「モノ」で持つという選択肢も考えられます。

 

皆さんは、3つのどれが伸びる前提で家計改善を考えますか?

 

 

日銀の金融政策は「物価2%上昇を目標として、ゼロ金利政策を維持」

 

 

日本銀行は2013年4月以降、量的緩和政策、マイナス金利政策、長短金利操作等の金融政策を実施しています。その手段は様々ですが、目標は「物価上昇率2%を達成するまで、金利をゼロ付近に抑えること」にあります。

つまり、現在は「目標:物価上昇率2%>手段;金利0%付近に維持」の状態です。

 

では、なぜ物価上昇率2%を目標とするのでしょうか?

個々人で見れば、将来、物価が下がる方が嬉しいように感じますが、

世の中全体で見れば、将来、緩やかに物価が上がっていく方が望ましいからです。

将来、物価が下がる傾向であれば、早くお金を使うよりも、将来まで待ってからお金を使うほうがよいと考えるようになり、お金の回りが遅くなる(=景気が悪くなる)からであり、

その代表的なものが平成時代に長く続いたデフレです。

 

また、金利をゼロ付近に抑えることで以下の3つの効果が期待できます。

・金利がつかないのであれば、貯蓄よりも消費しよう→消費刺激・企業業績改善

・金利がつかないのであれば、貯蓄よりも投資しよう(株式、不動産)→資産価格上昇

・金利が低いのであれば、お金を借りよう(住宅ローン、企業の設備投資)→企業業績改善・資産価格上昇

 

必ずしもこの狙いが100%達成できているわけではありませんし、副作用もありますが、

日本銀行がこの政策を維持する方向性を示しており、給与・年金、金利に比べて、物価が上がりやすいと考えるのであれば、資産を「お金」だけではなく、一部でも「モノ」で持つことに合理性があるのではないでしょうか。

 

投資にはリスクがつきものですが、物価が給与・年金、金利以上に上昇しやすいと考えるのであれば、投資しないのも「損」と考えることができます。

今後、数十年にわたる人生のライフプランを考える場合、

短期的な利益・損失よりも、長期的な給与・年金、物価、金利の推移を予想して、

必要な家計改善の方法を考え、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

 

 

益山 真一(CFP ®認定者・1級FP技能士)

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